「less than」は「〜未満」という数字の表現として有名ですが、実は「決して〜とは言えない」という評価表現や、数学・プログラミング、さらに日本のメガネブランド名まで、かなり広い場面で使われます。
この記事では、学校で習う基本の比較表現から、ネイティブがよく使う自然な言い回し、専門分野での使い方、ブランド名「Less than human」までを一気に整理します。
文法用語はできるだけ少なくし、たくさんの具体例で説明するので、「less than」を自信を持って使えるようになります。
- 「less than」のコアとなる2つの意味(数量/評価)が分かる
- less A than B・less+形容詞+than などの文型と例文を整理できる
- not as〜as・more〜than・-er 比較級との違いと使い分けが分かる
- 数学・プログラミング・メガネブランドでの「less than」の意味まで理解できる
less thanの基本と結論
まずは「less than」のコアとなる意味と、日常英語でどう使うかの全体像をつかみます。ここを押さえておくと、あとで出てくる細かい用法も整理しやすくなります。
less thanのコア意味
「less than」には、大きく分けて次の2つのコア意味があります。
数量の意味では、数字や割合、時間、距離などと一緒に使い、「ある基準より少ない」ことを表します。
評価の意味では、人や物ごとの「性質」「レベル」を話すときに使い、「その基準に達していない」「完全にはそうとは言えない」という、やや否定的なニュアンスを出します。
この2つの意味は、どちらも「基準より下」というイメージでつながっています。
数の世界では「数値が下」、評価の世界では「レベルが下」と考えると理解しやすくなります。
数量表現での基本用法
数量での基本形はとてもシンプルで、less than + 数値・期間・割合の形になります。
代表的なパターンを見てみましょう。
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英語:Total fat is less than 30g.
日本語:総脂肪量は30グラム未満です。 -
英語:It took less than a week.
日本語:1週間もかかりませんでした。(1週間未満だった) -
英語:Less than 10% of the students agreed.
日本語:賛成した学生は10%未満でした。
日本語への訳し方は文脈で少し変わりますが、基本は次のどれかです。
ニュース記事や統計、法律文書などでは、「less than」はとてもよく出てきます。
たとえば、日本政府や自治体の統計ページでも「10%未満」「1万人未満」といった表現が多く使われています。参考までに、総務省統計局の統計データページ(総務省統計局公式サイト)を見ると、実際の文脈を確認できます。
評価表現での基本用法
もう一つ大事なのが、評価での「less than」です。形は主にless than + 形容詞です。
これは「その形容詞が当てはまるレベルには達していない」という意味になり、「決して〜とは言えない」「〜には程遠い」といった、少しきつめの評価になります。
-
英語:His answer was less than honest.
日本語:彼の答えは正直とはとても言えませんでした。 -
英語:The service was less than satisfactory.
日本語:そのサービスは満足できるものとは程遠いものでした。 -
英語:We got a less than warm welcome.
日本語:私たちはあまり温かいとは言えない出迎えを受けました。
ここでのポイントは、「ちょっと足りない」くらいの軽い話ではなく、わりとはっきりと不満があるときに使われるということです。
ただし、直接「嘘つきだ」「ひどい」と言うよりも、少し遠回しで丁寧な言い方になります。

文法と類似表現の整理
ここからは、「less than」を含む代表的な文型と、「not as〜as」「more〜than」など似た表現との違いを整理します。学校の授業で迷いやすいポイントなので、一度ここでまとめておきましょう。
less A than Bの型
よく出てくる大事な構文が、less A than B(AというよりBだ)です。
これは、同じ人や物が持つ2つの性質を比べて、「AというよりむしろBだ」と言いたいときに使います。AとBには名詞も形容詞も置けます。
-
英語:Takuya is less a musician than an entertainer.
日本語:タクヤはミュージシャンというより芸人です。 -
英語:This movie is less a love story than a comedy.
日本語:この映画は恋愛映画というよりコメディです。 -
英語:His action was less brave than reckless.
日本語:彼の行動は勇敢というより向こう見ずなものでした。
この構文は、more A than Bに言い換えることもできます。
例:Takuya is more an entertainer than a musician.(タクヤはミュージシャンというよりエンターテイナーだ)
意味はほぼ同じですが、「どちらを強く言いたいか」でless/moreを選びます。
「AよりBだ」というとき、Bを目立たせたいなら more A than B(Bを前に出す)、Aを否定したいなら less A than B がよく使われます。
less+形容詞+thanの型
次に、「less+形容詞+than」の型です。これは次のような意味になります。
形としては、ふつうの比較級と同じで、「less+形容詞+than〜」で「〜よりも〜ではない」という比較を表します。
-
英語:This watch is less expensive than that one.
日本語:この時計はあの時計ほど高くありません。(=あの時計より安い) -
英語:This river is less wide than that one.
日本語:この川はあの川ほど広くありません。
ただし、実際の英語では、この型はあまり多用されません。
同じ意味を言いたいとき、ネイティブは次のように言うことが多いです。
This watch is not as expensive as that one.
(この時計はあの時計ほど高くありません。)
つまり、文法的には正しくても、自然さの面では「not as〜as」のほうが上ということが多い、というのがポイントです。
not as〜asとの違い
「〜ほど…ではない」を表す言い方として、「less〜than」と「not as/so〜as」がよく比べられます。
基本的な意味はほぼ同じですが、よく使われるのは次の形です。
| 表現 | 型 | 自然さ・よく使われる場面 |
|---|---|---|
| less+形容詞+than | This is less easy than it looks. | 文法的にはOKだが、日常会話ではやや堅く、不自然に感じられることもある |
| not as/so+形容詞+as | This is not as easy as it looks. | 日常会話・文章ともによく使われる、自然な言い方 |
学校の授業で「It is less easy than it looks.」と書いたら、「easyにlessは使えない」と注意された、という有名な例があります。
実際には、「less easy than」自体は文法的には間違いではありません。
ただし、同じ意味なら not as easy as のほうが圧倒的に自然なので、授業ではこちらを勧められることが多いのです。
まとめると、「〜ほど…ではない」は次のように考えると楽です。
more〜thanとの違い
「less〜than」と「more〜than」は、数字だけでなく、意味の面でも対になっています。
比較の意味では、次の通りです。
この2つは、主語の取り方を変えると書き換えができます。
-
英語:This watch is more expensive than that one.
日本語:この時計はあの時計より高いです。 -
英語:That watch is less expensive than this one.
日本語:あの時計はこの時計ほど高くありません。(=この時計より安い)
また、「less A than B(AというよりB)」のところで触れたように、
Takuya is less a musician than an entertainer.
⇔ Takuya is more an entertainer than a musician.
のように、「どちらが本質か」を表すときにも、「less A than B」と「more B than A」の関係で入れ替えができます。
-er形容詞とlessの関係
形容詞には、「more/most」で比較級・最上級を作る長い形容詞と、「-er/-est」をつける短い形容詞があります。
ここで重要なのは、短い形容詞(easy, cheap, largeなど)にlessをつけるのは、文法的には可能でも、あまり好まれないという点です。
辞書などでは、次のように説明されることがあります。
そのため、学校現場ではシンプルに「easyにlessは使えない」と教える先生もよくいます。
本当は「絶対ダメ」ではありませんが、「不自然になりやすいので避けた方がよい」というのが実態に近いです。
実際の英作文では、次のように考えるのがおすすめです。
ただし、「cheap」は「安っぽい」という悪いイメージが出やすいので、
That watch is less expensive than this one.
(あの時計の方が値段は安いよ)
のように、cheapを避けて「less expensive」を使うケースもあります。
このように、単語のイメージによってlessの方が丁寧に聞こえることもある、という点も覚えておくと便利です。

具体的な使い方と注意点
ここでは、日常でよく使う「less than+数字・時間」や、「less than+形容詞」の評価表現、慣用句「nothing less than」、さらに「under」「fewer than」との違いを、具体例中心で確認します。
数量・時間・割合での用法
数量・時間・割合での「less than」は、ニュースや論文、仕事のメールでもよく出てきます。
よくあるパターンを、場面ごとにまとめてみます。
それぞれ例文で確認しましょう。
-
英語:It weighs less than 30g.
日本語:それは重さが30グラム未満です。 -
英語:We finished the project in less than a month.
日本語:私たちは1か月もかからずにそのプロジェクトを終えました。 -
英語:Less than 5% of the population was affected.
日本語:影響を受けたのは人口の5%未満でした。 -
英語:Less than a week after the accident, he went back to work.
日本語:事故から1週間もたたないうちに、彼は仕事に戻りました。
時間の表現では、「less than a week after〜(〜から1週間もしないうちに)」のように、「短い期間で何かが起こった」という驚きを表すことも多いです。
未来の距離感でも、
The exam is less than two weeks away.
(試験まで2週間を切っています)
のように、「〜まであと少し」という感覚を伝えることができます。
less than+形容詞の評価
「less than+形容詞」は、評価や感想でとてもよく使われます。
意味としては、「その形容詞にふさわしいレベルに達していない」ということを、少し遠回しに、しかしかなりはっきりと伝える表現です。
よく使われる形容詞をいくつか挙げます。
これらは、相手を強く批判しつつも、直接的な悪口を避けるために使われることが多いです。
-
英語:The results were less than perfect, but we learned a lot.
日本語:結果は決して完璧とは言えませんでしたが、多くを学びました。 -
英語:His explanation was less than clear.
日本語:彼の説明はあまり明確とは言えませんでした。 -
英語:The conditions were less than ideal.
日本語:条件は決して理想的とは言えませんでした。
ニュアンスとしては、「少し足りない」よりも強めで、かなり不満があるときに使うことが多いです。
ただし「ひどい」「最悪」とは言っていないので、ビジネスメールや報告書などでもよく使われます。
nothing less thanの意味
「less than」を含む慣用表現で、とても重要なのがnothing less than+名詞です。
これは「まさに〜そのものだ」「〜も同然だ」という、強い肯定・強調の表現です。
先ほどの「less than honest」などは否定的な評価でしたが、「nothing less than」は逆に「とてもすごい」「重大だ」と言いたいときに使います。
-
英語:It’s nothing less than a miracle.
日本語:それはまさに奇跡としか言いようがありません。 -
英語:His behavior is nothing less than fraud.
日本語:彼の行為は詐欺も同然です。 -
英語:Her performance was nothing less than perfect.
日本語:彼女の演技はまさに完璧そのものでした。
ここでのポイントは、「nothing less than」が「少なくとも〜」ではなく、「それ以下の言い方はふさわしくないくらい〜だ」という強い評価を表していることです。
つまり、「less than」の中でも特に肯定的な強調に使われる特別なパターンと覚えておきましょう。
under・fewer thanとの違い
「〜未満」を表す英語には、ほかに「under」「fewer than」もあります。
それぞれの違いを整理しておくと、英文を読むときや自分で書くときに迷いにくくなります。
| 表現 | 主な意味・使い方 | よく使う場面 |
|---|---|---|
| less than | 数量・割合・時間など「〜未満/〜に満たない」全般 | 統計、論文、ニュース、説明文など幅広く |
| under | 〜の下に・〜未満(カジュアル寄り) | 価格(under $10)、年齢(under 18)など、日常表現で多い |
| fewer than | 「数」が少ない(可算名詞に対しての〜未満) | 人数・個数に対して「数が少ない」ことをはっきり言いたいとき |
例文で比べてみます。
-
英語:Less than 10 people came to the event.
日本語:そのイベントに来たのは10人未満でした。(やや客観的) -
英語:Fewer than 10 people came to the event.
日本語:そのイベントに来た人は10人にも満たませんでした。(「少なさ」を強く意識) -
英語:Tickets are under $50.
日本語:チケットは50ドル未満です。(会話でよくある言い方)
厳密には、「数」に対してはfewer、「量」にはlessと習いますが、実際の現代英語では、会話では「less than 10 people」も非常によく使われます。
フォーマルな文書や試験では、教科書通りの区別(数=fewer、量=less)を意識しておくと安全です。

専門分野とブランド関連
最後に、「less than」が数学やプログラミングの世界でどう使われるか、そして日本発のメガネブランド「Less than human」についても見ていきます。英語学習だけでなく、文化的な背景も知っておくと、単語の印象が深まります。
数学記号<の読み方
数学で使う「<」の記号は、英語でless than signと呼ばれます。
読み方は「less than」です。
たとえば、
また、不等式の説明では、
a quantity greater than zero and less than three
(0より大きく3より小さい量)
のように、「greater than〜 and less than〜」という形で、範囲をはっきり示すときにも使われます。
学校の数学や理科の教科書でも、英語表記ではこの「less than」が使われています。
京都大学などの大学サイトにある数学用語集(例:京都大学 数学関連ページ)でも、「less than」の用法が見られます。
less than or equal to
「≦」の記号は、英語ではless than or equal toといいます。
読み方は「less than or equal to A(A以下)」です。
たとえば、
-
英語:x is less than or equal to 10.
日本語:xは10以下です。(x≦10) -
英語:The value must be less than or equal to 1.
日本語:値は1以下でなければなりません。
ここでの違いは次の通りです。
英語の説明文や仕様書でも、「less than(未満)」と「less than or equal to(以下)」はきちんと区別されます。
計算問題やプログラミングで条件を書くとき、この区別を意識しておくとミスを防げます。
プログラミングでの用法
プログラミングの世界でも、「less than」は比較演算子として基本中の基本です。
多くの言語で、「<」は「less-than operator」と呼ばれます。
たとえば、疑似コードで書くと次のような形です。
-
英語:if (x < 10) { /* do something */ }
日本語:xが10より小さい(x < 10)のとき、何かをする。 -
英語:while (count <= 100) { /* loop */ }
日本語:countが100以下(less than or equal to 100)の間、ループを続ける。
「<=」は「less than or equal to」を意味し、「≦」に対応します。
プログラミングの解説書では、「less than」「less than or equal to」という言葉がそのまま使われているので、英語として知っておくと、英文ドキュメントを読むときにも役立ちます。
メガネブランド概要
最後に、少し変わり種ですが、日本発のメガネブランド「Less than human(レスザンヒューマン)」についても触れておきます。
このブランド名は直訳すると「人間以下」で、とてもインパクトのある名前です。
主な特徴は次の通りです。
ブランド名・フレームデザイン・モデル名のどれもが独創的で、メガネ業界の中でもかなり攻めたポジションにあります。
たとえば、熊本市の眼鏡店「Visio」では、多数のLess than humanのモデルが扱われており、ブランドの世界観がよく分かるラインナップになっています。
価格帯と代表モデル
実際の販売価格を見ると、「Less than human」はおおむね中〜高価格帯のブランドです。
あるショップのラインナップを例にすると、代表的な価格帯は次のようになっています。
また、別のショップでは、PLASTICSシリーズ「38507(カラー5188)」が、標準レンズ込みで50,600円(税込)など、5万円前後のモデルもあります。
素材にはチタンやアセテートなど、メガネとして品質の高い材料が使われています。
モデル名も「Love affaIR」「WILD BUNCH」「BIRD SHT」「SAW」など、かなり個性的で、ブランドコンセプトの「アナーキーさ」がよく表れています。
このブランドは、とくに次のような人に向いています。
オンラインショップだけでなく、国内のメガネ専門店でも取り扱いがあります。
気になる場合は、「Less than human 取扱店」などで検索すると、近くの店舗が見つかることが多いです。

総括
最後に、この記事で押さえた「less than」のポイントをまとめます。復習や確認に使ってください。
- 「less than」のコア意味は「数量の〜未満/〜に満たない」と「評価の決して〜とは言えない」の2つ
- 数量では「less than+数値・期間・割合」で「〜未満」「〜に満たない」「〜足らずで」を表す
- 評価では「less than+形容詞」で「正直とは言えない」「理想的とは程遠い」などの強めの否定を表す
- less A than Bは「AというよりB」で、名詞・形容詞どちらにも使える重要構文
- 「〜ほど…ではない」は意味上「less〜than」でも言えるが、自然さでは「not as〜as」が基本
- -erで比較級を作る短い形容詞にlessをつけるのは文法的には可能だが、不自然になりやすいため避けるのが無難
- 「nothing less than〜」は「まさに〜」「〜も同然」という強い肯定の慣用表現
- 「less than」「under」「fewer than」は、フォーマルさや「数/量」の違いで使い分ける
- 数学では「<」がless than sign、「≦」がless than or equal toで、不等式の範囲指定に多用される
- 日本のメガネブランド「Less than human」は、挑発的なコンセプトと高いデザイン性・機能性を持つ中〜高価格帯ブランド

