英検準二級は、リーディング・リスニング・ライティング・面接のすべてで「単語力」が土台になります。
ですが、必要語彙数は約2,600〜3,600語と言われており、やみくもに単語帳を1冊丸暗記しようとすると、途中で挫折しやすいレベルでもあります。
そこでこの記事では、「頻出語に絞る」「忘れにくい復習サイクルで回す」「技能別に必要な語をしぼる」という3つの軸で、英検準二級の単語を最短で攻略する方法をまとめました。
単語暗記が苦手な人や、試験まで時間がない人でも実践できるように、300語を軸にした現実的な戦略も具体的に紹介します。
- 英検準二級に必要な語彙レベルと頻出テーマが分かる
- 頻出300語を軸にした効率的な単語攻略法が分かる
- カード・アプリ・復習サイクルを使った忘れにくい学習法が分かる
- ライティング・リスニング・面接で必要な語彙と対策が分かる
英検準二級の語彙レベルと頻出分野
まずは「どれくらいの単語力が必要なのか」「どんな場面の語彙が出るのか」をつかんでおくことが大切です。
ここを押さえておくと、単語帳を開いたときに「何のために今これを覚えているのか」が分かり、学習のモチベーションも続きやすくなります。
必要語彙数と3級との違い
英検準二級では、約2,600〜3,600語レベルの語彙力が必要とされています。
レベルとしては「高校英語の基礎〜中級」程度で、3級(中学卒業レベル)から一段上がったイメージです。
3級と比べたときの大きな違いは次の3つです。
たとえば3級では「rain, student, teacher」など、身の回りの具体的な単語が中心でした。
準二級では「environment(環境), population(人口), attitude(態度)」のように、ニュースや新聞にも出てくる語が増えていきます。
とはいえ、3,600語すべてを完璧に覚えなくても合格は十分可能です。
あとでくわしく説明しますが、まずは頻出300語を固めることで、長文やリスニングの内容がかなり読み取りやすくなります。
よく出るテーマと場面
準二級の単語は、「よく出るテーマ」に沿って出題されます。
単語帳を開くときも、テーマを意識しておくと記憶に残りやすくなります。
具体的には、次のような分野の語彙が頻出です。
こうしたテーマは、英検公式サイトや大手英語教室の解説でも共通して紹介されています。
たとえば、英会話イーオンのコラムでは、準二級に必要な語彙数や頻出の動詞・名詞・熟語の例が整理されていますので、一度確認しておくとイメージがわきやすくなります。
英検準2級の単語レベルと頻出語彙(AEON公式コラム) も参考になります。
単語を覚えるときは、「これは環境の話でよく出る語」「これは旅行の場面で役立つ語」と、テーマとセットでイメージすると定着がよくなります。
試験各パートでの語彙の役割
準二級では、どのパートでも語彙が得点を左右します。
それぞれのパートで、単語がどんな形で問われるのかを整理しておきましょう。
| パート | 語彙が問われるポイント |
|---|---|
| リーディング大問1(短文空所補充) | 単語・熟語そのものの意味を選ぶ問題。特に熟語・前置詞句が多い。 |
| 大問2(会話文) | 決まり文句(誘い・依頼・あいづちなど)の暗記が必須。 |
| 大問3(長文読解) | テーマ語彙をどれだけ知っているかで、内容理解のスピードが変わる。 |
| ライティング | 意見・理由・例を説明する簡単な語と、接続語のスペルが重要。 |
| リスニング | 意味だけでなく「音」で分かるかがポイント。発音が聞き取りにくい単語も多い。 |
| 二次面接 | 絵を見て動作を説明する動詞フレーズ、意見を述べる基本語彙が必要。 |
特に、リーディング大問1では熟語・慣用句が1回の試験で平均9問ほど出るという分析もあります。
つまり、「単語だけでなく熟語も覚えること」が合格の近道です。

頻出英単語の優先度と覚え方
ここからは、「どの単語から覚えるか」と「どうやって覚えるか」という具体的な戦略を説明します。
すべての単語を同じ力で覚えようとせず、重要度に応じてランク分けしていくのがポイントです。
頻出語と全範囲学習の違い
英検準二級の単語帳には、3,000語以上載っているものも多くあります。
ですが、すべてを同じペースで完璧に覚える必要はありません。
現実的には、次の2パターンの学習法があります。
過去問の分析や多くの指導経験からも、まずは頻出語を固める方が得点に直結しやすいことははっきりしています。
理由はシンプルで、長文・会話・リスニングのどの場面でも、同じ単語がくり返し出てくるからです。
特に、government, environment, education, success, pollution などの中心語は、問題文にも選択肢にも何度も登場します。
時間が限られている中学生・高校生は、「全3,600語よりも、まず頻出300語」という意識で進めた方が、合格までの道が近くなります。
SABCランクと300語戦略
具体的な目安として、「頻出300語」をS/A/Bランクに分けて学習する方法があります。
おおよその内訳は次のようなイメージです。
さらに、ライティングでよく使う接続表現を5語、面接で使う動詞フレーズを15語ほど追加して、合計300語にします。
学習のステップとしては、次の順番がおすすめです。
- Sランク120語を「1秒で意味が出るレベル」にする
- Aランク100語を追加して、頻出220語を固める
- Bランク60語と、ライティング・面接用の20語で300語を完成させる
目標は、「この300語のうち9割は、見た瞬間に意味が分かる」状態です。
このレベルまで来ると、長文の内容理解や選択肢の意味がかなりスムーズになり、リスニングでも聞き取れる単語が増えていきます。
覚えやすい意味の絞り方
準二級の単語には、多義語(意味がたくさんある単語)が多く含まれます。
しかし、最初からすべての意味を覚えようとすると、負担が大きすぎて続きません。
受験対策としては、「まずは1語1義」で覚えてしまうのがおすすめです。
たとえば、次のように絞ります。
まずは「問題文で出てきたときに意味が取れる」レベルを目指し、細かいニュアンスや別の意味は、過去問や参考書に出てきたときに少しずつ追加していけば十分です。
1単語あたりの負担を減らすことで、300語を短期間で一気に仕上げることが可能になります。

単語を忘れにくくする学習法
どれだけいい単語リストを使っても、「覚えたつもりで忘れてしまう」と意味がありません。
ここでは、カードとアプリの使い分け、忘却曲線を意識した復習サイクル、語彙診断テストの活用法をまとめます。
カードとアプリの使い分け
効率よく覚えるには、紙の単語カードとアプリをうまく組み合わせるのがポイントです。
それぞれの得意分野は次のように整理できます。
紙のカードを使うときの基本手順は次のとおりです。
- 頻出300語リストの中から「1秒で出てこない単語」にチェックをつける
- チェックした単語だけ、100円ショップの単語カードに書き写す(表:英語、裏:日本語)
- カードをめくりながら、「1秒で意味が出る/考えれば出る/出ない」で3つに分ける
- 「考えれば出る」と「出ない」カードだけを束にして、3〜5分で何度かくり返す
一方で、アプリは次のような場面で使うと効果的です。
・通学や待ち時間にクイズ形式で復習する。
・音声を聞いて、意味を思い出す練習をする。
・「間違えた単語だけ」を自動でまとめてくれる機能を活用する。
たとえば、英検準二級レベルの単語を一覧+クイズ+カード形式で学べる「英語漬け」のようなサービスでは、間違えた単語だけを集めて復習する機能があります。
英検準2級の英単語一覧&クイズ(英語漬け) などを、紙のカードと組み合わせて使うのもよい方法です。
復習サイクルと勉強時間
単語を長く覚えておくためには、「いつ復習するか」がとても重要です。
忘却曲線の研究などから、次の3タイミングでの復習が効果的だと言われています。
たとえば、1日に新しく覚える単語を「30語」にしぼったとします。
そのときの1日の回し方は、次のようなイメージです。
- 前日覚えた30語を10分でカード復習(翌日の復習)
- 7日前に覚えた30語を5分でチェック(7日後復習)
- 30日前の30語を2〜4分で最終チェック(30日後復習)
- 今日の新出30語を20〜30分でカード学習
合計しても1日40〜50分ほどです。
このサイクルで回すと、「覚えたのにすぐ忘れる」という状態をかなり防ぐことができます。
※復習では「すぐ出てくる単語」は飛ばして、分からなかった単語だけを重点的にくり返すようにしましょう。
語彙診断テストの活用法
「自分がどれくらい準二級の単語を知っているか」を客観的に知るには、語彙診断テストを使うのが便利です。
たとえば、Weblioの「英検語彙力診断テスト」では、過去問の出題頻度に基づいた単語リストから、各級に必要な語彙力を測ることができます。
準二級専用のテストを選べば、自分が合格ラインにどれくらい近いかの目安が分かります。
使い方のポイントは次の3つです。
診断テストの結果は、あくまで「到達度の目安」であり、合否そのものを保証するものではありません。
ですが、間違えた単語だけを効率よく集めて復習できるので、弱点補強にはとても役立ちます。

技能別に必要な語彙と対策
最後に、ライティング・リスニング・面接など、技能ごとに「どんな単語を、どのレベルまで覚えるべきか」を整理します。
同じ単語でも、「意味だけ分かればいいもの」と「スペルまで正確に覚えるべきもの」があるので、ここを区別することが大切です。
ライティングで必要な語彙
準二級のライティングは、一次試験の約3分の1を占める重要パートです。
ですが、難しい単語を使う必要はありません。
むしろ、簡単な語を正しいスペルで書く方が高評価につながります。
ライティングで特に意識したい語彙の種類は次の3つです。
この中でも、接続語や構成を支える語(for example, however, therefore など)は、スペルまで正確に書けるようにしておきましょう。
一方で、難しい単語は無理に使う必要はありません。
たとえば、次のように言い換えることができます。
-
英語:We need more places to stay for tourists.
日本語:旅行者のために、もっと泊まる場所が必要です。 -
英語:We should try to protect the environment.
日本語:環境を守るように努力すべきです。
accommodation を place to stay、endeavor を try に言い換える形です。
このように、知っている基本語を組み合わせて表現する力をつける方が、実戦的でミスも減ります。
リスニングと面接の語彙
リスニングでは、「意味は知っているのに、音として聞き取れない」という単語で失点しがちです。
日本人にとって聞き取りにくい代表的な単語として、次のようなものがあります。
これらの単語は、辞書アプリや単語アプリで「発音記号」と「音声」を確認しながら覚えるようにしましょう。
勉強するときは、
1. 英単語を見て意味を思い出す
2. 音声を聞く(2〜3回)
3. 小声でマネして発音してみる(シャドーイング)
という流れをくり返すと、「文字」と「音」が結びついてリスニングの取りこぼしが減っていきます。
二次面接では、絵を見て「5人が何をしているか」を説明する問題が出ます。
ここでは、進行形の動詞フレーズをどれだけ瞬時に言えるかがポイントです。
たとえば、次のような表現が頻出です。
これらは、「動詞のing形+名詞」をセットでカード化し、絵を見ながら口に出す練習をすると、本番でもスムーズに言えるようになります。
簡単な語で表現するコツ
準二級で高得点をねらううえで、忘れてはいけないポイントが一つあります。
それは、「難しい単語よりも、簡単な単語を正しく使う方が評価される」ということです。
特にライティングや面接では、意味が伝わりやすいシンプルな英語の方が、読み手・聞き手にとって分かりやすくなります。
たとえば、次のような言い換えを意識して練習してみましょう。
-
英語:Many people have trouble with using computers.
日本語:多くの人が、コンピューターの使い方で困っています。 -
英語:It is very important to save water.
日本語:水を節約することはとても大切です。
important, have trouble with のような頻出表現を使えば、難しい単語を使わなくても十分に理由や意見を説明できます。
また、「分からない単語が出てきたら、別の簡単な表現に言い換える」練習をふだんからしておくと、本番で言葉に詰まりにくくなります。
・「必要だ」→ need, important
・「〜するべきだ」→ should do
・「なぜなら〜だから」→ because …
こうした基本語を使いこなせるように、300語戦略と合わせて練習していきましょう。

総括
ここまで、英検準二級の単語を最短で攻略するための考え方と具体的な学習法をまとめてきました。
最後に、重要なポイントを一覧で整理します。
一度にすべてをやろうとせず、まずはSランク120語からで構いません。
今日からカードとアプリを組み合わせて、「頻出語の9割即答」を目指していきましょう。
