英検準2級は「高校中級程度」と言われますが、実際にどのくらいのレベルで、どんな力があれば合格できるのか、イメージしづらい人も多いと思います。
この記事では、公式情報や客観的な指標をもとに、「英検準2級レベル」をできるだけ具体的に説明します。
さらに、自分が準2級を受けるべきかどうかの判断基準や、合格までの勉強法、試験方式の選び方、準2級合格後のステップアップまで、一通りまとめていきます。
読み終わるころには、「自分はいまどの位置にいて、何をどれくらい勉強すれば準2級に届くのか」がはっきり見えるはずです。
- 英検準2級レベルの具体的な難易度とできることがわかる
- 3級・2級やTOEIC・CEFRとのレベル差を理解できる
- 合格までの期間・勉強量と4技能別の対策法がイメージできる
- 従来型とS-CBTの違いや、準2級合格後のステップアップがわかる
英検準2級レベルの結論と位置づけ
まずは、英検準2級が英語全体の中でどのあたりのレベルなのかを整理します。
「高校中級程度」という公式の言い方を、実際の話題・問題のイメージに落としこみながら、3級・2級との違いも合わせて見ていきましょう。
準2級の公式レベルと難易度
日本英語検定協会によると、英検準2級は「高校中級程度」のレベルとされています。
準2級は、英検全体の中では以下の位置です。
公式ページ(英検準2級の試験内容|英検公式サイト)でも、準2級は「日常生活で必要な英語を理解し、実際に使えるか」を確かめる級と説明されています。
難易度のイメージとしては、「海外の高校に短期留学して、ホストファミリーやクラスメイトと基本的なやり取りができる」くらいを想像すると近いです。
ただし、高度な専門的な議論をするレベルではなく、「日常生活+身近な社会的話題の概要を理解して、自分の考えをシンプルな英語で説明できる」段階と考えてください。
扱う話題とできること
英検準2級で扱う話題は、「日常生活+少し広い社会的な話題」です。
たとえば、次のようなテーマがよく出ます。
準2級レベルになると、次のようなことができるようになります。
読む・聞く面では、
・50語前後の短い説明を聞いて、内容を1回でおおむね理解する。
・Eメールやお知らせ文、簡単なレポート文章を読み、主な内容と理由をつかむ。
話す・書く面では、
・自分の意見を述べるときに、理由を2つ程度そえて説明できる。
・海外の友だちにEメールで質問をしたり、予定の相談をしたりできる。
たとえば「中学生と高校生、どちらがスマホを持つべきか」「地元でボランティアをすることに賛成か」など、日常と社会の間くらいのテーマで、簡潔に自分の考えを述べる力が求められます。
3級・2級とのレベル差
3級→準2級→2級と上がるにつれて、変わるのは「話題の広さ」と「求められる深さ」です。
ポイントをしぼって比べてみます。
| 項目 | 3級 | 準2級 | 2級 |
|---|---|---|---|
| レベル目安 | 中学卒業程度 | 高校中級程度 | 高校卒業程度 |
| 話題の範囲 | 家族・学校など超身近 | 日常+身近な社会的話題 | 社会問題全般(環境・経済など) |
| 理解の深さ | 概要・要点が分かればOK | 概要+理由・根拠も押さえる | 概要・詳細・筆者の主張まで読む |
| 意見を述べる | 意見+簡単な理由1つ | 意見+理由2つが基本 | 意見+複数の理由・具体例で展開 |
3級までは「自分のこと・身近なことを、基礎語彙で話せる」段階です。
準2級では、「それを少し広げて、学校や地域、世界の身近な話題について、自分の考えを筋道立てて話す」段階になります。
2級になると、環境問題、テクノロジーの影響、働き方など、より本格的な社会問題を扱い、文章の構造や筆者の主張を追いながら理解し、自分の意見も深く述べていくレベルです。

英検準2級レベルを客観指標で理解
ここからは、英検準2級レベルを「語彙数」「文法レベル」「TOEICやCEFRとの対応」といった客観的な指標で見ていきます。
また、一次試験・二次試験の構成や合格基準も整理し、「どのくらい正解すれば合格ラインに届きそうか」の目安も紹介します。
必要語彙数と文法レベル
準2級に必要な語彙数は、目安として約3,600語と言われています。
内訳のイメージは次の通りです。
特に増やす必要があるのは名詞です。家庭や学校の中だけでなく、社会や地域で使う言葉(government, factory, volunteer, environment など)が多く出ます。
文法レベルは、
・中学文法は一通りマスターしていることが前提。
・そこに、高校基礎レベルの文法(現在完了進行形、仮定法の入り口、分詞構文のごく簡単なものなど)が少し加わる。
というイメージです。
ただし、2024年度以降は「文法だけを問う問題」はなくなりました。
とはいえ、文法は長文読解・リスニング・ライティング・スピーキングすべての土台なので、中学文法のあいまいさは必ずつぶしておく必要があります。
TOEICやCEFRとの対応
英検準2級のレベルを、他のテストと比べてみます。
公式・各種資料から見たおおよその対応は次のようになります。
| 指標 | 英検準2級レベルの目安 |
|---|---|
| CEFR | A1〜B1の中間あたり |
| TOEIC L&R | 約225〜550点程度 |
| TOEIC S&W | 約160〜240点程度 |
CEFRはヨーロッパで広く使われる「英語力の物差し」で、A1→A2→B1→B2→C1→C2と上がっていきます。
準2級はこのうち「A2〜B1の入り口」のイメージです。
TOEICはビジネス寄りの内容が多く、英検は学校生活や一般的な話題が中心なので、完全に同じ物差しではありません。
そのため、上の数字はあくまで「目安」と考えてください。
詳しい対応表は、たとえばベネッセ教育総合研究所などでも公開されています(例:英検とCEFRの対応に関する調査|benesse.jp)。
一次二次試験と合格基準
英検準2級は、一次試験と二次試験に分かれています。
それぞれの構成と合格基準(CSEスコア)を整理します。
一次試験(リーディング・ライティング・リスニング)
・リーディング+ライティング:80分
・リスニング:約25分
・形式:R/Lはマークシート、Wは記述
英検CSEスコアでは、
・各技能:600点満点
・一次試験合格基準:3技能合計で1322点以上
と言われています。
二次試験(スピーキング)
・試験時間:約6分
・形式:面接官との対面面接
スピーキングの合格基準スコアは、
・S:600点満点のうち406点以上
です。
一次+二次を合わせた合格基準は、
・合計:1728点以上で合格
とされています。
正答数との対応は非公開ですが、受験データからは「各技能だいたい6割前後正解できれば合格している人が多い」と考えられます。
つまり、過去問演習の段階で「どの技能もおおむね6割以上とれる状態」を一つの目標にすると、合格にかなり近づけます。

準2級を受けるべきかと学習法
ここからは、「自分は準2級を受けるべきなのか」「どれくらい勉強すれば合格できるのか」という実際の判断・計画の部分を見ていきます。
まず自分の現状を診断し、そのうえで、一般的な学習期間と勉強量、4技能別の具体的な対策法を説明します。
自分が準2級対象か診断
準2級をいきなり目指してよいかどうかは、「過去問を1回分、本番と同じ条件で解いてみる」ことでかなりはっきりします。
おすすめの手順は次の通りです。
このときの判断の目安は、
・どの技能も4割前後は正解できている→準2級をそのまま目標にしてOK。
・3割以下が多い・問題文がほとんど読めない/聞き取れない→まず3級レベルの復習からやり直したほうが効率的。
また、次のような状態なら、準2級を目指すタイミングとしてちょうど良いです。
・3級に合格してから半年〜1年ほどたっている。
・学校の教科書の英文が、辞書があれば大体読める。
・中学文法に大きな穴はない(時制・受動態・比較・不定詞・動名詞などを忘れていない)。
逆に、3級の内容に不安がある場合は、3級のテキストや問題集でもう一度基礎を固めてから準2級に進んだほうが、結果的には近道になります。
合格までの期間と勉強量
準2級合格までの学習期間は、よく「1〜3か月」と言われますが、これはあくまで目安です。
旺文社のアンケートでは、
・「1か月」が21.3%(最多)
・「2〜3週間」が18.3%
・「半年以上」が18.9%
という結果も出ており、人によって大きな差があります。
この差が生まれるのは、
・スタート時点のレベル(3級の内容がどれくらい身についているか)
・1日にとれる勉強時間
・英語の得意・不得意
といった要素が違うからです。
目安としては、
・3級合格直後〜1年以内で、英語に毎日触れている人:1〜2か月(総学習時間40〜80時間ほど)
・久しぶりに英語を勉強する人・3級レベルに不安がある人:3か月〜半年(総学習時間100時間以上)
くらいを想定しておくとよいでしょう。
大切なのは、「期間」よりも「総学習時間」と「中身」です。
同じ1か月でも、1日30分と1日2時間では、積み上がる量がまったく違います。
4技能別の具体的対策
ここでは、準2級レベルで求められる力と、具体的な勉強法を4技能別にまとめます。
リーディング(Reading)
・目標:長文の概要と重要ポイントを時間内に理解する。
・対策:
1. 語彙を増やす:準2級用の単語帳を1冊決めて、毎日10〜20分ずつ進める。
2. 過去問の大問1(語句補充)で、知らない単語をリスト化して復習する。
3. 大問3・4(物語文・Eメール・レポート)は、段落ごとに要点をメモしながら読む習慣をつける。
リスニング(Listening)
・目標:1回読みで会話や説明の大意をつかみ、設問のポイントを聞き逃さない。
・対策:
1. 過去問を本番通りに解く(すべて1回読み)。
2. 解き終わったらスクリプトを見ながら音声を聞き直し、聞き取れなかった部分にマーク。
3. その英文を何度かシャドーイングして、音と意味のつながりを体で覚える。
ライティング(Writing)
準2級のライティングは、
・Eメール(40〜50語)
・意見作文(50〜60語)
の2つです。
いずれも、「指示を正しく読み、条件どおりに書けているか」が最重要です。
・Eメールでは、
1. 本文中の質問に答える。
2. 下線部に関連する質問を2つ自分で作る。
この2つのタスクを絶対に落とさないことが大切です。
質問が1つだけだったり、下線部と関係ない内容の質問を書いたりすると、大きく減点されるか、最悪0点になることもあります。
・意見作文では、
1. 自分の意見を最初にはっきり書く。
2. 理由を2つに分けて書く。
3. 最後にもう一度自分の意見をまとめる。
という「型」を身につけましょう。
スピーキング(Speaking)
・目標:カードの文章の音読、内容に関する質問への回答、イラスト説明、自分の意見を英語で述べること。
・対策:
1. 公式サイトの二次試験サンプル問題やバーチャル二次試験動画で、流れを確認する。
2. 過去問カードを使って、実際に声に出して音読・説明をする練習をする。
3. 意見を述べる質問に対して、「I think ~. First, ~. Second, ~.」と、理由を2つ言う練習をしておく。
スピーキングでは、難しい単語を使う必要はありません。
簡単でも正しい表現で、はっきりと答えることが、高い評価につながります。

受験方式の比較と活用・次の目標
最後に、「従来型」と「英検S-CBT」という2つの受験方式の違いと、準2級を取ったあとの活用法・次のステップについてまとめます。
入試での有利さや、有効期限、準2級プラス・2級へのつなげ方もここで整理しておきましょう。
従来型とS CBTの違い
英検準2級には、「従来型」と「英検S-CBT」という2つの受験方式があります。
どちらも、問題形式・難易度・合格基準は同じで、合格すれば同じ資格が得られます。
主な違いは次の通りです。
| 項目 | 従来型 | 英検S-CBT |
|---|---|---|
| 解答方式 | 紙と鉛筆 | コンピュータ(マウス・キーボード) |
| スピーキング | 対面面接 | PCに向かって録音 |
| 試験日 | 年3回の決まった日 | 検定期間内で希望日を選べる(週末中心) |
| 受験回数 | 同一検定回で1回 | 同じ級を最大3回まで受験可 |
| 試験の流れ | 一次と二次が別日 | 1日で4技能すべて実施 |
どちらを選ぶかは、次のようなポイントで決めるとよいでしょう。
公式サイト(英検公式サイト)では、それぞれの方式の詳細や日程が公開されていますので、受験前に必ず確認してください。
入試優遇と資格の有効性
準2級は、高校入試・大学入試の両方で、一定の評価・優遇がある級です。
高校入試での活用
一部の私立高校などでは、
・準2級以上で内申点に加点
・英語の入試科目の免除 または得点みなし
といった優遇があります。
たとえば、順天高校、関西大学高等部などが「準2級以上で加点」といった形で英検を評価しています(年度によって変わるため、必ず最新の募集要項を確認してください)。
大学入試での活用
大学では、2級以上を求めるところが多いものの、準2級レベルでも、
・出願資格として「準2級以上」
・CSEスコアが一定以上なら、共通テストの英語に加点
といった活用例があります。
ただし、注意したいのは「有効期限」です。
英検の級やCSEスコアそのものは原則として生涯有効ですが、大学入試で使うときには、
・「○年○月以降に受験したものに限る」
・「高校入学後に取得したものに限る」
などの条件が付くことが多いです。
入試で利用したい人は、志望校の募集要項で「外部検定利用」の欄を必ずチェックしましょう。
準2級後のステップアップ
準2級に合格したら、それで終わりではなく、「準2級プラス」や「2級」へのステップアップを考えると、英語力の伸びが止まりにくくなります。
準2級→準2級プラス→2級のイメージは次の通りです。
準2級から次の級を目指すときに、意識して伸ばしたいポイントは、
・語彙:社会・科学・テクノロジーなどの単語を増やす。
・読解:やや長くて抽象度の高い文章に慣れる。
・ライティング/スピーキング:理由だけでなく、具体例・結果・対策なども含めて話せるようにする。
準2級の勉強で身につけた「理由を2つ述べる」「Eメールを書く」「カードを説明する」といったスキルは、2級でもそのまま土台になります。
合格後も、
・単語帳のレベルを1つ上げる。
・2級の過去問を少しずつ読み始める。
・ニュース記事やYouTubeの英語チャンネルなど、実際の英語にも触れる。
といった形で、少しずつ「高校卒業程度」のレベルに近づけていくとよいでしょう。

総括
最後に、この記事の内容を短くまとめます。復習や学習計画づくりの参考にしてください。
