英検3級のライティングについて、「採点が甘いから大丈夫」「文法ボロボロでも受かった」という話をよく聞きます。
一方で、「本当にそんなに甘いの?」「どこまでミスが許されて、どこからがアウトなの?」と不安な人も多いはずです。
この記事では、公開されている情報や実際の採点例をもとに、英検3級ライティングの「甘さ」の正体と、合格につながる安全な書き方を具体的にまとめます。
リーディング・リスニングが苦手でも、ライティングを伸ばせば合格は十分狙えます。
どこを押さえればよいかをはっきりさせて、不安を減らしていきましょう。
- 英検3級ライティングが「採点が甘い」と言われる具体的な理由
- どんなミスは許され、どんなミスは一気に減点・0点になるのか
- 合格に必要なおおよその点数と、ライティングの逆転力
- 甘さをうまく活かす安全な書き方・学習ステップ
英検3級ライティングは甘いのか
まずは「英検3級ライティングは本当に甘いのか?」という一番気になるポイントから整理します。
ここでは、なぜ甘いと言われるのか、どの程度のミスまで許されるのか、そして合格に必要なおおよその点数を確認していきます。
採点が甘いと言われる理由
結論から言うと、英検3級ライティングは文法やスペルの小さなミスにかなり寛容です。
そのため、多くの受験者が「思ったより点がもらえた」「採点が甘い」と感じています。
理由は大きく3つあります。
まず、英検は「読む・聞く・書く・話す」の4技能を測る試験です。
読む・聞く(リーディング・リスニング)はマーク式なので、ある程度カンでも正解できます。
ここだけ難しくしすぎると、多くの受験者が点を取りにくくなってしまいます。
そこで、ライティングとスピーキングは、細かいミスを厳しく減点するのではなく、「伝わるかどうか」を重視して採点しています。
また、実際に受験者の答案と得点を分析した記事では、
といったデータが紹介されています。
これは、英検側が「完ぺきな英作文力」ではなく、「多少つたなくても、自分の考えを英語で伝えられるか」を見ている証拠です。
ただし、甘いのはあくまで「細かいミス」に対してです。
設問と無関係な内容・白紙・意味不明な英文は、むしろかなり厳しく扱われます。
この境界線をはっきり理解しておくことが大切です。
どの程度のミスまで許容か
「どこまでミスしても大丈夫なのか?」というラインを、具体的にイメージしておきましょう。
英検3級ライティング(意見作文)の採点は、
内容・構成・語彙・文法の4観点×各0〜4点=16点満点です。
実際の採点例から見ると、次のような傾向があります。
たとえば、
I like speak English. などの文法ミスがあっても、「英語を話すのが好き」という意味が読み取れれば、大きなマイナスにはなりません。
スペルも、
receive → recieve のようなよくあるミスなら、文脈で意味が分かるので、減点されても1点程度です。
逆に、次のようなミスは厳しく見られます。
重要なのは、採点者が「何を言いたいか」を理解できるかどうかです。
多少の乱れはあっても、最後まで読むとだいたい分かる、というレベルなら、半分〜7割くらいの点は残りやすいと考えてよいでしょう。
合格に必要なおおよその点数
英検3級は、一次試験(リーディング・リスニング・ライティング)のCSEスコア合計が1103点以上で合格です。
ライティングはCSE550点満点ですが、実際の素点(0〜16点)とは「だいたい」次のような対応になることが多いと報告されています。
| 素点(16点満点) | ライティングCSEの目安 | 達成率のイメージ |
|---|---|---|
| 16点 | 約550点 | 100% |
| 14点 | 約455点 | 約83% |
| 12点 | 約400点 | 約80% |
| 10点 | 約355点 | 約65% |
| 8点 | 約330点 | 約60% |
| 6点 | 約295点 | 約54% |
一次試験全体で合格を安定させるには、
ライティングで12〜14点(約7〜9割)を取れるとかなり安心です。
リーディング・リスニングが5割前後でも、ライティングでこのあたりの点数を取れれば、合計CSEが合格ラインを超えるケースが多くなります。
逆に、ライティングが0〜4点のように大きく崩れると、他が高得点でも一気に合格が苦しくなります。
「甘いから少しでいいや」ではなく、むしろライティングはしっかり点を取りに行くパートと考えるのがおすすめです。

採点基準と合否への影響
ここからは、より具体的に「何をどう見られているのか」「ライティングが合否にどれくらい影響するのか」を整理します。
採点基準を知っておくと、どこを優先して練習すべきかが、はっきり見えてきます。
評価観点と現行出題形式
英検3級の一次試験では、ライティングは2種類出題されます。
多くの回で出るのが「意見作文」、準2級と同じ形式で導入されているのが「Eメール問題」です(詳しい形式は年度やリニューアルで変わる可能性があります)。
意見作文(従来型)の基本仕様は次の通りです。
このときの採点観点は4つです。
一方、Eメール問題では、出題は次のようなイメージです。
ある相手からのメールが提示され、その内容に対して、
といった形で返信を書く形式です。
英検3級のEメール問題の採点観点は、
内容・語彙・文法の3つ(各0〜3点)で合計9点満点とされています。
いずれの形式も、英検協会は「コミュニケーション重視」の方針を公表しており、
英検公式サイトや、安河内先生の公式解説動画などでも「細かいミスを一つずつ厳しく減点する試験ではない」と明言されています。
つまり、設問の要求に答え、意味が通じる英文を書けていれば、大きくは崩れにくい設計になっていると考えてよいでしょう。
リスニング読解との得点比重
英検3級の一次試験は、
リーディング・リスニング・ライティングの3技能で構成されています。
公式には、それぞれの技能はCSEスコア上「おおよそ同じ重み」とされています。
ただ、実際にはライティングの素点(0〜16点程度)を、CSE550点の幅に変換します。
一方、リーディングやリスニングは、問題数が多く、1問あたりの重みはライティングより小さくなります。
そのため、ライティングで数点上下するだけで、
一次試験全体のCSEが大きく動くことになります。
いくつかの分析記事では、このことを指して、
「ライティングの点は実質1.5倍くらい効いている」と表現しているものもあります。
イメージとしては、
という感覚です。
だからこそ、リーディングやリスニングが少し不安でも、
ライティングでしっかり得点できれば「逆転合格」が十分あり得るわけです。
CSEスコアと合格ライン目安
英検3級の一次試験合格ラインは、
CSEスコア 1103点以上(3技能合計)です。
CSEは毎回の難易度調整が入るので、正確な計算式は公開されていませんが、
大まかな目安として、次のように考えると分かりやすくなります。
たとえば、
リーディング・リスニングが各6割程度、ライティングが12〜14点(7〜9割)取れれば、
合計CSEが1100点前後になり、合格がかなり現実的になります。
逆に、ライティングが6点前後(16点中)だと、CSEは300点に届かないことが多く、
他2技能でかなり高得点を取らないと合格点に届きません。
英検協会は、技能バランスを重視する方針を、CSEスコア導入時の資料(PDF・英検公式)でも説明しています。
「どれか1つが極端に弱いと不合格になる」ように設計されているため、
ライティングを「0点にしない」「できれば強みにする」ことが合格戦略のカギになります。

甘さを活かす安全な書き方
ここまでで、「小さなミスには甘いが、設問無視には厳しい」という全体像が見えてきたと思います。
次は、その“甘さ”を最大限に活かしつつ、危険な減点を避ける書き方のコツをまとめていきます。
最低限クリアしたい基準
英検3級ライティングで、「これだけは必ずクリアしたい」という基準を先に決めておきましょう。
意見作文の場合、最低限守りたいのは次の4つです。
この4つを守れば、
多少文法やスペルがあいまいでも、内容・構成の観点では3〜4点をもらいやすくなります。
逆に、次のどれかをやってしまうと、一気に点が落ちます。
「きれいな英語を書けるかどうか」よりも、
設問のルール(質問内容・理由の数・語数)をちゃんと守れているかのほうが、採点でははるかに重要です。
点が入りやすい基本の型
英検3級ライティングでは、内容や構成が安定すると、得点も安定します。
そこで、誰でも使える「型」を1つ覚えておきましょう。
意見作文でおすすめなのは、次のような4文構成です。
-
英語:I think ~.(または I like ~. / I don’t think ~.)
日本語:私は〜だと思います。(私は〜が好きです/〜だとは思いません。) -
英語:I have two reasons.
日本語:理由は2つあります。 -
英語:First, ~.
日本語:1つ目は、〜だからです。 -
英語:Second, ~.
日本語:2つ目は、〜だからです。
この型のよいところは、
たとえば、「Do you like to study English?」というお題なら、
-
英語:I like to study English.
日本語:私は英語を勉強することが好きです。 -
英語:I have two reasons.
日本語:理由は2つあります。 -
英語:First, I can talk with many foreign people.
日本語:1つ目は、たくさんの外国の人と話すことができるからです。 -
英語:Second, studying English is fun for me.
日本語:2つ目は、英語を勉強することは私にとって楽しいからです。
このくらいシンプルな内容でも、
設問に正面から答え、理由が2つあり、語数も足りていれば、
「採点が甘い」英検3級ライティングでは、十分に高得点が狙えます。
難しい単語や複雑な文法は不要です。
型+中学1〜2年生レベルの単語で、7割ラインまでは十分届きます。
Eメール問題の要件の拾い方
Eメール問題では、「要件(必ず答えるべきこと)を漏らさないこと」が最重要です。
どれだけきれいな英文を書いても、相手の質問に答えていなければ、内容点は大きく下がってしまいます。
要件を漏らさないための手順は、次のようにシンプルにするとよいです。
たとえば、相手のメールに、
What did you do last Sunday? と書いてあれば、「先週の日曜に何をしたか答える」と日本語でメモします。
問題文に、Please ask me two questions about my plan. とあれば、「相手の計画について2つ質問する」とメモします。
そのうえで、次のような骨組みを使うと、書き漏れを防ぎやすくなります。
-
英語:Thank you for your e-mail.
日本語:メールをありがとう。 -
英語:答えを書く文(例:I went to the park last Sunday.)
日本語:質問への答え。 -
英語:質問1(例:What will you do there?)
日本語:相手の計画についての質問1。 -
英語:質問2(例:Who will go with you?)
日本語:相手の計画についての質問2。
余裕があれば、
I want to go there someday. など、相手へのリアクションを1文足すと、より自然なメールに近づきます。
ただし、要件(答えること・質問の数)をすべて満たしてから、プラスアルファを書きましょう。

減点条件と学習法の選び方
最後に、「どんなミスは許されず、一気に減点になるのか」と、「どのように学習・添削を進めればよいのか」を整理します。
ここを押さえておけば、「甘い」と聞いて油断しすぎて失敗するリスクを避けられます。
一気に減点されるパターン
「採点が甘い」とはいえ、次のような場合は一気に点数が落ちます。
場合によっては、ライティング全体が0点になることもあります。
英検公式の情報でも、
「設問に答えていない回答は評価されない」と明記されています。
たとえば、「Do you like to play sports?」という質問に対して、
My favorite subject is English. I study English every day. のように、スポーツに全く触れずに終わると、内容点は0に近くなります。
また、語数が極端に少ない(10語以下など)場合も、
内容・構成・語彙のすべてで低い評価になりやすく、合計が4〜5点以下まで落ちてしまうことがあります。
逆に言うと、
設問にまっすぐ答え、理由を2つ書き、25語以上を「とりあえず書き切る」だけでも、
かなりの失敗パターンを避けられます。
「文法に自信がないから」といって、白紙やほぼ白紙で出すのは、いちばんもったいない行動です。
許されない文法スペルミス
文法やスペルのミスには、「ほぼ無視されるミス」と、「誤解を招くので減点されるミス」があります。
違いを具体的に見ておきましょう。
おおまかに分けると、次のようになります。
それぞれの例を挙げます。
1. ほぼ許されるミス
このあたりは、数が少なければ、ほとんど減点されないか、されても各1点くらいです。
2. 意味は通じるが減点されやすいミス
このレベルになると、文法3点→2点、あるいは2点→1点という形で、少し大きめの減点になります。
それでも、全体として意味が通じていれば、0点や1点にはほとんどなりません。
3. 意味が変わる・通じないミス
このようなミスは、「コミュニケーション上のエラー」と見なされます。
英検の方針では、こうしたミスにはしっかり減点を入れることになっており、
文法・語彙の両方で点が下がり、内容の理解も難しくなるため、合計点に大きな悪影響が出ます。
目標としては、
・a / the / s などの小さいミスは気にしすぎない
・「意味が変わるミス」と「意味が通じないミス」だけは避ける
という意識で練習するのが現実的です。
添削サービスとAIの使い分け
最後に、「どうやってライティング力を伸ばすか」という学習法の話です。
最近は、AIや採点アプリで英文をチェックできるようになり、とても便利になりました。
ただし、英検3級対策という目的で考えると、それぞれ得意・不得意があります。
AI・自動採点ツールの特徴
たとえば、英検では「意味が通じるからほぼノーカウント」というミスに対して、
AIは厳しく減点してしまうことがあります。
逆に、英検では0点になりかねない設問無視の答案を、それなりに高く評価してしまうこともあります。
そのため、AI採点の点数を「合否の予想」に使うのは危険です。
文法・語彙のチェック用として割り切って使うのがよいでしょう。
英検専門の添削サービス・先生の特徴
理想的なのは、
・まずはテンプレ+過去問で自分なりに書いてみる
・AIで文法・スペルをチェックする
・重要な答案だけ、学校の先生やオンライン添削サービスに見てもらう
という流れです。
テンプレ暗記だけで終わらせるのではなく、
「書く → 添削を受ける → もう一度書き直す」というサイクルを数回回すことで、
本番でも安定して7〜9割を出せる力がついていきます。

総括
最後に、この記事の要点をまとめます。