英検は、同じ級でも「どこで・どの方式で」受けるかによって受験料が大きく変わります。
本会場・準会場・S-CBT・S-Interview、さらに国内と海外会場まで含めると、最安は2,500円台から、最高は1万円超まで幅があります。
この記事では、公式情報をもとに「受験料の全体像」と「できるだけ安く受けるパターン」を整理します。
特に3級〜2級を受ける小中高生や保護者の方が、数年分の受験計画と費用感をつかめるように、具体的なシミュレーションも入れました。
読み終わるころには、自分に合った受験方式と、おおよその総額がはっきりイメージできるはずです。
- 英検の受験料の「幅」と代表的な金額がわかる
- 本会場・準会場・S-CBT・S-Interviewの料金差が整理できる
- 最も安くなりやすい受験パターンと注意点が理解できる
- 学年別・級別に、数年間の英検費用をざっくり見積もれる
英検受験料の基本と全体像
まずは、英検の受験料がどのような仕組みで決まっているのかを整理します。
ここを押さえておくと、自分がどのくらいの金額レンジで考えればよいかが一気にわかります。
受験料が決まる四つの要素
英検の受験料は、主に次の4つの要素で変わります。
まず、級が上がるほど受験料は高くなります。
5級が最も安く、1級が最も高くなります。
次に、同じ級でも本会場より準会場のほうが安いという特徴があります。
準会場とは、学校や塾などが会場となる「団体会場」のことです。
また、試験方式も価格に影響します。
紙で受ける「従来型」のほかに、パソコンで4技能を1日で受ける「S-CBT」、配慮が必要な人向けの「S-Interview」があります。
これらは同じ級でも従来型と数百円〜千円前後の違いが出ます。
最後に、海外会場(例:ロンドン)で受験する場合は、通貨がポンド建てとなり、日本円換算すると国内より割高になることが多いです。
このように、英検の受験料はシンプルなようでいて、いくつかの要素が重なって決まっています。
受験料の価格帯と代表例
各種情報をまとめると、英検の受験料はおおよそ約2,500〜11,800円の範囲に収まります(国内・従来型を中心にした目安)。
代表的な金額を、従来型の本会場と準会場で見てみましょう(参考:2024年度の検定料・税込)。
| 級 | 本会場(一次+二次) | 準会場(一次のみ) | 差額(準会場が安い額) |
|---|---|---|---|
| 2級 | 8,400〜9,100円程度(年度・情報源により差) | 6,400〜6,900円程度 | 約2,000円 |
| 準2級 | 7,900〜8,500円程度 | 6,100〜5,700円程度 | 約2,000〜2,200円 |
| 3級 | 6,400〜6,900円程度 | 5,000〜4,700円程度 | 約1,500〜1,700円 |
| 4級 | 4,500〜4,700円程度(一次のみ) | 2,900円(一次のみ) | 約1,600〜1,800円 |
| 5級 | 3,900〜4,100円程度(一次のみ) | 2,500円(一次のみ) | 約1,400〜1,600円 |
| 準1級 | 9,800〜10,500円程度 | ―(準会場実施なし) | ― |
| 1級 | 11,800〜12,500円程度 | ―(準会場実施なし) | ― |
この表からわかるように、3級〜2級あたりでは、本会場と準会場で1,500〜2,000円ほどの差が出ます。
受験回数が増えると、ここがトータル費用に大きく効いてきます。
なお、年によって100円単位の改定が行われているため、実際に申し込む年度の最新情報は必ず英検公式サイトで確認してください。
団体向けの検定料一覧は、英検協会の公式ページで公開されています。
英検公式サイト(2024年度 検定料一覧)もあわせてチェックすると安心です。
国内と海外会場の違い
国内と海外では、そもそも通貨も料金設定も別枠になっています。
例として、ロンドン会場(2025年度・税込)の検定料を見てみましょう。
1ポンドを180円と仮にすると、2級は約20,700円、3級は約15,300円になり、日本国内で受けるよりかなり高くなります。
このように、海外会場は現地の運営費や会場費も反映されるため、日本より割高になりやすいです。
また、海外会場の試験日・申込期間・検定料はすべて現地時間・現地通貨で管理されていて、日本国内会場とは別の受付システムになっています。
ロンドン会場の案内は、英検の海外本会場専用ページにまとまっています。
詳しくは英検ロンドン会場 受験案内ページを確認してください。
海外在住の方は、「現地受験のコスト」と「一時帰国して国内受験する場合のコスト」を比べて判断するとよいでしょう。

会場別・方式別の料金比較
ここからは、本会場と準会場、従来型とS-CBT・S-Interviewなど、具体的な料金差を見ていきます。
「どの方式が安いのか」「どれを選ぶと良いか」がここで整理できます。
本会場と準会場の料金差
多くの人にとって、最も重要なのが「本会場と準会場の料金差」です。
結論からいうと、準会場のほうが1回あたり1,400〜2,200円ほど安い設定になっています。
代表的な差額(従来型・参考値)は次のとおりです。
1回あたりは数千円の差ですが、例えば中学〜高校の6年間で3回以上受けると、合計で1万円近く変わることもあります。
準会場は、学校や塾などの団体が英検協会に登録して実施する会場です。
団体経由で申し込むことで、一次試験を準会場で受験できます。
最近では、一般の受験生を受け入れる塾や学校も増えてきました。
近くにそうした準会場があれば、本会場より安く受けられる可能性があります。
従来型とS CBTの料金比較
次に、試験方式ごとの料金差を見てみます。
ここでは、3級〜準1級で比較してみましょう。
参考値として、従来型本会場とS-CBTの検定料(目安)を並べます。
このように、S-CBTは従来型本会場より数百円〜1,000円ほど高めに設定されています。
その代わり、S-CBTには次のようなメリットがあります。
・1日で「読む・聞く・書く・話す」をすべて受験できること
・実施日が多く、自分の都合に合う日程を選びやすいこと
・同じ期間内に複数回受験できること
「とにかく費用を抑えたい」「年3回の従来型で十分」という人は、従来型+準会場を軸に考えるのが良いでしょう。
一方、「とにかく早く合格したい」「日程の自由度を優先したい」という人は、少し高くてもS-CBTを選ぶ価値があります。
S Interviewと海外会場の料金
英検S-Interviewは、合理的配慮が必要な受験者向けの試験方式です。
料金はS-CBTとほぼ同じか、1級ではやや高めに設定されています。
代表的な金額(目安)は次のとおりです。
形式の違いとしては、リーディング・ライティング・リスニングは紙の試験で、スピーキングは対面の面接で行われます。
CBT方式での受験が難しい人でも、4技能評価の英検を受けられるようにした仕組みです。
海外会場の料金については、先ほど触れたロンドン会場が代表例です。
ロンドンでは2級が115ポンド、3級が85ポンドと、日本の2倍近い水準になることもあります。
海外では、試験運営のコストや為替レートも影響するため、「日本より高くなりやすい」と考えておくとよいでしょう。
海外在住であっても、長期休暇の一時帰国に合わせて国内会場で受験する選択肢もあります。
家族旅行や帰国費用とのバランスを見ながら、どちらが現実的かを検討してみてください。

安く受ける受験パターンと計画
ここからは、「できるだけ安く受けたい」という視点にしぼって、具体的な受験パターンと計画の立て方を整理します。
特に3級〜2級を目標にする小中高生のケースを中心に解説します。
最安になりやすい受験方法
英検を安く受ける定番のパターンは、「一次試験:準会場(団体申込)+二次試験:本会場」です。
なぜなら、準会場では「一次試験分だけ」の受験料を支払い、二次試験の費用は本会場分としてまとめて扱われるからです。
具体的なイメージを、2級で見てみましょう(参考値)。
・本会場のみ(一次+二次):約8,400〜9,100円
・一次:準会場(約6,400〜6,900円)+二次:本会場 → 合計でも本会場より約2,000円安い
3級や準2級も同じ考え方で、一次を準会場にすると、本会場で最初から申し込むより1,500〜2,000円ほど安く済むことが多いです。
このパターンを実現するためには、次のどちらかが必要です。
準会場によっては「在籍者のみ」「塾生のみ」が条件の場合もあるため、事前に確認が必要です。
英検協会は2020年度から、一般受験者も準会場で受けやすいよう制度を整えています。
費用を抑えたい方は、「自分が使える準会場があるか」を早めに調べておくと良いでしょう。
級別の実施形態と注意点
安く受けるためには、級ごとの実施形態を知っておくことも大切です。
実施形態によって、「どこまで準会場を使えるか」「二次試験があるか」が変わるからです。
代表的なポイントは次のとおりです。
特に4級・5級は一次だけの級なので、「準会場で受けておけば、その回の費用はそれで終わり」です。
ここをうまく使うと、小学生のうちは準会場で4級・5級を安く受け、中学生以降に本格的に3級以上を狙う、という計画も立てやすくなります。
一方、1級・準1級は本会場しか選べないため、「会場を工夫して安くする」という余地はあまりありません。
この場合は、できるだけ一発で合格するように準備を厚くして、受験回数を減らすほうが結果的に安く済みます。
学年別の費用シミュレーション
ここでは「典型的な受験パターン」を例にして、ざっくりとした費用感をイメージしてみましょう。
金額は2024〜2026年度の代表値を参考にした「目安」です。
実際に受けるときは、その年度の公式情報を必ず確認してください。
例1:小学生〜中学生で5級→4級→3級を目指すケース
・小5:5級(準会場)…約2,500円
・小6:4級(準会場)…約2,900円
・中1:3級(一次:準会場+二次:本会場)…約5,000円前後
→合計:約10,000円前後
例2:中学生〜高校生で3級→準2級→2級を目指すケース
・中1:3級(一次:準会場)…約5,000円
・中2:準2級(一次:準会場)…約6,000円前後
・高1:2級(一次:準会場)…約6,800〜6,900円
→合計:約18,000〜19,000円前後
例3:高校生で準2級・2級・準1級を取りきるケース
・高1:準2級(本会場従来型)…約8,000〜8,500円
・高2:2級(本会場従来型)…約8,400〜9,000円
・高3:準1級(本会場従来型)…約9,800〜10,400円
→合計:約26,000〜28,000円前後
もちろん、実際には「不合格で再受験する」「途中でS-CBTを利用する」など、パターンはさまざまです。
ただ、おおよそ「小学生〜中学生で5級〜3級までで1万円前後」「中高で3級〜2級までで2万円弱」「準1級まで含めると3万円前後」と考えておくと、大きくは外れません。
家計を考えるうえでは、塾や教材費も含めて「英検予算」をざっくり決めておくと安心です。

制度上の例外とよくある疑問
最後に、「料金改定」「一次免除」「団体料金」「海外会場」など、制度面で誤解しやすいポイントを整理します。
ここを理解しておくと、後から「こんなはずじゃなかった」となるリスクを減らせます。
年度別の料金改定と注意
英検の検定料は、年度によって少しずつ変わっています。
特に押さえておきたいのが、2025年度から2026年度にかけての動きです。
英検協会の発表によると、2026年度の検定料は2025年度から全級一律100円引き下げとなる予定です。
例えば、団体向けの検定料(2026年度・税込)は次のようになっています。
・本会場 2級:9,000円(2025年度より100円安い)
・本会場 3級:6,800円(同上)
・準会場 2級:6,800円(同上)
・準会場 3級:4,900円(同上)
このように、2026年度はわずかですが受験者に有利な改定になっています。
とはいえ、100円差のために受験年度をずらすメリットはあまり大きくありません。
大事なのは、「年度によって金額が違うので、必ず自分が受ける年度の公式情報を見る」ということです。
特に学校の先生や塾の先生がまとめて申し込む場合は、団体向けページの「検定料」欄を事前に確認しておくと安心です。
料金の詳細や改定情報は、英検公式の団体向け情報ページにまとまっています。
例えば、2026年度 検定料案内(英検公式)で最新の金額を確認できます。
一次免除と団体料金の扱い
よくある誤解の一つが、「一次試験免除になれば料金が安くなるのでは?」というものです。
残念ながら、現行制度では一次試験免除でも検定料は通常と同額です。
前回の一次試験で合格して、次回は二次から受ける場合でも、支払う検定料は変わりません。
つまり、「一次免除は試験を一つスキップできるだけで、料金的な割引はない」と理解しておいてください。
次に、団体料金についてです。
英検の公式サイトには、団体向けと個人向けで別の料金表が載っていることがあります。
ここでポイントになるのは、次の2点です。
学校の先生や塾の先生を通して申し込む場合は、基本的に団体申込で、準会場の検定料が適用されます。
一方、自分で英検のサイトから申し込む場合は「個人申込」で、本会場・S-CBT・S-Interviewなどの個人受験用料金が適用されます。
「どの金額を見ればいいかわからない」ときは、まず「自分はどこ経由で申し込むのか?」をはっきりさせるとスッキリします。
英検受験料に関するQ&A
最後に、英検受験料についてよくある質問と答えをまとめます。
特に「一次免除=安くなる」という誤解は多いので、ここはしっかり頭に入れておいてください。
料金を抑えるカギは「免除」ではなく、「準会場の活用」と「受験回数を増やしすぎないこと」です。

総括
最後に、この記事の要点をまとめます。
これらを踏まえながら、「どの級をいつまでに」「どの会場・方式で」受けるかを家族で話し合い、無理のない範囲で計画を立てていきましょう。

