英検準1級のライティングは、「型」と「使える表現」を先に身につけてしまえば、一気に安定して点が取れるパートです。
どのトピックでも使い回せるフレーズと文型をストックしておくと、本番で迷わず書き始めることができます。
この記事では、準1級ライティングの仕様と採点基準、高得点が取れるエッセイの型、そのまま使える定型表現、頻出トピックへの応用法、勉強ステップまでをまとめて解説します。
- 準1級ライティング(要約・エッセイ)の形式と採点基準が分かる
- 3段落型・4段落型でそのまま使えるエッセイの「型」が手に入る
- 序論・理由・例示・結果・結論の定番フレーズをまとめて覚えられる
- 頻出トピックに応用できる文型・観点・勉強ステップが分かる
準1級ライティングの全体像
まずは、「試験で何が求められているか」を正しくつかむことが大切です。ここをおさえると、どの表現を優先的に覚えるべきかがはっきりします。
問題形式と語数の目安
英検準1級の筆記試験では、リーディングと同じ90分の中で、ライティングを解きます。ライティングは次の2問構成です。
時間配分の目安は、よく紹介されているものだと次のようになります。
要約に約15分、エッセイに約20分(アウトライン3分+執筆15分+見直し2分)を想定しておくと、全体で35分ほどです。
残り時間をリーディングに回すイメージで計画しておくと安心です。
特に意見エッセイでは、語数120〜150語の範囲に収めることが重要です。おすすめは130語前後。必要以上に長く書くより、内容をコンパクトにまとめた方が評価されやすくなります。
語数の配分目安は次の通りです。
| 段落 | 役割 | 語数の目安 |
|---|---|---|
| 序論 | トピック+自分の立場+理由2つの予告 | 20〜30語 |
| 本論① | 理由1+具体例 | 40〜50語 |
| 本論② | 理由2+具体例 | 40〜50語 |
| 結論 | 主張の言い換え+まとめ | 20〜30語 |
行数でざっくり数えたい人は、解答用紙1行につき7〜8語を目安にすると管理しやすいです。
公式な出題形式や最新情報は、英検協会の公式サイト(例:英検準1級試験情報)でも確認しておくと安心です。
採点基準と評価ポイント
準1級ライティング(要約・エッセイ)は、どちらも次の4観点で採点されます。
それぞれ4点満点で計16点です。エッセイで高得点を取るためのポイントをまとめると、次のようになります。
内容では、トピックにきちんと答え、問題文に示されている POINTS(観点)を最低2つ使うことが必須です。
さらに「自分の意見+理由2つ+それぞれに具体例・説明」が入っていないと、高得点は難しくなります。
構成では、序論・本論・結論の流れがはっきりしているかが見られます。接続表現(Firstly, In addition, Therefore など)を使い、話の筋が分かりやすいかどうかが大事です。
語彙では、同じ単語ばかり繰り返さないことがポイントです。
たとえば effect / influence / impact、important / essential / vital のように、似た意味の語を言い換えながら使えると評価が上がります。
文法では、ミスの少なさだけでなく、文型のバリエーションも見られます。
短い単文だけを並べるのではなく、If 〜, when 〜, because 〜 などを使って文を発展させたり、無生物主語・受動態・比較表現などをバランスよく使えると加点につながります。
高得点答案の共通パターン
過去問や模範解答を見ると、高得点のエッセイには共通するパターンがあります。
たとえば、「Do the benefits of online education outweigh the disadvantages?」という問題なら、次のような流れになります。
序論で「オンライン教育には利点の方が大きい」と立場を示し、POINTS の “Costs” と “Convenience” を理由として予告します。
本論①で“Costs”について、授業料や交通費が節約できる具体例を書く。
本論②で“Convenience”について、働きながら学べる、人が地方にいても学べる、などの例を書く。
最後に、これら2つの理由をまとめて「だから利点の方が大きい」ともう一度言い換えれば、構成面でも内容面でも高評価につながります。

高得点を取るエッセイの型
ここからは、実際に答案を書くときの「段落構成の型」と「それぞれの段落に何を書くか」を具体的に見ていきます。
自分に合う型を一つ決めて、何度も練習することが安定した得点につながります。
3段落型と4段落型
準1級のエッセイは、3段落でも4段落でもかまいません。
採点で有利・不利はほとんどないので、自分が書きやすい型を一つ決めて固定することが大切です。
よく使われるのは次の2パターンです。
初心者の方には、4段落型をおすすめします。理由ごとに段落を分けるので、構成を作りやすく、読み手にも伝わりやすいからです。
4段落型の骨組みは、次のとおりです。
1段落目(序論):トピックへの一般的な一言+賛成か反対か+理由2つの予告
2段落目(本論①):理由1の説明+具体例 or 仮定の話
3段落目(本論②):理由2の説明+具体例 or 仮定の話
4段落目(結論):主張の言い換え+理由1・2のまとめ
この「骨組み」はどのトピックでも変わりません。トピックごとに中身を入れ替えていくだけなので、覚えてしまえば非常に楽になります。
序論で書くべき要素
序論は、短くてもかまいませんが、「何について」「どんな意見なのか」「どんな観点から話すのか」をできるだけはっきり書きます。
よく使える型は2つあります。
1つ目は、Should 型の問題に対して使えるものです。
-
英語:I (do not) believe that TOPICそのまま. This opinion is based on the following reasons: POINT1 and POINT2.
日本語:私は、TOPICだ(とは思わない)と考えます。この意見は、理由1と理由2という次の点に基づいています。
TOPIC は問題文に書かれている英文をほぼそのまま使えばよいので、考える負担が少なくなります。
コロン(:)の後に、POINTS から選んだ2つの観点(例えば “Costs and Health”)を入れるだけで、序論が完成します。
2つ目は、Agree / Disagree 型です。
-
英語:I agree [disagree] that TOPICそのまま, particularly in relation to POINT1 and POINT2.
日本語:私は、特にポイント1とポイント2の点から、TOPICに賛成[反対]です。
この形なら、「どの観点からの賛成・反対か」が明確になります。特に POINTS が4つあるとき、「この2つを中心に書きます」と宣言できるので、内容面でも分かりやすくなります。
もう少し背景を足したい場合は、次のような一文を前につけ足すのもおすすめです。
-
英語:These days, TOPICの名詞句 has become a controversial issue.
日本語:最近、TOPIC は議論の多い問題になっています。
たとえば、「Should governments spend more money on space exploration?」なら、
These days, space exploration has become a controversial issue. I do not believe that governments should spend more money on it. This opinion is based on the following reasons: costs and safety.
というように序論を作れます。
本論と結論の組み立て
本論では、必ず「抽象的な理由 → 具体例」という流れを守ると、説得力が出て採点基準にも合います。
理由1パラグラフの型は、次のようにシンプルでOKです。
-
英語:Firstly, POINT1を含む抽象的な理由文. For example, 具体例の文.
日本語:第一に、〜だからです。たとえば、〜という例があります。
理由2パラグラフでは、If を使った仮定の例を入れると、文法面でも評価されます。
-
英語:Secondly, POINT2を含む抽象的な理由文. If S V, S V.(仮定の結果)
日本語:第二に、〜だからです。もし〜なら、〜という結果になります。
たとえば、テクノロジーの利点を書くなら、
Secondly, new technology can help people save time. If they use online services, they do not have to go to banks or stores.
のように書けます。
結論パラグラフでは、主張を言い換えつつ、2つの理由をまとめて一文で示すのがコツです。
-
英語:In conclusion, I (do not) think that TOPICの言い換え, as this can [will] not only 理由1 but also 理由2.
日本語:結論として、私はTOPICだとは思いません。なぜなら、それは理由1だけでなく、理由2にもつながるからです。
「not only A but also B」は、文法の多様性をアピールできる便利な構文です。
また、TOPIC をそのまま繰り返すのではなく、「spending too much money on space projects」→「investing a large amount of money in space projects」のように少し言い換えると、語彙面での評価も上がります。

そのまま使える定型表現集
ここからは、実際の答案でそのまま使えるフレーズを、役割別にまとめて紹介します。
「序論」「理由・例示」「因果・結論」とカテゴリーごとに覚えると、頭の中が整理されて使いやすくなります。
序論で使えるフレーズ
序論では、問題のテーマが「最近よく話題になっている」「議論のある問題だ」といった空気を出す一文を入れると、文章が自然になります。
使いやすい導入フレーズの例です。
-
英語:These days, 〜 has become a controversial issue.
日本語:近年、〜は議論の的となる問題になっています。 -
英語:In recent years, 〜 has attracted considerable attention.
日本語:近年、〜は大きな注目を集めています。 -
英語:There is an ongoing debate about whether 〜.
日本語:〜かどうかについて、現在も議論が続いています。 -
英語:〜 is one of the most pressing issues in modern society.
日本語:〜は、現代社会で最も重要な問題の一つです。
そのあとに、自分の意見をはっきり述べる一文をつなげます。
-
英語:I believe that 〜. I have two reasons to support my idea.
日本語:私は〜だと考えます。この考えを支持する理由が2つあります。 -
英語:I agree [disagree] that 〜 for the following two reasons.
日本語:私は、次の2つの理由から、〜に賛成[反対]です。 -
英語:I (do not) believe that 〜. This opinion is based on the following reasons: A and B.
日本語:私は〜だ(とは思いません)。この意見は、AとBという次の理由に基づいています。
このあたりを丸ごと覚えておけば、序論はほぼ考えずに書き始めることができます。
理由と例示のフレーズ
理由を並べるときは、「今何番目の理由を言っているか」が読み手にはっきり伝わるよう、番号を示すフレーズを使うのがポイントです。
理由を述べるときに便利な表現をまとめます。
次に、具体例を導くときのフレーズです。
「For example」「For instance」はもちろん、少しレベルを上げた表現も準1級では評価されます。
-
英語:For example, 〜.
日本語:たとえば、〜です。 -
英語:For instance, 〜.
日本語:たとえば、〜です。 -
英語:To illustrate, 〜.
日本語:これを説明するために、〜です。 -
英語:A good example of this is 〜.
日本語:そのよい例が〜です。 -
英語:According to a recent study, 〜.
日本語:最近の研究によると、〜です。 -
英語:Research shows that 〜. / Statistics indicate that 〜.
日本語:研究によると〜です。/統計は〜だと示しています。
データや研究は、実際に数字がなくても「一般的にそう言われている」として書いて構いません。ただし、あまり極端で不自然な内容にはしないように注意しましょう。
因果関係と結論の表現
「原因 → 結果」をはっきり書けると、論理の流れが分かりやすくなり、構成面の評価が上がります。
原因と結果をつなぐ定番フレーズです。
結論を始めるときには、次のようなフレーズが便利です。
-
英語:In conclusion, I strongly believe that 〜.
日本語:結論として、私は〜だと強く信じています。 -
英語:In conclusion, for these two reasons, 〜.
日本語:結論として、これら2つの理由から、〜です。 -
英語:For these reasons, I agree [disagree] that 〜.
日本語:こうした理由から、私は〜に賛成[反対]です。 -
英語:All things considered, it is fair to say that 〜.
日本語:すべてを考えると、〜と言ってよいでしょう。
これらのフレーズを「序論用」「理由用」「例示用」「結論用」と4つのリストに分けて、自分用のノートを作るのもおすすめです。

準1級レベルの文型とトピック
ここでは、採点者に「準1級レベルだな」と感じさせやすい文型や、頻出トピックでそのまま使える観点・表現を紹介します。
また、語数調整や言い換えのコツもあわせて見ていきます。
評価される文型と語法
準1級のライティングでは、難しい文法を無理に使う必要はありません。
ただし、次のような「少しレベルの高い文型」がうまく入っていると、文法面・語彙面の印象が良くなります。
1. 無生物主語の文
-
英語:Technology enables people to work from home.
日本語:テクノロジーは、人々が在宅で働くことを可能にします。 -
英語:Online education provides students with more opportunities to learn.
日本語:オンライン教育は、学生により多くの学習機会を与えます。 -
英語:This system prevents people from wasting time.
日本語:この仕組みは、人々が時間を無駄にするのを防ぎます。
It enables A to〜 / It allows A to〜 / It provides A with〜 / It leads to〜 などのパターンをまとめて覚えておくと便利です。
2. 受動態
受動態は、問題全体の雰囲気を説明するときに使いやすいです。
-
英語:Many people are affected by social media.
日本語:多くの人がソーシャルメディアの影響を受けています。 -
英語:Students are expected to use computers in class.
日本語:学生は、授業でコンピューターを使うことが期待されています。
3. 比較・最上級
「より重要」「より効果的」という表現は、意見をはっきりさせるのに役立ちます。
注意点として、「more and more increase」のように、同じ意味を重ねるのは避けましょう。
「more and more people」「the number of people is increasing」のどちらか一方で十分です。
4. 仮定法・条件
If を使った文は、具体例を作るのにとても便利です。
-
英語:If people work too much, they may get sick.
日本語:もし人々が働きすぎると、病気になるかもしれません。 -
英語:If governments invest in public transport, traffic jams will decrease.
日本語:もし政府が公共交通に投資すれば、渋滞は減るでしょう。
こうした文型を意識して使うことで、「単純な文の繰り返し」という減点ポイントを避けることができます。
頻出テーマ別の観点
英検準1級でよく出るトピックは、公式サイトや各種予備校でも分析されています。たとえば大学の入試情報ページなどでも、英語外部検定の出題傾向が紹介されることがあります(参考:大学入試関連情報(例・慶應義塾大学))。
過去の出題傾向を見ると、次のようなジャンルが特に多いです。
これらのテーマは、次の4つの観点に結びつけやすいです。
たとえば「テレワークは広がるべきか?」というテーマでも、
お金:Companies can save money on office space.
時間:Workers do not have to spend time commuting.
健康:They can reduce their stress.
依存:However, they may become addicted to working and cannot relax.
というように、いくつかの観点から理由を作ることができます。
頻出の「使える表現」としては、次のようなものがあります。
-
英語:S have a positive [negative] effect on 〜.
日本語:Sは〜に良い[悪い]影響を与えます。 -
英語:S allow [enable] people to do 〜.
日本語:Sは、人々が〜することを可能にします。 -
英語:S will play an important role in 〜.
日本語:Sは〜において重要な役割を果たすでしょう。 -
英語:S help us save time [money].
日本語:Sは、私たちが時間[お金]を節約するのに役立ちます。 -
英語:S will reduce people’s stress.
日本語:Sは人々のストレスを減らすでしょう。 -
英語:S can get addicted to 〜.
日本語:Sは〜に依存してしまう可能性があります。 -
英語:原因 lead to 結果.
日本語:原因は結果を引き起こします。
これらは、ほとんどすべてのジャンルに当てはめることができます。
たとえば “Using smartphones in class has a negative effect on students’ concentration.” のように、主語と名詞を入れ替えていくだけで、どんどん応用できます。
言い換えと語数調整のコツ
準1級では、「同じ単語を何度も繰り返す」「語数オーバー/不足」などで、もったいない減点になることがよくあります。
そこで役立つのが、言い換えと語数調整のテクニックです。
まず、TOPIC をそのまま繰り返さず、少しだけ言い換える練習をしましょう。
-
元:the number of people who work from home will increase.
言い換え:More and more people are likely to work from home. -
元:the number of people who visit foreign countries will decrease.
言い換え:Fewer and fewer people are likely to visit foreign countries.
また、語数を増やしたいときは、次のような表現を足します。
逆に語数がオーバーしそうなときは、意味の重複している形容詞や副詞を削る、具体例を1つにしぼる、などで調整します。
文法面では、短縮形(don’t, can’t など)は避けて do not / cannot と書く方が、試験では無難です。これは語数を少し増やす効果もあります。
※「Second of all」は不自然な表現なので、「Second,」または「Secondly,」を使うようにしましょう。また、「medias」とせずに “social media” のように media をそのまま使う点にも注意が必要です。

総括
最後に、この記事の内容を復習しやすいよう、ポイントを整理します。学習のチェックリストとして活用してください。


