英検4級は「ちゃんと勉強したいけれど、できるだけラクに合格したい」という人がとても多い級です。
全部の英文を完ぺきに訳せなくても、出題パターンと裏ワザを知っていれば、合格点に届く力を効率よく身につけることができます。
この記事では、公式データや多くの受験指導の経験をもとに、「テクニック+最低限の実力」で合格をねらう具体的な方法をまとめました。
小学生・中学生のどちらにも合うように、時間配分、解く順番、年齢別のつまずきポイント、4・5級チャレンジキャンペーンの使い方まで、必要な情報を一気に整理しています。
まずは、次のポイントから読み進めてみてください。
- 英検4級のレベルと、テクニックで底上げできる範囲がわかる
- 筆記・リスニングの「解く順番」と時間配分の具体的な目安がわかる
- 語彙・長文が苦手でも点を拾える裏ワザと効率勉強法がわかる
- 4・5級チャレンジキャンペーンを使った「お得な受験戦略」がわかる
英検4級のレベルと合格戦略
最初に、英検4級の「レベル」と「合格するための全体戦略」を整理します。
ここをおさえておくと、どこまでが裏ワザでカバーできて、どこからが実力勝負なのかがはっきりします。
4級のレベルと5級との違い
英検4級は、英検協会の発表では「中学中級程度」、つまり中学2年生レベルが目安です。
5級は「英語を習い始めた人の最初の目標」でしたが、4級になると次のような点が一気にレベルアップします。
特に5級とのちがいとして大きいのは、長文の重さです。
5級は一文ごとの理解で何とかなりますが、4級では「図書館のお知らせ」「イベント案内」「友だちとのメール」「短い物語」など、前後の流れをつかみながら読む問題が増えます。
また、小学生にとっては、次のような点が負担になりやすいです。
会話レッスンだけではあまり触れない抽象語(during, other, necessary など)が多く出るため、「聞けばわかるのに、文字で見るとわからない」状態になりがちです。
このギャップをうめるには、「単語のかたまり暗記」と「やさしい英文の多読」がかなり効きます。
必要語彙数と合格ライン
英検4級では、おおよそ1,300語くらいの語彙が目安と言われています。
とはいえ、1,300語を全部ゼロから完ぺきに覚える必要はありません。
実際には、次の2つができれば合格圏に入りやすくなります。
合格ラインについては、現在はCSEスコアで判定されているため、「○問で合格」とは言えません。
公式サイトではスコアの仕組みが説明されているので、気になる人は一度見ておきましょう。
日本英語検定協会公式サイト(英検4級の試験情報)では、最新の試験構成や過去問PDF、リスニング音声も公開されています。
過去の受験データから見ると、4級の合格率はおよそ7割前後で、しっかり対策すれば十分にねらえるレベルです。
感覚としては、筆記とリスニングを合わせて「全体の6割〜7割取れれば合格しやすい」と考えておくとよいでしょう。
裏ワザと実力のバランス
英検4級は、「実力+テクニック」で点数が大きく変わる試験です。
裏ワザでぐっとラクになる一方で、テクニックだけに頼りすぎると、次のようなところで限界がきます。
ですから、戦略としては次のように考えるのがおすすめです。
まず、「解き方の裏ワザ」で今ある実力を最大限スコアに変える。
そのうえで、「頻出単語・熟語」「やさしい多読」「過去問慣れ」という3つだけは、できる範囲で積み上げていきます。
特に重要なのは、全部の問題を完ぺきに解こうとせず、「取りやすい問題から確実に取る」発想に切り替えることです。
そのために、次の章から「時間配分」と「解く順番」の裏ワザをくわしく見ていきます。

筆記問題の裏ワザと時間配分
ここでは、リーディング(筆記35分)の時間配分と、大問ごとの裏ワザを説明します。
時間切れの受験生がとても多いので、「解く順番」を決めて練習しておくことが合否を分けます。
おすすめの解く順番と配分
英検4級のリーディングは、35分で次の35問を解きます。
おすすめの解く順番は、次の通りです。
大問1 → 大問4 → 大問2 → 大問3
理由は3つあります。
1つ目は、大問1と4が得点の柱だからです。
ここでしっかり取れば、多少ほかで落としても合格点に届きます。
2つ目は、大問3の並び替えは時間がかかりやすく、最後に回しても大きな失点にはなりにくいからです。
3つ目は、長文は集中力があるうちに終わらせないと、読み直しが増えて効率が落ちるからです。
時間配分の目安は、次のように考えてください。
この配分で解くと、リーディング終了後に数分の余裕ができます。
この余裕時間を、リスニング第2部・第3部の選択肢の先読みやメモに使うのが、大きな裏ワザになります(リスニングの章でくわしく説明します)。
大問1語彙問題の攻略法
大問1は、空欄に入る単語・熟語・文法を選ぶ15問です。
ここは4級の中でもっとも点を取りやすいパートなので、最低でも9問以上正解したいところです。
大問1の多くは、「文法問題に見えて、実は語彙・熟語の問題」です。
たとえば、次のようなパターンです。
このように、「動詞+前置詞」「be動詞+形容詞」「よく出るセット表現」をかたまりで覚えておくと、大問1は一気に解きやすくなります。
勉強のコツは次の2つです。
スペルを完ぺきに書ける必要はありません。
見た瞬間に意味と使い方がイメージできるレベルを目指しましょう。
大問2会話文の裏ワザ
大問2は、2人の短い会話の中で、空いている1文を選ぶ問題です。
5級とちがい、「質問にストレートに返す」だけで解ける問題はほとんどありません。
たとえば、次のような流れが多いです。
つまり、「好き・嫌い」よりも、そのときの状況や気持ちを返す会話が多いということです。
裏ワザとしては、次の3ステップで解きましょう。
大事なのは、1問に時間をかけすぎないことです。
迷う問題は、「今わかるベストの選択肢」をマークして、すぐ次へ進みましょう。
会話文に10分も使ってしまうと、長文とリスニングの両方がきびしくなります。
大問3並べ替え文のコツ
大問3は、並び替え問題です。
与えられた語を並べ替えて、日本語の意味に合う英文を作りますが、実際に書くのは「2番目と4番目にくる語の組み合わせ」だけです。
ここは文法知識も関わりますが、実は「よく出る表現ストック」と「選択肢のクセ」を知っているかどうかで差が付きます。
頻出の表現として、たとえば次のようなものがあります。
こうした表現をセットで覚えておくと、選択肢を見た瞬間に「この並びしかない」と予想しやすくなります。
さらに、選択肢をよく見ると、「同じ語が2番目候補に何回も出ている」「4番目候補にだけ偏って出ている」などのパターンが見えることがあります。
こうしたときは、その語がその位置に入る可能性が高いです。
もちろん100%ではありませんが、「選択肢の作り方」を意識しながら解くと、迷ったときのヒントになります。
ただし、大問3は全体の中での配点はそれほど高くありません。
2問〜3問取れれば十分とわり切り、どうしてもわからない問題に時間をかけすぎないようにしましょう。
大問4長文読解のテクニック
大問4は、4級でもっとも不安に感じる人が多いパートです。
ですが、問題の作り方にはっきりしたルールがあり、そこをおさえると一気に解きやすくなります。
まず、長文はつねに3種類です。
そして、すべての長文で共通する重要ルールが2つあります。
1つ目は、設問の順番と、本文中に答えが出てくる順番が必ず一致していることです。
つまり、31番の答えは本文の前の方、32番はその少し後…というように、上から読んでいくと順に答えが見つかります。
2つ目は、4級の長文では、正解はほぼ必ず本文中に「そのままか、ほぼ同じ形の表現」として書かれているということです。
この2つを使った読み方が、次の「裏ワザ手順」です。
たとえば、「July 31」「August 15」などの日付が設問にあれば、その日付のある行だけを重点的に読みます。
そこに「3 p.m.」「a craft class」などの情報があれば、それと一致する選択肢を選べばよいわけです。
ここで大切なのは、全文を最初から最後まで日本語に訳そうとしないことです。
必要な部分だけを探す「スキャニング読み」に徹することで、時間を節約しながら正答率を高めることができます。
最初は10問中4〜5問の正解を目標にし、慣れてきたら7〜8問をねらう形で練習するとよいでしょう。

リスニング攻略と効率学習法
英検4級は、リスニングの配点が高く、ここで稼げるかどうかが合否に直結します。
しかも、すべて2回放送なので、「先読み」と「聞くポイント」を決めておくと、実力以上に点数が伸ばしやすいパートです。
第1部の先読みと聞き方
リスニングは30問30分で、3つのパートに分かれています。
第1部は「短い会話の最後の返事を選ぶ問題」で、イラストつき10問・3択です。
ここはリスニングの中でもっともやさしいので、10問中9問以上正解を狙いましょう。
裏ワザはシンプルです。
たとえば、3つ目が「Where are you going this afternoon?」なら、「Where」と「this afternoon」さえ聞き取れれば、「場所+午後の予定」の選択肢を選べばよいことがわかります。
逆に、3つ目が感想や意見(It was interesting. など)のときは、会話全体の流れを見る必要があります。
こうした問題は毎回2〜3問なので、聞きながら「これは少し難しそうだ」と感じたら、ほどほどのところで区切り、次の問題に備える意識も大切です。
第2部第3部の聞くポイント
第2部は「少し長い会話」、第3部は「先生の説明や物語」を聞いて答える問題です。
どちらも10問・4択で、内容自体はそれほど難しくありませんが、「音声を聞きながら長めの英文の選択肢を読む」ことが大きな負担になります。
そこで重要になるのが、リスニング前の「先読み&メモ」です。
全体の戦略としては、次のように考えましょう。
たとえば、「Which picture shows what they will do on Sunday?」という問題なら、選択肢のイラストの下に「①映画 ②公園 ③買い物 ④家でゲーム」などと日本語でメモしておきます。
そして、音声を聞きながら「Sunday」「go to the park」などのキーワードが出たら、「公園=②」とすぐに結びつけられます。
読みにくい長い選択肢があっても、「全部を英語で理解しよう」とはせず、わかる範囲だけ先にメモしておくのがコツです。
目標としては、第2部・第3部ともに8問前後の正解をねらいましょう。
短期で効く語彙と多読法
リスニング力を短期間で上げるには、「音だけの練習」よりも、「文字と音をセットで浴びる量」を増やす方が効率的です。
とくに4級レベルでは、次の2つを意識すると伸びやすくなります。
多読といっても、むずかしい洋書を読む必要はありません。
絵が多くて、1ページの英文が短い絵本やリーダーシリーズで十分です。
たとえば、学校や図書館、オンラインで手に入るやさしい英語絵本を1日1冊読むだけでも、「英語の語順に慣れる」「文脈の中で単語を覚える」効果が出てきます。
多読はリーディング対策だけでなく、英語のリズムや表現になれることで、リスニングにも良い影響があります。
教材選びに迷う場合は、学校や自治体の英語教育支援ページも参考になります。
たとえば、文部科学省が支援する英語教育関連情報などをチェックすると、指導方針や教材例が見られます。
文部科学省公式サイトには、英語教育に関する資料やリンク集がありますので、保護者の方は一度目を通しておくと安心です。

年齢別対策とお得な受験法
最後に、小学生・中学生それぞれのつまずきポイントと、「4・5級チャレンジキャンペーン」を使ったお得な受験戦略をまとめます。
年齢や環境によって、効果的な勉強法や受験のしかたは少しずつちがいます。
小学生がつまずくポイント
小学生が4級にチャレンジするとき、いちばん大きな壁は「抽象的な言葉」と「文章としての英語」に慣れていないことです。
会話レッスンでよく使うのは、apple, dog, run, like など、目で見えるものや行動の単語です。
しかし4級では、during, other, before, after, necessary など、「イメージしにくい言葉」が多く出ます。
また、掲示文やメール、物語など、「文字だけで状況を理解する力」も必要になります。
このギャップをうめるには、次のような取り組みがおすすめです。
たとえば、「during」「before」「after」を覚えるとき、日本語訳だけで覚えるより、「during the lesson」「before dinner」「after school」など、日常場面の表現として覚えた方が定着しやすくなります。
小学生の場合、「問題集だけで勉強させる」とすぐに飽きてしまうので、絵本やゲーム要素のあるアプリも上手に組み合わせていきましょう。
中学生向け効率勉強法
中学生の場合は、学校のテストや部活と英検勉強を両立させる必要があります。
そのため、ダラダラと時間をかけるより、「毎日少しずつ、やる内容をしぼって続ける」ことが重要です。
おすすめの基本メニューは、次の3つです。
中学生は、すでに学校で習っている文法が多いはずです。
英検用に新しいことをたくさん覚えるというより、「知っている知識をテスト形式で使えるようにする」イメージで過去問練習をすると効率が良くなります。
特に、時間配分と解く順番(大問1→4→2→3)は、過去問のたびに意識して練習しておくと、本番で迷わず動けます。
過去問とアプリの使い分け
英検4級対策では、「紙の過去問」と「アプリ・ネット教材」の両方が役立ちますが、役割がちがいます。
それぞれの使い分けは、次のイメージです。
英検公式サイトでは、直近1年分(3回分)の過去問PDFとリスニング音声が無料でダウンロードできます。
これを使って、次の流れで勉強すると効率的です。
1回目は、時間を気にせず解いて、どの大問が得意か・苦手かを確認します。
2回目以降は、35分+30分の本番時間をきっちり計り、「解く順番」と「先読みメモ」を意識して練習します。
アプリは、単語のチェックやリスニング音声を手軽に聞きたいときに使いましょう。
ただし、アプリだけで「過去問形式に慣れる」ことはむずかしいので、紙の過去問演習は必ず入れてください。
4・5級キャンペーン活用法
英検には、「4・5級チャレンジキャンペーン」というお得な制度があります。
これは、4級・5級を準会場(学校・塾などの団体会場)で受けて不合格だった人が、次回・次々回の同じ級の検定料を無料にできる制度です。
ポイントを整理すると、次のようになります。
このキャンペーンをうまく使えば、最大3回まで同じ級にチャレンジできます。
たとえば、4級に少し早めのタイミングで挑戦し、不合格でも「次の回は無料で再チャレンジ」という形にすれば、心理的なハードルも下がります。
公式サイトには、キャンペーンのくわしい条件や流れ、実際に利用した保護者の声も掲載されています。
興味があれば、所属している学校や塾が参加しているかを確認しつつ、公式ページもチェックしてみてください。
英検4・5級チャレンジキャンペーン受験者向け案内(日本英語検定協会)
よくある疑問と本番の心得
最後に、英検4級を受けるときによくある疑問と、本番で意識しておきたいポイントをまとめます。
Q:テクニック頼みで、本当に合格できますか?
A:テクニックだけで満点を取ることは難しいですが、「合格点を取る」という意味では、裏ワザの効果はとても大きいです。
特に、「解く順番」「時間配分」「先読みメモ」「長文のキーワード探し」を知らないまま受けるかどうかで、同じ実力でもスコアが大きく変わります。
ただし、語彙と多読をまったくやらない状態では、さすがに限界があるので、「最低限の単語」と「やさしい英文の読み」を少しずつ積み上げていきましょう。
Q:全部の文を日本語に訳さないと不安です。
A:4級レベルの試験では、「正解は本文のどこかに書かれている」というルールがあります。
つまり、「必要な部分だけを英語のまま理解して答えを出す」トレーニングをした方が、テストでは有利です。
本番の心得としては、次の3つを意識してください。
英検は「できなかった問題」ではなく、「できた問題」で合否が決まります。
自分を責めるより、「今わかることに集中する」姿勢で臨むと、持っている力をいちばん出しやすくなります。

総括
最後に、この記事の要点をまとめます。
- 英検4級は中2レベルで、語彙は約1,300語が目安だが、頻出単語・熟語をかたまりで覚えれば効率よく合格点をねらえる。
- 筆記は「大問1→大問4→大問2→大問3」の順に解き、大問1と長文を得点源にしつつ、並び替えに時間をかけすぎないことが重要。
- 長文は「設問の順番=本文の順番」「本文と選択肢のキーワード一致」という2つのルールを使えば、全文訳さなくても得点しやすい。
- リスニングは第1部で9割、第2・第3部で先読みメモを徹底することで、聞き取りに自信がなくてもスコアを底上げできる。
- 小学生は抽象語と文章読解に慣れることが課題なので、絵本多読や例文学習を通じて「文脈で英語に触れる」量を増やすと良い。
- 中学生は、単語・熟語とよく出る文法6分野にしぼり、週1回の過去問演習で時間配分とテスト形式に慣れるのが効率的。
- 過去1年分の公式過去問PDFと音声は、形式確認と本番シミュレーションに必ず使い、アプリは単語・リスニングのスキマ学習用に割り切る。
- 4・5級チャレンジキャンペーンを使えば、同じ団体・同じ級なら最大3回まで低コストでチャレンジでき、早めの受験にも挑戦しやすい。
- 裏ワザは「今ある実力を最大限スコアに変える」ための道具であり、頻出語彙と多読を少しずつ積み上げることで、4級だけでなく次の級にもつながる。

