英検準一級に合格したい人にとって、「合格点はいくつなのか」「何割くらい取れば受かるのか」は一番気になるところです。
しかも、英検は今「CSEスコア」という方式で合否を決めているため、「何問正解で合格」と言い切れず、受験者が混乱しやすい仕組みでもあります。
この記事では、準一級の一次・二次それぞれの合格点をはっきり数字で示しつつ、「正答率の現実的な目安」「自己採点からの合格可能性の読み方」「合格点から逆算した勉強法」まで、順番にわかりやすく解説します。
最後まで読めば、「自分はあと何点足りないのか」「次の試験までにどこを伸ばせばいいのか」がはっきり見えてきます。
- 英検準一級の一次・二次それぞれの合格点(CSEスコア)がわかる
- CSEスコアと正答率の関係、合格に必要なおおよその正答率がつかめる
- 自己採点から合格可能性を判断する考え方と学習戦略がわかる
- 準一級のレベル感(語彙数・CEFR・他試験との比較)と必要な勉強量がイメージできる
英検準一級の合格点と判定基準
この章では、まず「準一級の合格点とは何か」を数字ベースで整理します。
一次試験と二次試験それぞれの合格点、CSEスコアの合格基準、英検バンドによる「合格までの距離」の見方までをまとめて確認しておきましょう。
一次試験と二次試験の合格点
英検準一級には「一次試験(Reading / Listening / Writing)」と「二次試験(Speaking)」があります。
合否は、それぞれ次のCSEスコアを基準に決まります。
| 試験 | 技能 | 満点CSE | 合格基準CSE(合格点) |
|---|---|---|---|
| 一次試験 | Reading / Listening / Writing | 2250点(750×3技能) | 1792点 |
| 二次試験 | Speaking | 750点 | 512点 |
この数字は英検公式が公開しているもので、年度や回によって変わりません。
一次試験に合格するには「3技能のCSE合計が1792点以上」、二次試験では「SpeakingのCSEが512点以上」必要です。
さらに、準一級全体としての合格イメージは「一次1792点+二次512点=合計2304点以上」です。
詳しい合格基準は、英検公式の「合格基準・合否判定」ページにも載っています。数字を直接確認したい場合は、英検協会公式サイト(合格基準CSEスコア一覧)もあわせて見ると安心です。
CSEスコアの合格基準
CSEスコアは、英検が導入している「共通のスコア尺度」です。
全級・全技能を同じ物差しで測るためのもので、次の特徴があります。
大事なのは、合否は「素点(正答数)」ではなく「CSEスコア」が基準という点です。
たとえばリーディングで20問正解しても、「20問=CSE◯点」とは決まっていません。
問題の難しさや他の受験者の出来をふまえ、IRT(項目応答理論)という統計手法でスコアが決まるためです。
そのため、受験者側から「何問正解したからCSEはいくつ」と正確に計算することはできません。
この記事ではあくまで「目安」として、どのくらいの正答率で合格圏に入るかを後ほど解説します。
英検バンドと合格ライン
英検の成績表には「英検バンド」という表示があります。
これは、合格基準CSEスコアを中心に25点刻みで分けた「帯(バンド)」で、次のように表されます。
たとえば一次試験で「G-1 +2」と出ていれば、「準一級(G-1)で合格ラインからバンド2つ上」、つまり合格基準よりCSEで約50点余裕があったとイメージできます。
逆に「G-1 −1」なら、あと1バンド(約25点)足りなかったという意味になります。
合否だけでなく、「どのくらい余裕がある合格だったか」「次に受けるときどれだけ伸ばせば良いか」を見る指標として活用できます。

CSEスコア方式と正答率の目安
ここからは、多くの人が一番知りたい「何割くらい正解すれば合格圏なのか」を、CSEスコアの仕組みとあわせて解説します。
完全に「◯問で合格」とは言えませんが、過去のデータからかなり現実的な目安を出すことができます。
CSEスコアの仕組みと特徴
CSEスコアは、「0〜4000点の共通スケールで英語力を表す仕組み」です。
準一級では、各技能750点満点、4技能合計3000点満点になるように設定されています。
特徴を整理すると、次のようになります。
たとえば、リーディングは31問で750点ですが、リスニングは29問で750点です。
つまり、リスニング1問の方が、リーディング1問よりCSEスコアの重みが少し大きいことになります。
また、CSEは全受験者の答案が採点されたあと、IRTという統計モデルで計算されます。
そのため、「今回は難しかったから、同じ素点でもスコアが高め」などの調整が自動的に行われ、どの回を受けても公平になるように作られています。
素点とCSEの関係と注意点
受験者として気をつけたいポイントは、次の3つです。
一方で、英検協会が公開しているデータや塾・予備校の分析から、次のような傾向ははっきりしています。
・1級・準1級では、各技能でおおよそ7割前後の正答率を取れている受験者の多くが合格
・安全圏を狙うなら、7割より少し高め、つまり7〜8割程度を目標にするのが現実的
また、ある塾のデータでは、一次試験合計「64/92問前後」が合格ラインの一つの目安として示されています。
もちろん回によって多少のズレはありますが、「全体で7割前後」が合格の手がかりになると考えてよいでしょう。
合格に必要な正答率の目安
ここからは、実際にどのくらいの正答率を狙えば良いかを、一次・二次別に整理します。
まずCSEスコアから単純に割り算すると、
・一次試験:1792 ÷ 2250 ≒ 79%(約8割)
・二次試験:512 ÷ 750 ≒ 68%(約7割)
となります。
ただし、実際の受験データからすると、一次試験では「素点ベースで全体7割前後」で受かっている人が多く見られます。
ある分析では、次のような目安が紹介されています。
もちろんこれは一例ですが、「得意な技能で多めに稼ぎ、苦手な技能は6割台でも他でカバー」という姿が見えてきます。
したがって、おすすめの目標設定としては、
・一次試験:各技能7〜8割を目標。全体として7割超えを狙う
・二次試験:CSEで7割評価をイメージし、「内容・態度も含めて7割の出来」を安定させる
と考えるのが現実的です。
より確実に合格したい人は、「各技能8割」を最終目標にし、現状とのギャップを埋めていく戦い方がおすすめです。
詳しいCSEスコアの説明や他級との比較は、英検公式のCSEスコア紹介ページでも確認できます。

合格点から逆算する学習戦略
ここからは「合格点がわかったうえで、どう勉強を組み立てるか」を解説します。
自己採点から合格可能性をどう読むか、技能ごとの目標の立て方、一次と二次での対策の違いまで、実際の行動につながる話に踏み込みます。
自己採点から合格可能性判断
試験後にまず知りたいのは、「この点数で受かっている可能性はあるのか?」ということです。
CSEスコアは出てみないと分かりませんが、自己採点からおおよその「合格圏」「ボーダー」「厳しい」を判断することはできます。
目安として、次のように考えてみてください。
特に意識したいのは、「4技能のバランス」です。
たとえばリーディング9割、リスニング9割でも、ライティングが4割だとCSEスコアが大きく落ち、合格を逃すケースもあります。
逆に、どれか1技能が6割台でも、他でしっかり7〜8割を取れていれば合格の可能性は十分あります。
成績表が返ってきたら、英検バンドも合わせてチェックし、「合格ラインから何バンド離れているか」を見ましょう。
「−1」ならあと少し、「−3」以上離れているなら、次回までにかなりの底上げが必要と考えられます。
技能別の目標設定と配分
合格点から逆算して勉強するときは、最初に「技能別の目標ライン」を決めると計画が立てやすくなります。
おすすめの目標イメージは次の通りです。
勉強時間の配分については、次の考え方が役立ちます。
・もともと読解や文法が得意な人は、「語彙+リスニング+スピーキング」に多めに時間を割く
・リスニングやスピーキングが苦手な人は、「毎日少しでも音読・シャドーイング・音声付き教材」に触れる時間を確保する
・ライティングとスピーキングは、自力での判断が難しいので、可能なら添削や指導を受ける
特に注意したいのは、苦手技能を放置しないことです。
CSEでは4技能が同じ重みなので、「1技能が極端に低い」と、それだけで合格が遠のきます。
過去問を解いたあとは、「総合の正答率」ではなく、「技能別の正答率」を必ずチェックし、7割ラインから一番離れている技能に重点的に時間を使いましょう。
一次と二次の対策の違い
一次試験と二次試験では、求められる力と対策のやり方がかなり違います。
一次試験は「インプット+アウトプットの質(特にライティング)」、二次試験は「瞬発的なアウトプット+コミュニケーション力」が中心になります。
一次試験対策のポイントは、
一方で二次試験対策では、
・4コマイラストのナレーション練習を本番形式で何度も行う
・社会的なトピックに対して、自分の意見+理由1つをすぐに英語で出す練習をする
・発音やイントネーション、態度(アイコンタクト・声の大きさなど)も意識する
ことが大切になります。
一次合格後は、試験日までの数週間〜1か月ほど、「毎日5〜10分でも声を出して練習する」ことを習慣にしましょう。
紙の勉強だけでなく、「口と耳を動かす時間」を増やすことが、二次の合格点(CSE512点)に届く近道です。

準一級のレベル感と関連情報
最後に、「そもそも準一級とはどのくらいのレベルなのか」を整理します。
語彙数の目安、CEFRレベル、TOEIC・TOEFLとの大まかな対応、合格までの学習期間などを知っておくと、自分の目標設定やスケジュールが立てやすくなります。
語彙数とCEFRレベル目安
準一級に合格するために必要な語彙数は、よく「約7,500〜9,000語」と言われます。
これは難関大学入試レベルに近い語彙量で、政治・経済・環境問題・文化・テクノロジーなど、社会性の高いテーマの単語が多く含まれます。
「語彙が足りない」と感じる人は、まずは準一級用の単語帳を1冊決めて、少なくとも2〜3周は回すつもりで取り組みましょう。
CEFRレベルとの関係で言うと、英検準一級は一般にB2〜C1あたりを目標レンジとして設計されています。
4技能すべてのスコアが一定以上になると、成績表にCEFRレベルが表示されますが、準一級を受験しても、4技能総合スコアが2級レベルの合格基準(1980点)に届いていないとCEFRは表示されません。
逆に言えば、「CEFRが表示された=少なくとも2級合格レベル以上の4技能バランスがある」という一つの指標になります。
他試験とのレベル比較
準一級のレベルを他の試験と比較すると、次のようなイメージになります。
TOEICやTOEFLとの大まかな対応としては、
・TOEIC L&R:およそ785〜900点前後
・TOEFL iBT:およそ80〜89点前後
と紹介されることが多いです(試験の目的が違うので、あくまで目安です)。
英検は4技能をバランスよく見る試験なので、「読む・聞くだけでなく、書く・話すまで含めて大学中級レベル」というのが準一級の位置づけになります。
文部科学省や大学入試でも、英検準一級以上を評価対象とする例が多く、進学や就職で武器になるレベルと言えます。
学習期間とよくある質問
準一級合格までに必要な学習期間は、現在の実力によって大きく変わります。
英検2級に余裕で合格できるレベルから準一級合格を狙う場合、よく言われる目安は次の通りです。
もちろん「やり方」によって大きく変わります。
文法問題ばかり、単語を避けて長文だけ、という偏った勉強では、時間をかけてもCSEスコアが伸びにくいです。
語彙強化・多読・多聴・ライティング/スピーキング練習を組み合わせることが大切です。
最後に、合格点に関する「よくある質問」に簡単に答えておきます。
Q. 回によって合格点は変わりますか?
→ いいえ。一次1792点、二次512点というCSEスコアの合格基準は固定です。
Q. 「何問取れば合格」と決まっていますか?
→ 決まっていません。同じ正答数でもCSEスコアは回ごとに少し変わるためです。目安として「各技能7割前後、全体で7割以上」を目標にしましょう。
Q. CEFR表示が出ないのは不合格という意味ですか?
→ いいえ。4技能総合スコアが所定の範囲に入っていないとCEFRは表示されませんが、級の合否判定とは別です。準一級の合格基準(2304点)を満たしていれば、CEFR表示がなくても合格です。

総括
ここまでの内容を、合格点対策に直結するポイントだけに絞ってまとめます。

