「英検5級って何年生で受けるのが普通?」「うちの子は5級からでいいの?それとも英検Jr./4級から?」と迷う保護者の方はとても多いです。
英検5級は公式には「中学初級程度」ですが、実際には小学生の受験も多く、受ける学年によってメリットや注意点が変わります。
この記事では、公式情報と教育現場の傾向をもとに、「何年生でどの級を目指すとよいか」「小学生が5級に受かるまでの勉強法」までまとめて解説します。
- 英検5級が「公式にはどのレベル(何年生相当)」なのかがわかる
- 実際に多い受験学年と、学年別の級の選び方がイメージできる
- 小学生が5級に合格するまでの具体的な勉強ステップがわかる
- 5級受験のメリット・注意点と、次に目指すべき級が整理できる
英検5級は何年生レベルか
まずは、英検5級そのものの「レベル」と「想定されている学年イメージ」を整理します。公式の定義と、実際の受験者層には少しギャップがありますが、どちらも知っておくと判断しやすくなります。
公式レベルと想定学年
英検協会は、5級のレベルを「中学初級程度」としています。公式サイトでは次のように説明されています。
・中学英語の入り口レベルの内容
・初歩的な英語を理解し、簡単な表現ができることを目標
つまり学校の教科書でいえば、中学1年の前半〜1年生全体の基礎くらいが中心です。
具体的には、次のような内容を扱います。
このため、学年の目安としては「中1レベル」と紹介されることが多く、年齢にすると12〜13歳あたりを想定した試験と考えられます。
ただし、英検は学年別の試験ではありません。公式にも「小学生〜社会人まで幅広い人が受ける検定」とされています(参考:英検各級の概要|日本英語検定協会)。
そのため、実際には小学生〜大人まで、さまざまな学年・年齢の人が5級を受けています。
実際の受験学年のボリューム
では、現実には何年生が多く受けているのでしょうか。英検協会は最近の詳細な学年データを公表していませんが、英会話スクールや塾のデータ、教育関係の記事から、次のような傾向が見えます。
とくに、英語教室やオンライン英会話に通っている子どもは、小3〜小4あたりで5級に初挑戦することが多くなっています。
文部科学省の学習指導要領では、小3〜4で外国語活動、小5〜6で教科としての英語が始まっています。そのため、学校や塾で英語に触れる時間が増えた結果、「小学生のうちに5級合格」がかなり一般的になってきました。
一方で、中学生で5級から受ける生徒も少なくありません。特に英語が苦手な場合や、テストそのものに慣れる目的で、「まず5級から」という選択をする中1もいます。
英検5級の位置づけ
英検5級は、協会側が「英語学習を始めて最初の目標」と位置づけている級です。
もう少し具体的に言うと、次のような役割があります。
試験の内容は、「基礎的だけれど、とても大切な部分」です。中学英語の中心になる単語や文法が多く出るので、5級対策で身につけた力は、4級・3級、さらには高校受験までずっと使い回すことができます。
一方で、資格としての「入試優遇」などを期待できるのは、一般的に3級以上からです。5級はあくまで、「学習の通過点」「現状チェックのための級」と考えるとよいでしょう。

学年別の受験目安と級の選び方
ここからは、「うちの子は何年生で、どの級から受けるのがよいか」という具体的な判断の目安を、学年別に整理します。英検5級だけでなく、英検Jr.や4級との関係もあわせて見ていきましょう。
小1〜小3と英検Jr.の活用
小1〜小3は、英検5級を受けることも可能ですが、多くの子にとってはまだ少し早い段階です。理由は次の2つです。
この時期におすすめなのが、英検協会が運営する子ども向けテスト「英検Jr.」です。
英検Jr.には、次のような特徴があります。
文字にまだ慣れていない低学年のうちは、英語の「音」に親しみ、聞き取れる語を増やすことが何より大事です。この点で、英検Jr.はとても相性がよいテストです。
目安としては、
といったイメージを持つとよいでしょう。
もちろん、小1〜小2でも、読み書きまで進んでいる子や、帰国子女・インターナショナルスクールの子であれば5級合格も十分可能です。ただ、一般的には「英検Jr.で英語の土台を作り、その後5級へ」という流れが、無理が少なく続けやすいといえます。
小4〜小6の標準的な目安
小4〜小6は、英検5級にもっとも挑戦しやすい時期です。小3〜小4頃になると、国語力や論理的思考も伸びてきて、英語の文章を文脈で理解しやすくなります。
この学年帯の標準的な目安として、次のようなモデルプランがよく用いられます。
| 学年 | 目安となる英検レベル | イメージ |
|---|---|---|
| 小4 | 5級(初挑戦) | 中1基礎の先取りとして受験 |
| 小5 | 5級〜4級 | 5級合格済みなら4級にステップアップ |
| 小6 | 4級〜3級 | 英語が得意な子は3級を目指すことも |
もちろん、これはあくまで一例です。習い事の有無や学校の授業、家庭学習の時間によって前後します。
大事なのは、「単語・文法の基礎をだいたい一通り学んでから受ける」という順番です。単語も文法もほとんど知らない状態で5級を受けると、点数が伸びにくく、英語への苦手意識につながりやすくなります。
小6までに5級に合格しておくと、中学入学後の英語の授業がかなり楽になります。さらに計画的に進めれば、小学校卒業時に3級、中学卒業時に準2級〜2級を目指すことも十分可能です。
中学生のスタート級の判断
中学生の場合、「5級から受けるべきか、4級以上からにするべきか」で迷うケースが多いです。
基本的な目安は次の通りです。
理由は、5級が「中学初級(中1前半〜中1レベル)」の内容だからです。中2・中3で5級を受けても学年としておかしくはありませんが、次のようなデメリットがあります。
ただし、英語が極端に苦手で「中1内容もかなりあやしい」という場合は、5級から受けて成功体験を積むことも大切です。その際は、
※「1〜2回5級を受けて基礎を固め、その後は4級・3級へ進む」というイメージを持つとよいです。
逆に、中1でも学校のテストで高得点が取れている子や、小学生のうちに5級レベルを終えている子は、最初から4級・3級に挑戦した方が、時間対効果の面で有利です。

英検5級のレベルと合格基準
ここでは、5級の「具体的な難易度」を確認します。語彙数や文法範囲、問題形式、合格ラインを知っておくと、「今のレベルで受けても大丈夫か」を判断しやすくなります。
必要語彙数と文法範囲
英検協会は5級の語彙数を直接は公表していませんが、各種教材や過去問の分析から、必要語彙数はおよそ600語前後とされています。
内容は主に、中1教科書に出てくるような、次のような単語です。
文法範囲は先ほども触れましたが、主に次のような内容です。
いずれも「中学英語の一番土台になる部分」です。逆に言うと、5級の内容があいまいなままだと、その上に積み上がる4級〜準2級までの学習が苦しくなりがちです。
問題形式と出題テーマ
英検5級の一次試験(本試験)は、
の2技能で構成されています(スピーキングテストは任意)。
問題数は、
の合計50問で、すべてマークシート式です。
出題テーマは、「小学生〜中学生の日常生活」に近いものが多く、たとえば次のような場面がよく登場します。
リーディングは、単語・熟語の穴埋めや、短い会話・短文の内容一致問題が中心です。リスニングは、「会話を聞いて正しい応答や絵を選ぶ」形式が多く、キーワードとなる単語を聞き取れるかがポイントになります。
公式サイトでは、過去1年分(3回分)の過去問と音声が無料公開されています。実際の問題を見ておきたい場合は、一度チェックしてみるとイメージがつかみやすいです(参考:英検5級試験内容・過去問|日本英語検定協会)。
合格ラインとスコア目安
英検5級の合否は、「英検CSEスコア」という方式で判定されます。各技能の配点は、
で、合計850点満点です。
5級の合格ラインは、合計419点前後に設定されています。出題の難しさによって多少ブレますが、おおよそ「全体の5〜6割正解で合格」と考えて大きなズレはありません。
小学生の場合は、リーディングよりもリスニングが得意な子が多く、
という取り方で合格するパターンもよく見られます。
目標としては、
※各パート6割前後を目指し、苦手な方が5割を切らないようにする
という感覚を持っておくと安心です。

小学生の勉強法とよくある疑問
最後に、小学生が英検5級を目指すときの具体的な勉強ステップや、学年とのミスマッチによるリスク、5級受験のメリットと次のステップについて整理します。
合格までの学習ステップ
小学生が英検5級に合格するまでの、基本的なステップは次の4段階です。
順番に説明します。
1. 単語を固める
5級では単語力がもっとも重要です。約600語と聞くと多く感じますが、毎日10語ずつで2か月程度の量です。
単語帳やアプリを使い、
※「英語のつづり」「日本語の意味」「発音(音)」をセットで覚える
ことを意識すると、リスニングにもそのまま役立ちます。
2. 文法パターンを覚える
小学生には、文法用語を細かく教えるより、「よく使う文の型」を丸ごと覚えてしまう方法が向いています。
たとえば、
-
英語:I like soccer.
日本語:私はサッカーが好きです。 -
英語:She is studying now.
日本語:彼女はいま勉強しています。 -
英語:Can you play the piano?
日本語:あなたはピアノを弾けますか。
このような「よく出る形」を声に出して何度も練習し、少しずつ単語を入れ替えられるようにしていきます。
3. リスニングに慣れる
単語と文のパターンがある程度入ってきたら、5級レベルのリスニングをたくさん聞きます。
ポイントは、
というリズムを作ることです。たとえ内容が全部分からなくても、「音になれる」段階をしっかり作ることが大切です。
4. 過去問・模試で本番形式に慣れる
最後に、公式の過去問や模試形式の問題集を使い、マークシートで時間どおりに解く練習をします。
はじめての受験では、内容よりも「時間配分」「マークのずれ」で失点する子も少なくありません。2〜3回は本番同様に解かせて、「時間内に解ききる感覚」と「マークシートの塗り方」に慣れておきましょう。
学年ミスマッチのリスク
英検5級は学年に関係なく受けられますが、学年とのミスマッチがあると、次のようなリスクが出てきます。
1. 低学年でレベルが高すぎる場合
このような場合は、一度レベルを下げて英検Jr.や楽しい英語教材に戻し、「英語って面白い」と感じる期間を意識的に作ることが大切です。
2. 中学生でレベルが低すぎる場合
ただし、英語が極端に苦手で「テストに慣れる」「小さな成功体験を作る」ことを目的に5級を受けるなら、意味はあります。その場合でも、「次は4級に挑戦する」というステップを必ず意識しておきましょう。
5級受験のメリットと次の級
最後に、英検5級を受けるメリットと、合格後に目指したい次の級について整理します。
英検5級を受ける主なメリット
一方で、資格としての効力は限定的です。多くの高校・中学では、入試優遇や内申点加点の対象は「3級以上」としているところがほとんどです。
そのため、5級はあくまで「現在地を知る通過点」ととらえ、合格したら次のようなステップを意識するとよいでしょう。
また、将来3級以上を受けるなら、5級・4級の「任意スピーキングテスト」を受けておくのもおすすめです。3級からは面接が必須になるため、その予行演習としてちょうどよい練習になります。


