英検4級は「中学中級レベル」とされ、初めて本格的な長文やリスニングに触れる級です。
合格率は決して低くありませんが、なんとなく受けると落ちてしまうことも多い級でもあります。
この記事では、公式データや各種統計をもとに「合格率」「合格ライン(何問・何点で受かるか)」を分かりやすく整理し、小学生・中学生がどう準備すれば合格しやすくなるのかを具体的に解説します。
お子さんや自分が「今から受けて受かりそうか」「いつまでにどんな勉強をすればいいか」の判断材料として、最後まで活用してください。
- 英検4級の合格率と、最新の難易度イメージが分かる
- CSE622点の意味と、「何問正解すれば合格か」の目安が分かる
- 小学生・中学生別の合格目安と、必要な学習時間・勉強法が分かる
- チャレンジキャンペーンやCSEスコアの活用法まで理解できる
英検4級の合格率と合格ライン
まずは、多くの人が一番気になる「英検4級の合格率」と「合格ライン」から整理します。
ここを押さえると、自分がどれくらい勉強すれば安全圏に入るのかが見えてきます。
英検4級の合格率の目安
英検4級の合格率は、公開されている直近の公式データや各種調査から、およそ65〜70%前後と考えられています。
日本英語検定協会が発表していた2015年度の合格率は69.9%で、その後は合格率が公表されていませんが、大きく変化したという情報はありません。
また、オンライン英会話や学習塾のまとめデータでも「約65%前後」という数字が多く示されています。
この数字から分かるのは、英検4級は
というレベルの試験だということです。
ただし、受験者の多くは「英語が得意な子」ではなく、「初めて本格的に英検を受ける小中学生」です。
つまり、「なんとなく学校の授業だけ」という状態だと不合格になることも珍しくありません。
さらに、英検協会のデータによると、「4級・5級を最大3回まで受けた人」の累計合格率は、4級で約81%まで上がります。
これは、「一度で受からなくても、しっかり復習しながら受け直せば、ほとんどの人が最終的には合格できる」ということも示しています。
合格基準CSE622点とは
英検4級の合否は、単純な正解数(何問合っているか)ではなく、CSEスコアという共通スコアで決まります。
4級では、
合計1000点満点のうち、622点以上で合格です。
CSEスコアの特徴は次の通りです。
そのため、同じ正解数でも、
・問題が難しかった回 → CSEスコアがやや高めにつく
・問題がやさしかった回 → CSEスコアがやや低めにつく
ということが起こります。
結果として、「素点〇点で必ず合格」とは言えないのが、CSE方式の大きなポイントです。
ただし、目安としては
・総合でCSEスコアの6割強(622/1000)
・各技能ともCSE300点前後
を取れていれば、合格ラインに届きやすいと考えてよいでしょう。
公式なCSEスコアの説明や各級の合格基準は、英検協会の公式ページで確認できます。
日本英語検定協会|英検CSEスコアとはもあわせてチェックしておくと、成績表の見方がぐっと分かりやすくなります。
何問正解で合格できるか
英検4級の問題数は合計65問です。
内訳は、
・リーディング:35問
・リスニング:30問
となっています。
ただし、先ほど触れたように、合否は「正解数そのもの」ではなくCSEスコアで決まります。
そのため、「65問中〇問正解で絶対合格」とは言えません。
それでも、過去の多くの受験データから、次のような目安は立てられます。
実際には、
・43問正解(約66%)で不合格になったケース
・35問正解(約54%)でも合格したケース
なども報告されています。
これは、試験ごとの難易度や、リーディング・リスニングの得点バランスによってCSEスコアが変わるためです。
逆に言えば、
「全体として6〜7割を目標にしつつ、どちらか一方だけ極端に苦手にならないようにする」ことが重要です。
リーディングが苦手でも、リスニングで挽回できる可能性がありますし、その逆もあります。
ですから、
・総合で45問前後正解できる力をつける
・特に点を伸ばしやすいリスニングは、できるだけ高得点を狙う
という戦略で勉強を進めると、合格率を高く保ちやすくなります。

英検4級の難易度とレベル感
ここでは、「4級はどんなレベルなのか」「5級や3級とどう違うのか」を整理します。
自分やお子さんにとって「今ちょうどよい挑戦レベルか」「まだ早いか」の判断材料になります。
試験構成と配点バランス
英検4級の一次試験は、リーディングとリスニングだけで構成されています。
スピーキングテストは希望者のみで、合否には関係しません。
試験時間と問題数のまとめは次の通りです。
| 技能 | 時間 | 問題数 | CSE満点 |
|---|---|---|---|
| リーディング | 35分 | 35問 | 500点 |
| リスニング | 約30分 | 30問 | 500点 |
| 合計 | 約65分 | 65問 | 1000点 |
ポイントは、問題数はリーディングが多いのに、CSE配点はリーディングもリスニングも同じ500点という点です。
つまり、
・リーディング1問あたりのCSEスコアは、リスニング1問あたりより少し低い
・リスニングの正答が合格に与える影響が、体感よりも大きい
と考えられます。
実際、学習塾やオンラインスクールのデータでも、
が見られます。
そのため、勉強する際は
・リーディング:基礎文法と語彙をコツコツ固める
・リスニング:毎日少しずつ「耳慣れ」の時間を作る
と、2技能のバランスを意識することが、合格率アップにつながります。
必要語彙数と到達レベル
英検4級のレベルは、英検協会の目安では「中学中級程度」、学校で言えば中学2年修了レベルとされています。
必要語彙数の目安は、
と言われています。
たとえば、次のような単語が4級レベルに含まれます。
take / tomorrow / hard / ride / busy / north / twice / toothbrush など
もちろん、1,300語すべてを完璧に覚えないと合格できない、ということではありません。
しかし、「4級の頻出単語の半分以上が分からない」という状態だと、リーディングもリスニングも一気に難しく感じてしまいます。
実際の到達レベルとしては、
・やさしい英語の文章や会話の内容がだいたい分かる
・身近なこと(学校・家族・趣味など)について、短い英文でやり取りできる
・簡単な案内文やメール、短い説明文を読んで、必要な情報を取り出せる
といった力が求められます。
このレベルをイメージしながら、語彙学習と文法学習を進めていくと、無理のないペースで合格ラインに近づくことができます。
5級や3級との違い比較
4級を受けるかどうか迷っているときは、5級や3級との違いを知っておくと判断しやすくなります。
まず、語彙数ベースの目安は次の通りです。
質的な違いとしては、
5級:英語の入門(あいさつ・簡単な会話中心)
4級:初めて本格的な読解に触れる級(ポスター・メール・短い説明文など)
3級:長めの文章読解+面接が加わる、本格的な「資格」としての入口
という位置づけです。
特に4級は、5級にはほとんど出ない
・チラシや案内文を読んで情報を取る問題
・150語前後のまとまった英文の内容一致問題
が出題されるのが特徴です。
この「読む力」の土台がしっかりしているかどうかが、後の3級・準2級・2級で大きな差になります。
また、他試験とのざっくりしたレベル比較としては、
・TOEIC:約260〜270点
・TOEFL iBT:約12〜19点
程度だとされています。
つまり、英検4級はまだ「実用英語としては入門レベル」ですが、ここをしっかり固めておくことで、その先の3級以上にスムーズにつながります。

小中学生の合格目安と勉強法
ここからは、「小学生でも受かるのか」「中学生ならどのくらい勉強が必要か」といった実際の学習面に踏み込んでいきます。
学年別の合格目安と、合格率を上げるための勉強手順も具体的にまとめます。
小学生が受かるケース
英検4級の合格率は全体で65〜70%前後ですが、これは「小学生から中学生までをまとめた数字」です。
小学生だけに絞ると、当然難易度は上がります。
それでも、次のようなケースでは小学生でも十分合格が狙えます。
特に、「英語を勉強している」というより「英語が生活の一部になっている」子どもは、4級レベルのリスニングや簡単な長文はそれほど負担になりません。
一方で、
・学校の授業だけで、家庭ではほとんど英語に触れていない
・日本語の読書習慣もあまりない
という場合は、4級の長文や語彙量が一気に負担になります。
このような場合は、
・まず5級を目標にして成功体験を積む
・日本語の本も含め「読む習慣」を先に作る
といった段階を踏んだ方が、長い目で見てプラスになります。
小学生で4級に合格できると、
・学習習慣がつきやすくなる
・英語に対する自信が早くから育つ
・中学以降も英語を得意科目にしやすい
といったメリットがありますが、無理に急がせて「英語嫌い」になってしまうのは避けたいところです。
中学生の学習時間の目安
中学生の場合、「どの程度まで学校の内容が終わっているか」で必要な学習時間が大きく変わります。
学習塾のデータなどから見ると、次のような目安が現実的です。
ただし、次のような場合は、もう少し時間がかかると考えた方が安全です。
・英語が苦手で、学校の定期テストも平均点に届かない
・中2レベルの単語・文法をほとんど覚えていない
・リスニングの経験がほとんどない
学習時間を考えるときに大切なのは、
「一気に長時間やる」のではなく、「短時間をコツコツ続ける」ことです。
たとえば、
・平日は1日30分(単語+リスニング)
・休日に過去問や長文をまとめて解く
というスタイルでも、3〜4カ月続ければ十分合格レベルに到達できます。
合格率を上げる勉強手順
合格率をできるだけ高くしたいなら、「何からやるか」「どんな順番でやるか」を決めることがとても大事です。
ここでは、4級合格を目指すときのおすすめ手順を、できるだけシンプルにまとめます。
おすすめのステップは次の4段階です。
それぞれ簡単に説明します。
ステップ1:現在のレベルを知る
まずは、英検公式サイトなどで公開されている過去問題を、本番と同じ時間で解いてみます。
・リーディングとリスニングで何点くらい取れるか
・どのパートが特に弱いか
を把握したうえで、目標点との「差」を確認しましょう。
過去問は日本英語検定協会の公式サイトから無料でダウンロードできます。
英検4級|試験内容・過去問(日本英語検定協会)も早めにチェックしておくと安心です。
ステップ2:語彙を固める
4級の合格率を上げるうえで、一番コスパが良いのが語彙学習です。
・4級レベルの単語帳(例:でる順パス単4級)
・アプリやカード
などを使って、毎日少しずつ単語数を増やしていきます。
意味だけでなく、発音も一緒に覚えると、リスニングにも直結します。
ステップ3:リーディング対策
リーディングでは、
・文法:現在形・過去形、助動詞、不定詞・動名詞などの基礎
・語順:日本文付きの語句整序に対応できるレベル
を目指して問題集で反復練習します。
長文は、
・先に設問を読んで「何を問われているか」を確認してから本文を読む
・分からない単語があっても、前後の文脈から大まかな意味をつかむ
という読み方に慣れておくと、本番で時間切れになりにくくなります。
ステップ4:リスニング対策
リスニングは、一夜漬けでは伸びにくい分野です。
・毎日10〜15分でも、英検4級レベルの音声を聞く
・聞くだけでなく、音読やシャドーイングで「音を真似する」
という習慣を2〜3カ月続けると、聞き取り力が目に見えて変わってきます。
この4ステップを「完璧に」こなす必要はありませんが、全体の流れを意識して勉強するだけでも、合格率は大きく変わります。

関連制度とスコア活用Q&A
最後に、合格率をさらに高めるために知っておきたい「チャレンジキャンペーン」と、「CSEスコア・英検バンドの活用法」についてまとめます。
不合格になってしまった場合でも、次につなげるためのポイントを押さえておきましょう。
チャレンジキャンペーン活用
英検4級・5級には、「4・5級チャレンジキャンペーン」という再チャレンジ制度があります。
この制度を利用すると、実質的な合格率をかなり高くすることができます。
仕組みは次の通りです。
英検協会のデータによると、このキャンペーンなどで最大3回まで受けた受験者の累計合格率は、4級で約81%に達しています。
つまり、
・1回目で落ちても、2回目・3回目で合格する人が多い
・あきらめずにチャレンジすれば、最終的な合格率は8割以上まで上がる
ということです。
※注意点として、「欠席」や「申込ミス」があると無料再受験の権利が失われることがあります。必ず、準会場の先生や塾の担当の方と事前にルールを確認しておきましょう。
また、無償再受験を利用するには、団体責任者が英検協会へ専用の申請をする必要があります。
「不合格だったけれど、次は無料で受けたい」という場合は、必ず学校や塾の先生に早めに申し出てください。
CSEスコアとバンドの見方
英検4級の成績表には、合否だけでなく「CSEスコア」と「英検バンド」が表示されます。
これらをうまく読めるようになると、「どのくらい合格ラインに近かったか」「何を伸ばせばよいか」が具体的に分かります。
ポイントは次の2つです。
1. CSEスコアで実力の全体像を知る
・総合スコア(リーディング+リスニング)
・技能別スコア(リーディングCSE・リスニングCSE)
が載っているので、
・合格ライン622点から、どのくらい上回ったか/足りなかったか
・どちらの技能が相対的に弱いか
を数字で把握できます。
2. 英検バンドで「合格までの距離」をざっくり見る
英検バンドは、合格基準CSEスコアを0として、25点刻みで「+2」「−1」などの形で表示される指標です。
たとえば、
・「+3」→合格基準より75点以上高い(余裕で合格)
・「−2」→合格基準より50点前後足りない(あと1歩)
といったイメージで読むことができます。
4級・5級はCEFRレベル(A1など)は表示されませんが、CSEスコアと英検バンドを見るだけでも、次の目標設定がかなり楽になります。
・「リスニングのCSEがかなり低いから、次は毎日リスニングに時間をかけよう」
・「合格ラインまであと1バンドだから、語彙と過去問をもう1〜2回やり込めば届きそう」
といった具体的な行動に落とし込みやすくなるでしょう。
よくある疑問と注意点
最後に、英検4級の合格率やスコアに関して、よくある疑問と注意点をまとめます。
Q1:スピーキングテストは合格率に関係ありますか?
A:4級のスピーキングテストは任意で、4級全体の合否には影響しません。
ただし、3級以上では面接(スピーキング)が必須になるので、早めに慣れておくという意味では受けておく価値があります。
Q2:「6割取れれば合格」と聞いたのに落ちました。なぜですか?
A:CSE方式では、
・問題の難易度
・受験者全体の出来
なども考慮されるため、「正答率6割=必ず622点」とは限りません。
また、リーディングかリスニングのどちらかが極端に低いと、合計CSEも伸びにくくなります。
安全圏を狙うなら、できるだけ「7割前後」を目標にしておくのが安心です。
Q3:何年生で受けるのがベストですか?
A:一つの目安として、
・小学生:英会話経験があり、5級に合格しているなら4〜6年生でチャレンジ
・中学生:中2の内容がある程度終わったタイミング(中2〜中3)
が受けやすいです。
ただし、個人差が大きいので、必ず過去問や模擬テストでレベルを確認したうえで決めましょう。
Q4:落ちたら、どれくらい間をあけて受け直すべきですか?
A:成績表のCSEスコアとバンドを見て、
・合格ラインから1バンド以内(±25点以内)→次の回でリベンジが現実的
・2〜3バンド以上足りない→3〜6カ月あけて、語彙とリスニングを集中的に強化
といったように考えると良いでしょう。
チャレンジキャンペーンを使う場合は、無償再受験の期限を必ず確認してください。

総括
ここまで見てきた内容を、最後にもう一度整理します。
英検4級は、「しっかり準備すれば合格しやすいが、基礎が抜けていると意外と落ちてしまう」絶妙な難易度の級です。
合格率の数字に一喜一憂するよりも、CSEスコアと過去問で自分の位置を確認しながら、「次の一歩に必要な学習」を一つずつ積み上げていきましょう。
その過程自体が、3級・準2級、そしてその先の英語学習にとって大きな財産になります。

