Duolingoを毎日続けていれば、いつか英語をペラペラ話せるようになるのか。ストリークが伸びるほど、この疑問は強くなります。
結論から言うと、Duolingoだけで「ペラペラ」はほぼ不可能です。ただし、簡単な会話に必要な土台を作るにはとても優れたアプリです。
この記事では、1年〜3年と長く続けた人の体験や、Duolingoのコース構造をもとに、「どこまで話せるようになるのか」「どう使えば会話に直結しやすいか」「他の教材とどう組み合わせればいいか」を具体的に解説します。
- Duolingoで到達できる「話せる」レベルの現実と限界線
- 話す力につながりやすい使い方と、時間をかけすぎなくてよい機能
- 他教材(NHKラジオ、オンライン英会話など)との具体的な組み合わせ方
- 無料版・有料版の判断基準と、目的別のおすすめ学習プラン
Duolingoで話せるようになる限界
まずは「Duolingoだけでどこまで話せるようになるのか」という、一番気になるポイントから整理します。ここをはっきりさせると、アプリに何を期待すべきかが見えてきます。
Duolingoで到達できる会話像
実際に、Duolingoを1年〜3年毎日続けた人の声をまとめると、次のようなレベル感が見えてきます。
3年続けた人でも、「自由に会話できる」とは言い切っていません。ただ、
・自分が知っている単語でゆっくり文を組み立てる
・短い会話ならなんとか対応できる
というレベルまでは十分に到達しています。
イメージとしては、次のような場面なら「なんとかなる」状態です。
たとえば、海外旅行で
などは、事前に似た表現をDuolingoで見ていれば、かなり対応しやすくなります。一方で、仕事の相談や深い議論、ちょっと複雑な世間話などはまだ難しい段階です。
ペラペラは難しい理由
では、なぜ「Duolingoだけでペラペラ」は現実的ではないのでしょうか。主な理由は次の3つです。
1つ目は、アウトプット(自分から話す練習)の量が少ないことです。Duolingoにもスピーキング問題やAI会話機能はありますが、基本は「クイズ形式で答える」スタイルです。
実際の会話では、相手が何を言うか分かりません。返事も自分で考えます。Duolingoはどうしても「決められた正解を当てる練習」が中心なので、自由に文を組み立てる練習量が足りません。
2つ目は、扱う単語のレベルです。noteなどの体験談でも、「Duolingoの英語は中学レベルが中心で、難しい単語は少ない」とよく書かれています。基礎を固めるには最適ですが、ニュースや仕事の話をスラスラできるほどの語彙は身につきません。
3つ目は、文部科学省などが示すように、「英語を使う場面での経験」が非常に大事だからです。アプリ内だけで完結すると、どうしても「実際に人と話す経験」が不足します。
この3つが重なるため、「Duolingoだけでネイティブとストレスなく雑談」は、かなりハードルが高いと考えた方が安全です。
どんな人に向いているか
では、どんな人にとってDuolingoは特に価値が高いのでしょうか。体験談やコース設計から見ると、次のようなタイプの人に向いています。
逆に、「半年〜1年で海外で仕事したい」「TOEIC800点以上が必要」といった、期限付きの高い目標がある人は、Duolingoをメイン教材にするのはおすすめしません。この場合は、後で説明する「他教材との組み合わせ」が必須です。
ただし、どんなレベルの人でも、毎日の英語習慣を作るツールとしては、Duolingoはかなり優秀です。上級者でも、「基礎の型を崩さないためのドリル」として使う価値はあります。

Duolingoで伸びる力と不足する力
次に、「Duolingoで何が伸びて、何が伸びにくいのか」を整理します。これを知っておくと、他の教材で何を補えばよいかがはっきりします。
強みになるスキル領域
Duolingoの英語コースは、「短いクイズを大量にこなす千本ノック」のような構造です。この仕組みが特に効きやすいのは、次のようなスキルです。
実際に、1年〜3年の体験談では、「YouTubeショートが部分的に聞き取れるようになった」「英語サイトを訳なしで少し読めるようになった」といった効果が報告されています。
また、正誤判定が細かいので、冠詞や単数・複数、時制などの「ケアレスミス」を減らすトレーニングにもなります。これは、学校のテストや基本的なライティングにも役立ちます。
さらに、ランキングやストリークの仕組みのおかげで、「毎日英語を触る」という継続力がつきやすいのも大きな強みです。語学は結局、続けた人が勝ちやすいので、この点は見逃せません。
鍛えにくいスピーキング力
一方で、「話す力」の中でも、Duolingoでは鍛えにくい部分があります。特に弱くなりがちなのは、次の3つです。
Duolingoのスピーキング問題は、「表示された文を読む」形式が多く、自由英作文に近い発話は少ないです。AI会話機能(Duolingo Maxの「リリーとビデオ通話」など)はかなり有用ですが、まだ英会話レッスンを完全に置き換えるほどではありません。
また、ゲーム要素の強い「単語並べ」「穴埋め」は、確かに短期的には得点が伸びますが、実際の会話で同じことをそのまま使えるわけではありません。ある回答者も「パズルゲームに近く、時間の割にリターンが少ない」と指摘しています。
つまり、Duolingoは「言われた通りに正解を出す力」は伸ばしやすいが、「自分から考えて話す力」は別の練習が必要ということです。このギャップを意識しておかないと、「アプリではできるのに、リアルの会話では口ごもる」という状態になってしまいます。
英語コース構造と到達目安
Duolingoの英語コースは、「セクション」と呼ばれる大きなまとまりで進んでいきます。noteの体験記などをもとに、主なセクションのイメージを整理すると次の通りです。
| セクション名 | 内容の目安 | 会話レベルのイメージ |
|---|---|---|
| セクション1「はじまりの森」 | あいさつ・自己紹介・be動詞など超基礎 | 単語+ごく短い文で意思表示できる |
| セクション2「陽だまりの丘」 | 簡単な日常表現・現在形・疑問文など | 決まり文句で旅行の基本がこなせる |
| セクション3「水辺の秘境」 | シンプルな会話を作る文法を強化 | 短い文のやり取りなら会話が続く |
| セクション4「氷雪の渓谷」 | 日常的な話題について文でやり取り | 趣味・家族などの話題を簡単に説明できる |
| セクション5「魔法の荒野」 | 幅広い話題で自分の文を作る段階 | ゆっくりなら、少し長い説明も可能 |
セクションが進むほど、問題文は長くなり、日本語が表示されない問題も増えます。これは、「英語だけで理解させる」インプットには非常に良い設計です。
ただし、セクション5に到達しても、「ネイティブと対等に議論できる」レベルではありません。あくまで「日常の雑談を、ゆっくりシンプルな文で回せるかどうか」のラインです。
文部科学省が示す高校卒業レベルの英語力と比べると、セクション4〜5でようやくその入り口に立つイメージに近いです。このあたりから、別の教材や実際の会話練習を組み合わせると、伸びが一気に変わってきます。

話せるに近づく効果的な使い方
ここからは、「同じDuolingoを使うなら、どうすれば『話せる』に近づきやすくなるか」を具体的に解説します。時間は限られているので、優先順位がとても重要です。
毎日の学習量と期間の目安
まず、どれくらいのペースで続けると「話せる」に近づくのか、現実的な目安をまとめます。
体験談では、1日30分前後を1年間続けた人が、セクション5付近まで到達しています。このペースだと、
・「聞けば分かる表現」がかなり増える
・簡単な文なら自分でも話せる
という状態に近づきます。
「英語話者とストレス少なめに会話したい」なら、目安として
・Duolingo:1日15〜30分を1〜2年
・+別のスピーキング練習:週2〜3回
くらいを見ておくと、安全なラインです。もちろん個人差はありますが、「100日でペラペラ」はさすがに現実的ではありません。
優先すべき機能と問題形式
Duolingoには多くの問題形式がありますが、「話す力」に直結しやすいものと、そうでもないものがあります。時間を有効に使うために、優先順位をはっきりさせておきましょう。
優先度:高
スピーキング問題は、「口と耳」を同時に動かすので、会話に近い負荷がかかります。ディクテーションは、正確な聞き取りとスペルをセットで鍛えられるので、会話でも「聞き間違い」が減ります。
AI会話機能が使える人は、できるだけ活用しましょう。人間相手の会話にはかなわないにせよ、「返事を考えながら話す」という練習にはなります。
優先度:中〜低
これらは「考える負荷」が低く、パズルゲームに近い側面があります。まったく無駄ではありませんが、「なんとなくXPを稼ぐだけ」になりやすいので、時間が限られている人はやりすぎない方が効率的です。
おすすめは、
・1セットの中で必ずスピーキングとディクテーションを含むようにする
・単語並べなどは「ウォームアップ」か「疲れたときの気分転換」程度にする
という配分です。
ストリーク依存を防ぐコツ
Duolingoはストリークが伸びるほどやる気が出る一方で、「とにかく途切れさせないこと」が目的になってしまう危険もあります。これを防ぐには、次の2つを意識するのがおすすめです。
たとえば、
・最低ライン:どんなに忙しくても、1日1レッスンだけはやる
・理想ライン:1日30分、スピーキングとディクテーションを含める
と決めます。ストリークは「最低ライン」を守るための仕組みと割り切ると、気持ちが楽になります。
さらに、週末などに「今週どれくらい声に出したか」「ディクテーション何問くらいやったか」をざっくり振り返ると、ストリークだけにとらわれず、内容で自分を評価できるようになります。
※ストリークが途切れても、英語力がゼロになるわけではありません。大切なのは「今週どれだけ英語を使ったか」です。

他教材との組み合わせと費用対効果
最後に、Duolingoだけでは足りない部分を、他の教材でどう補うかを具体的に見ていきます。併用の仕方しだいで、「話せるようになるまでの時間」がかなり変わります。
目的別おすすめ併用プラン
目的別に、「Duolingo+何を足すとバランスがよくなるか」を整理します。
① 短期間で日常会話をある程度したい人
・Duolingo:毎日15〜30分(基礎文法・語彙・リスニング)
・オンライン英会話:週2〜3回(25分)
・YouTube/ポッドキャスト:通学・通勤中に英語音声を流す
Duolingoで「型」と「聞き取り」を作り、オンライン英会話で「実戦」を積む形です。オンライン英会話各社の料金はさまざまですが、相場感は大学の語学教育関連ページなども参考になります。
② 英語アレルギーが強く、まずは慣れたい人
・Duolingo:毎日10〜20分(ゲーム感覚で「英語に触れる」)
・NHKラジオ「中学生の基礎英語」シリーズ:週に何回か聞き流し
・英語のゆっくりめなYouTubeチャンネル視聴
NHKラジオ英語講座は、文部科学省と同様、公的な教育機関が関わる信頼性の高い教材です。公式情報はNHKの英語学習ページで確認できます。
③ 資格試験(英検・TOEICなど)が目的の人
・Duolingo:毎日10〜20分(基礎の維持)
・市販の問題集・過去問:メイン教材
・必要に応じて単語帳アプリ
この場合、Duolingoは「ウォーミングアップ」と割り切りましょう。試験問題の形式や語彙は、専用教材でしか身につきません。
無料版と有料版の判断基準
Duolingoは無料でも使えますが、有料版(Super / Max)にするか迷う人も多いはずです。費用対効果を考えるポイントは次の通りです。
「話せるようになる」ことを最優先にするなら、
・広告ストレスがそこまで大きくない→無料版+オンライン英会話に予算を回す
・広告が苦痛で続かない→有料版でストレスを減らし、まず習慣化を優先
という考え方がおすすめです。
Duolingo MaxのAI会話機能をしっかり使うなら、有料の価値は高まります。ただし、その料金で「人間相手の会話」を買うという選択肢もあります。自分が「AI会話」と「人間との会話」のどちらをやりたいかで決めるとよいでしょう。
よくある疑問とQ&A
最後に、「Duolingoで話せるようになる?」に関する、よくある疑問にまとめて答えておきます。
Q1. Duolingoだけで、いつかはペラペラになりますか?
A. 長く続ければ確実に力はつきますが、「それだけでペラペラ」はまず期待しない方が安全です。3年毎日続けた人でも、「簡単な文ならゆっくり話せる」レベルが多いです。
Q2. 1日何分やればいいですか?
A. 最低ラインは5〜10分ですが、「話せる」に近づきたいなら1日30分を目安にしてください。その中で、スピーキングとディクテーションに必ず時間を割くのがポイントです。
Q3. 学校の授業+Duolingoだけで足りますか?
A. 学校の授業が主に筆記中心なら、会話経験がかなり不足します。オンライン英会話や、英語のライブ配信視聴など、「実際の英語」を聞き、自分も話す場を必ず足しましょう。
Q4. 単語並べ問題はやる意味ありますか?
A. 完全に無意味ではありませんが、時間対効果は高くありません。ウォーミングアップや疲れたとき用と考え、スピーキングやディクテーションほどは優先しなくて大丈夫です。
Q5. モチベが落ちてきました。どうしたら続けられますか?
A. 「1日1レッスンだけはやる」と決めてハードルを下げつつ、SNSで記録をつけたり、リーグでの目標を小さく設定すると続けやすくなります。Duolingoの仕組み(ボーナスタイム・ストリーク)を「自分を動かすゲーム」として活用しましょう。

まとめ
最後に、この記事の要点をまとめます。学習プランを考えるときのチェックリストとして使ってください。
Duolingoは、うまく使えば「英語を日常の一部にしてくれるアプリ」です。この記事を参考に、あなたの目的に合わせた使い方と組み合わせ方を設計し、「話せる」に一歩ずつ近づいていきましょう。

