ディクテーションかシャドーイング。どっちの勉強法がおすすめなのか分からない、、、こんな方はいるのではないでしょうか。
そこで、今回の記事では
・ディクテーションで得られる効果
・シャドーイングで得られる効果
・ディクテーションをやるべきなのはどんな人?
・シャドーイングをやるべきなのはどんな人?
という4つの疑問について解説していきます。
私自身、「瞬間英作文」「音読」「シャドーイング」「ディクテーション」などいわゆる代表的な英語の勉強方法を全て試してきました。
そんな実体験をもとに、みなさんにお伝えできればと思います。
ディクテーションとシャドーイングどっちがおすすめ?
さて、いきなり疑問に答えてしまいます。ディクテーションとシャドーイングのどっちがおすすめなのでしょうか。
はい。答えになっていないのですが、結論から言うと、ディクテーションとシャドーイングでは得られる効果も勉強する目的も全く異なります。
なので、そもそもどっちの勉強方法が良いのかと悩むのはナンセンスなのです。
ではなぜ?ディクテーションとシャドーイングで迷う人がいるの?
その原因は、英語学習者の多くが「リスニングを伸ばすにはディクテーション・シャドーイングの2つがおすすめ」と言っているからです。
確かに、その内容は正しいです。どちらもリスニング力を高めることができるという意味では間違っていません。
しかし、リスニングと言っても一概に1つにくくることはできません。
例えば、
・TOEICリスニングできるようになりたい
・日常会話を聞き取れるようになりたい
・短文を聞き取れるようになりたい
・長文を聞き取れるようになりたい
・文字を1つ1つ丁寧に完ぺきに理解できるようになりたい
・英語を聞いた時に場面をイメージできるようになりたい
などなど、多様なニーズがあります。
ですから、シャドーイングとディクテーションでは、いったいリスニング力のどの部分を伸ばすことができるのかを、知る必要があります。
ディクテーションで得られる効果
では、ディクテーションではどのような効果が得られるでしょうか。一言でいうと、「英語の音声を1単語1単語丁寧に聞き取ることができる力」です。
なぜ、その能力が得られるのかというと、ディクテーションという学習法を知ればわかります。
ディクテーションは、勉強の性質上、聞いた音声を1単語1単語ミスなく限界まで聞き取り、それを紙に書くという学習法です。
なので、丁寧に英語を聞く力を養うのにはかなり最適です。
また、リスニング以外にはあまり効果がない勉強方法というのが特徴です。
シャドーイングで得られる効果
一方シャドーイングはどうなのでしょうか。結論から言うと、シャドーイングはかなり難易度が高い勉強法です。
シャドーイングという勉強法の性質上、聞き取った音声を後から声に出せるようにしなければなりません。
また、ただ声に出せばいいだけじゃなく、正しいイントネーション・正しい発音・正しいリズムを意識しながら、何度も何度も反復して続けなければなりません。
なので、はっきり言うと、初心者がいきなりシャドーイングをやると挫折します。
逆に言えば、上級者にとってはリスニング力だけでなく、発音や英会話も意識してトレーニングできるので、勉強の効率が良くなります。
では、それぞれどんな人がディクテーションをやるべきで、どんな人がシャドーイングをやるべきなのでしょうか。
ディクテーションをやるべき人
短文を聞き取る力を伸ばしたい
ディクテーションはTOEICpart2のような短文リスニングに適しています。短文リスニングは、1単語でも聞き取ることができなければ、内容が分からなくなってしまうので、細かく丁寧に聞き分ける力が重要になります。
その点、ディクテーションは紙に1単語1単語書き取ることが求められる学習法なので、とても短文リスニングに効果的でしょう。
リスニング初心者
初心者はまずはディクテーションをやるべきです。なぜなら、シャドーイングは初心者にはできないからです。
基本的な考え方として、難易度はシャドーイングの方が圧倒的に高いです。
また初心者は1つ1つの英単語を聞き分ける能力があまり高くないので、まずはディクテーションで英語を聞いて理解するということを学ぶ必要があります。
短時間でシンプルに勉強したい人
1回15分くらいで効率よく勉強したいという人は、ディクテーションがおすすめです。
なぜなら、シャドーイングは100回くらい同じ英文を繰り返さないと効果が得られないからです。
その点、ディクテーションは短い文章を使用して勉強する学習法なので、1回あたりの勉強時間は当然ながら短くなります。
シャドーイングをやるべき人
英会話も同時で伸ばしたい人
シャドーイングは、聞いた音声をそのまま声に出します。なので、英語を流れるようにスムーズに発する癖がつきます。
また、聞いた英語をただ声に出すだけでなく、実際にその英語を自分が使っているような感覚でシャドーイングを行うと、英語をアウトプットする力も付けることができます。
なので、リスニング力と英会話力を磨きたい人にはシャドーイングが最適です。
リスニング上級者
リスニング上級者はディクテーションをやる必要は全くありません。
上級者レベルになってくると1つ1つの音声を丁寧に聞き取る力よりも、ニュースのような英語を聞いたときに、その場面が頭に浮かんでくるようになる力を付けることが大切です。
なので、上級者は徹底的にシャドーイングをやりましょう。
※ちなみにですが、ここでいう上級者はTOEIC800点程度の人を想定しています。
1つの音声に100回以上シャドーイングできる人
シャドーイングは中途半端にやめることができない勉強法です。
1つの音声に対して、100回ほど繰り返してシャドーイングを行い、最終的に暗唱してしまうくらい追い込んでやる必要があります。
追い込んでやる必要がありますと言いましたが、耳で聞いた英語を声に出すというのはハードな勉強法なので、1つの題材を完璧にするためには100回くらいやる必要があるのです。
まとめ
いかがでしたか?ディクテーションとシャドーイングは基本的に得られる効果も異なれば勉強の対象者も違う勉強法なのです。
基本的な考え方としては、初心者はまずはディクテーションで「丁寧に英語を聞き取る力をつける」
上級者は、シャドーイングで「リスニング力を磨きながら英会話力の土台を付けていく」と覚えておけば良いでしょう。
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