英語を勉強しようと思っても、「何をどれくらいやればいいか分からない」「続かない」と悩む人は多いです。
ですが今は、ChatGPTをうまく使えば、1日10〜30分で4技能をまとめて鍛えられる時代です。
この記事では、第二言語習得論やCEFRの考え方をベースにしながら、「ChatGPTを英語学習の相棒にする具体的なやり方」を、初心者〜中上級までレベル別に解説します。
ただのチャット遊びで終わらせず、しっかり力がつくルーティンやプロンプトもそのまま使える形で紹介します。
- ChatGPTで英語の「読む・聞く・書く・話す」を同時に伸ばす全体像がわかる
- CEFRと「8〜9割理解できるレベル」を使った難易度指定のコツがわかる
- 1日10〜30分で回せる具体的な学習サイクルとプロンプト例が手に入る
- 音声モード・キャラ設定・他サービス併用で、挫折しにくい学習環境を作れる
ChatGPT英語学習の全体像
まずは「ChatGPTで英語学習をすると何ができるのか」「どこまで頼っていいのか」という全体像を整理します。
ここを押さえておくと、あとで紹介するルーティンやプロンプトの意味が理解しやすくなります。
ChatGPTで伸ばせる4技能
ChatGPTはテキストと音声の両方に対応しているので、次の4技能を1つのアプリで回すことができます。
それぞれ、どんな使い方ができるかを簡単に説明します。
読む:レベル指定をして、ニュースや物語、仕事テーマなどの英文を作ってもらえます。
分からない単語や文法は、その場で質問すれば日本語で解説してくれるので、自分専用の参考書のように使えます。
聞く:アプリの音声読み上げや音声モードを使えば、ChatGPTが英文を自然なスピードで読んでくれます。
まずは聞いて大意をつかみ、そのあとスクリプトを見ながら聞くことで、リスニング力を伸ばせます。
書く:日記・メール・エッセイ・仕事の文章など、自分が書いた英文を貼り付けて添削してもらえます。
「CEFR A2の語彙だけで直して」「より自然なビジネス英語にして」など、レベルや文体を細かく指定できるのが強みです。
話す:音声モードやブラウザの音声入力拡張を使えば、英会話の相手にもなります。
自己紹介の練習、旅行会話、仕事のロールプレイなど、場面を指定して会話できます。
このように、1つのツールで4技能をまとめて鍛えられるのが、ChatGPT英語学習の最大のメリットです。
英語学習の相棒としての特徴
ChatGPTを「英語の先生」というより、「24時間付き合ってくれる学習相棒」と考えると使いやすくなります。
特徴は次のような点です。
たとえば「昨日の日本のニュースを、CEFR A2レベルの英語で500語くらいで書いて」と指示すれば、その場で今日の英語教材が完成します。
さらに、「重要な単語と日本語訳」「覚えるべき表現」「内容に関する質問」までセットで作ってもらえば、単語・リーディング・リスニング・ライティングを1セットで回せます。
このやり方は、第二言語習得論でも大事だと言われる「インプット(読む・聞く)+アウトプット(書く・話す)+流暢さ」の要素を、短時間でバランスよく含められるのがポイントです。
また、文法書やニュースサイトと違い、難しければ「もっとやさしく」「寝る前でもわかるくらい簡単に」とお願いすれば、すぐレベルを調整してくれる柔軟さもあります。
無料版と有料版の違い
2025年時点では、無料版でも最新モデルでのチャットや音声モードが使えますが、回数や速度に制限があります。
一方、有料版(Plus/Pro)は月20ドル前後で、次のような違いがあります。
| 項目 | 無料版 | 有料版(例:Plus) |
|---|---|---|
| 利用できる回数・速度 | 制限あり・混雑時に重くなりやすい | より多く・安定して利用できる |
| 長文生成や添削の頻度 | 大量に使うと「制限中」になることがある | 長文ニュースや多めの添削も安定して行える |
| 学習用途の目安 | 1日10〜20分の軽め学習なら十分 | 毎日しっかり30分以上使う人向け |
英語学習の目的だけで言えば、多くの人はまず無料版で問題ありません。
「毎日ニュース500語+添削を何本も」「音声モードもガンガン使う」という人は、有料版にするとストレスが減ります。
なお、CEFRや英語教育のレベル感について、詳しい公式情報は文科省の資料が参考になります。
文部科学省:CEFRと外国語教育に関する情報も、レベルの目安を知る上で一度確認しておくと良いでしょう。

レベル別の使い方と教材設計
次に、「自分のレベルに合った英語」をChatGPTに作らせる方法を解説します。
ここを工夫すると、難しすぎて挫折したり、簡単すぎて飽きることを防げます。
CEFRと難易度指定の考え方
CEFR(セファール)は、ヨーロッパで使われている語学レベルの共通基準です。
だいたい次のようなイメージで考えると分かりやすいです。
多くの社会人にとっては、まずA2〜B1くらいを目標にすると、仕事でも旅行でもかなり困らなくなります。
ChatGPTに英文を作らせる時は、次のように指示します。
例:
「CEFR A2レベルの語彙だけを使って、昨日の日本のニュースを500語くらいの英語で書いて。タイトル・本文・重要単語(日英)・覚えるべき表現(日英)・内容についての英語の質問1つ、という構成にしてください。」
こうすると、難しい単語を避けた読みやすいニュース教材が自動で手に入ります。
TOEICや英検などの目標がある場合も、「TOEIC600点レベルの語彙で」「英検準2級くらいの難易度で」と日本語で伝えれば、かなり近いものを作ってくれます。
8〜9割理解できる英文の作り方
第二言語習得の研究では、「テキストの8〜9割が理解できるレベル」を大量に読むほうが、難しすぎる文章を少しずつ読むより効果的と言われます。
この考え方をChatGPTにそのまま伝えるのがポイントです。
具体的には、次のような手順で調整します。
プロンプト例:
「今の英文は私には少し難しいです。8〜9割くらい理解できるレベルに簡単に書き直してください。」
逆に簡単すぎると感じたら、
「今の英文は簡単すぎます。同じ内容を、CEFR B1レベルの語彙を使って少し難しくしてください。」
とお願いすれば、レベルアップした教材を作ってくれます。
大事なのは、「自分の感覚」をそのまま日本語で伝えることです。
ChatGPTはあなたのフィードバックに合わせて、徐々にちょうどいいレベルを学習していきます。
初心者から中上級までの使い分け
レベルによって、ChatGPTの使い方の比重を変えると効率が上がります。
初心者:短い会話文や、推し・趣味の簡単な紹介文から始めます。
分からない単語・文法はどんどん日本語で質問し、「例文を3つ出して」「もっと簡単な言い換えも教えて」と、理解を深めることを優先します。
中級:ニュースや仕事の話題など、少し長めの文章(300〜500語)を読みつつ、「要約してみる」「自分の意見を書く」などアウトプットを増やします。
ChatGPTには、ミスの指摘に加えて「より自然な表現」「別の言い方」もセットで出してもらうと、語彙の幅が広がります。
中上級:自分の仕事分野の資料作成・プレゼン原稿・エッセイなど、実務に近いアウトプットを作り、それを徹底的にブラッシュアップしてもらいます。
「ネイティブのビジネスメールのように書き直して」「論理展開がおかしいところは指摘して」など、質の高いフィードバックを求めると、実戦力が伸びます。
レベルにかかわらず、「聞く・読む・書く・話す」を1セットにまとめるという考え方は共通です。

具体的な学習ルーティンと実践法
ここからは、実際に毎日回せる「10〜30分の学習サイクル」と、「4技能をどう統合するか」を具体的に紹介します。
そのままコピペして使えるプロンプト例も入れているので、自分用に少し変えて使ってみてください。
10〜30分で回す学習サイクル
第二言語習得論の考え方をベースにした、「ニュース×ChatGPT」の学習サイクルを紹介します。
1セット10〜30分で、4技能+流暢さまでカバーできます。
STEP1で使えるプロンプト例:
「あなたは私の英語教師です。CEFR A2レベルの英語だけを使って、昨日日本で起きたニュースを英語で要約してください。構成は次の5つにしてください。1.英語タイトル 2.英語本文(約500語)3.重要単語リスト(英語+日本語訳)4.覚えるべきフレーズ/チャンク(英語+日本語訳)5.内容についての英語のディスカッション質問を1つ。」
そのあと、アプリの読み上げ機能か音声モードで本文を読んでもらい、画面を見ずにまず音だけで聞きます。
次にスクリプトを見ながらもう一度聞き、「だいたい内容は分かるけど、この単語が分からない」という部分だけ、単語リストやChatGPTへの質問で補います。
最後に、⑤の質問(例:What do you think about this news? など)に英語で答え、それを「CEFR A2の語彙だけで添削して。説明は日本語で」と依頼します。
これで、読む+聞く+書く+話す+流暢さトレーニングまでが一通り完了します。
読む聞く書く話すの統合練習
同じニュース教材を、「見る角度を変えながら何度も使う」のがポイントです。
たとえば次のような流れにすると、1つのニュースから多くの練習ができます。
要約文を書くときに使えるプロンプト例:
「このニュースについて、CEFR A2レベルの語彙だけを使って3文のサンプル要約を書いてください。そのあと、私が書いた要約文を添削してください。間違いを直し、より自然な表現を提案し、日本語で簡単に理由も説明してください。」
同じニュースを、読む・聞く・書く・話すで何度も扱うことで、単語や表現がしっかり頭に残ります。
また、音声のアクセントやリズムを真似しながら音読すれば、簡易的なシャドーイングに近いトレーニングにもなります。
リスニング力アップには、専門アプリを使った本格的シャドーイングも有効です。
たとえば、発音や音のつながりに特化した添削サービスとしては、シャドーイング専門メディア(シャドテンラボ)の解説が参考になります。
音声モードと英会話練習
ChatGPTの音声モードを使えば、英会話の「場数」をかなり増やせます。
特に初心者〜中級者にとっては、「下手でもいいからたくさん話す」ことが、自信づくりにとても大切です。
最初の指示の例:
「I want to practice speaking English at CEFR A2 level. Please talk like a friendly English teacher. Have a conversation with me about daily life, and after I speak, please correct my English and show me a better version. Explanations should be in Japanese.」
会話のあとには、
「さっきの会話の中で、私が言った文をすべてテキストで書き出して、間違いを直し、日本語でコメントをください。」
と依頼すると、復習用のログが手に入ります。
音声入力はときどき誤認識しますが、ChatGPTは文脈から意味を補って会話を続けてくれます。
ただしこの「AIが補ってくれる」性質のせいで、ネイティブには通じにくい発音や文法でも、ChatGPT相手だと通じてしまうことがあります。
そのため、発音の細かいチェックや、生身の人との会話の「間」や表情などは、オンライン英会話など他サービスで補うのがおすすめです。

継続のコツと他サービスとの併用
最後に、「どうやって続けるか」「ChatGPTだけに頼りすぎないためにどうするか」を整理します。
モチベーションと学習の質、どちらも落とさない工夫が大切です。
趣味仕事を題材に学ぶコツ
英語学習が続かない最大の理由は、「内容に興味が持てないから」です。
そこでおすすめなのが、「英語を学ぶ」のではなく「英語で好きなものを学ぶ」という発想です。
プロンプト例:
「私の推しは◯◯です。この推しについて、ファンが友達に魅力を語る感じの英語の文章を書いてください。CEFR A2レベルで、英語と日本語訳をパラグラフごとに交互に出してください。あとで重要な表現と文法ポイントも教えてください。」
趣味や仕事なら、
「私は◯◯の仕事をしています。この仕事の面白さを、初心者向けに紹介する英語記事を書いてください。CEFR B1レベルで、英語→日本語訳の順で出してください。そのあと、覚えておくと便利な表現をリストアップしてください。」
のように依頼できます。
内容が自分ごとになるほど、単語や表現も記憶に残りやすくなります。
キャラ設定で続けやすくする
「AIと話している」と思うと、どうしても堅い雰囲気になりがちです。
そこで、ChatGPTにキャラ設定をしておくと、学習のハードルがぐっと下がります。
たとえば、次のようなプロンプトを最初に送ります。
「あなたは私の英語学習を全力で応援してくれるお姉さん先生です。年上で落ち着いていて、いつも私をニックネーム(◯◯)で呼び、少しくだけた日本語で話します。私はどんなに間違えても絶対に責めず、まず褒めてから、改善点を優しく教えてください。これからの会話では、常にこのキャラで振る舞ってください。」
英語だけで学びたい場合は、
「You are my supportive English teacher and big sister. Please always encourage me, praise my effort first, then gently correct my mistakes. Speak in simple English like talking on LINE with a close friend.」
のように指示します。
キャラを「推し風」にしても楽しいですが、のめり込みすぎて学習目的を忘れないように注意も必要です。
※キャラ設定で会話が楽しすぎると、「英語学習」より「チャット遊び」がメインになりやすいので、1日の上限時間を決めておくと安心です。
他サービスとの比較と注意点
ChatGPTはとても強力ですが、「これだけで完璧」とは言えません。
メリットと限界を知ったうえで、オンライン英会話やシャドーイングアプリと組み合わせるのがおすすめです。
位置づけのイメージとしては、
「ChatGPTで毎日の基礎練習(インプット+アウトプット)→自信がついてきたら、人間講師とのオンライン英会話へステップアップ」
が現実的です。
また、発音やリスニングを本格的に鍛えたい場合は、シャドーイング専用アプリや講師による音声添削サービスを併用すると、ChatGPTではカバーしきれない細かい部分を補えます。
さらに、ChatGPTから得た情報が事実かどうか不安なときは、学校・公的機関・大学など信頼できるサイトで確認する習慣も大切です。

まとめ
最後に、この記事の要点をまとめます。
- ChatGPTは、ニュース教材や推し・仕事テーマを使って、読む・聞く・書く・話すの4技能を1つのツールで回せる
- CEFRレベルと「8〜9割理解できる」感覚を使って、英文の難易度を指定・微調整すると、挫折しにくい教材が作れる
- 毎日10〜30分、「ニュース生成→音声で聞く→単語確認→英作文→添削→音読」のサイクルを回すだけでも、基礎力と流暢さが伸びる
- 音声モードでは、最初に「レベル・役割・間違いの直し方・ログのまとめ」を明確に指示しておくと、英会話練習の効果が高まる
- 推し・趣味・仕事など、自分の好きなテーマを題材にし、「英語で好きなものを楽しむ」形にすると学習が長続きしやすい
- キャラ設定(全肯定の先生・友達・推し風キャラ)を使うと、質問しやすくなり、間違いを恐れずにアウトプット量を増やせる
- ChatGPTの弱点(発音評価・AIの意味補完・情報の正確性)を理解し、オンライン英会話やシャドーイングアプリなどで補うことが重要
- 初心者はまずChatGPTで「場数」と自信をつけ、その後、人間講師との会話や試験対策へステップアップする流れが効率的
- 「今日は10分だけ」「ニュース1本だけ」でもいいので、毎日同じルーティンを回すことが、英語力を最速で伸ばすいちばんの近道

