英検S-CBTは「スピーキング → リスニング → リーディング+ライティング」を1日でまとめて受ける方式です。
そのぶん集中力も時間管理もシビアになりますが、あらかじめ全体像と自分なりの時間配分を決めておけば、本番でも落ち着いて実力を出しやすくなります。
この記事では、公式情報にもとづいて準1級〜3級の試験時間や当日のタイムテーブルを整理しつつ、級別の「理想的な時間配分」と練習法までまとめて解説します。
「いつ・どれくらい・何に時間をかけるか」が分かれば、今からの勉強の方向性もはっきりします。
- 英検S-CBTの技能別試験時間と合計時間が分かる
- 平日・土日祝、午前・午後・夜ごとの当日スケジュールがイメージできる
- 準1級〜3級の筆記(一次)における具体的な時間配分例を把握できる
- 過去問を使った時間配分トレーニングのやり方が分かる
英検S-CBTの時間と全体像
まずは「そもそも英検S-CBTとは何か」と「技能別の試験時間」を整理します。ここが分かると、自分の集中力の配分や休憩のイメージも立てやすくなります。
方式と技能別試験時間
英検S-CBTは、1日で4技能をまとめて受けるコンピュータ形式の英検です。
流れはどの級も同じで、スピーキング → リスニング → リーディング+ライティングの順に進みます。
公式サイトの情報をもとにした技能別の標準時間は次のとおりです(あくまで目安時間ですが、配分を考える基準になります)。
| 級 | スピーキング | リスニング | リーディング+ライティング | 合計の目安 |
|---|---|---|---|---|
| 準1級 | 15分 | 30分 | 90分 | 約135分 |
| 2級 | 15分 | 25分 | 85分 | 約125分 |
| 準2級プラス | 15分 | 25分 | 85分 | 約125分 |
| 準2級 | 15分 | 25分 | 80分 | 約120分 |
| 3級 | 15分 | 25分 | 65分 | 約105分 |
コンピュータ操作や受験者の入れ替えなどの時間もあるため、会場にいる時間はこの合計より少し長くなります。
最新のタイムテーブルは、英検協会公式の「S-CBT 管理運営について」のページで確認してください。
公式情報はこちら:英検S-CBT 試験時間・タイムテーブル(日本英語検定協会)
ポイントは、どの級もリーディング+ライティングが一番長く、そこに一番集中力を使うということです。時間配分を考えるときも、このパートを中心に設計していきます。
級別の合計試験時間
合計時間を見ると、準1級と3級では約30分の差があります。
同じ「2時間前後」でも、問題量と難しさが違うので、体感のきつさも変わってきます。
級ごとの「長さ」と「負荷」のイメージは次のようになります。
この「合計時間」から逆算して、どこで集中し直すか、どこで一度頭をリセットするかも考えておくと、本番でバテにくくなります。
一次免除時の所要時間
英検S-CBTでは、一部の受験者は「一次試験免除」でスピーキングだけ受験することができます。
この場合の所要時間は、スピーキング約15分+受付や説明・移動の時間のみです。
実際には、会場到着から退室まで30〜60分ほど見込んでおくと安心です。
流れは通常受験とほぼ同じですが、リスニング・リーディング+ライティングがないため、座りっぱなしで疲れ切る心配はありません。
ただし、
この2点は必ず意識しておきましょう。特に中高生の場合、集合ギリギリになると、入室だけで緊張してしまい、本来のスピーキング力が出しにくくなります。

当日の流れとタイムテーブル
ここでは「試験そのものの時間」ではなく、「集合〜解散までの1日の動き」に焦点を当てます。
平日と土日祝、午前・午後・夜で終了時間も変わるため、自分の受験枠に合わせてシミュレーションしておきましょう。
集合から終了までの流れ
英検S-CBT当日の大まかな流れは、紙の英検とほぼ同じです。違うのは「スピーキングから始まり、パソコンを使う」点です。
基本的なステップは次の通りです。
途中で完全な休憩時間はほとんどありません。水分補給は直前に済ませておき、トイレは「着席時間」までに必ず行っておきましょう。
英検協会は、子ども向け英検でも同じように「着席後は原則として席を離れない」ルールを案内しています。詳しくは一次試験の当日の流れのページが参考になります。
例:英検会場での当日の流れ(日本英語検定協会)
午前午後夜と平日休日の違い
英検S-CBTは、平日と土日祝で時間割が少し変わります。また、同じ「午後」「夜」でも、級によって終了目安時刻が違います。
代表的なパターンをまとめると次のようになります(終了はあくまで目安です)。
平日は午前の実施がなく、主に午後と夜です。
平日の一例:
自分やお子さんがどの時間帯で受けるかによって、
を事前に考えておくと、当日の負担がかなり減ります。特に夜枠は、夕食時間と重なりやすいため、軽食を早めに取るなどの工夫が必要です。
会場での時間ロス対策
時間配分の話をすると、どうしても「問題を解くスピード」にだけ意識が向きがちです。ですが、会場でのちょっとしたロスが重なるだけで、集中力も大きく削られます。
次のポイントを押さえておくだけで、当日の時間ロスをかなり減らせます。
特に音量チェックは重要です。本番で「小さいけど我慢しよう」と思ってしまうと、その後30分ずっと聞き取りでストレスを感じることになり、リーディングやライティングにも悪影響が出ます。
※集合時間よりあまり早く会場に入ることはできません。早く着きすぎた場合は、近くのカフェなどで軽く復習するなど、待機場所も事前に考えておくと安心です。

級別の理想的な時間配分
ここからが本題です。準1級〜3級それぞれについて、「リーディングとライティングをどう分けるか」「どの順番で解くか」の目安を具体的に示します。
基本の考え方は、制限時間より少し早く解き終え、残り時間で見直しとリスニングの先読みをすることです。
準一級の時間配分と解く順
準1級は、筆記(リーディング+ライティング)90分・リスニング30分という構成です。
問題量・難度ともに高く、特にライティングの配点が大きいため、ライティングに十分な時間を確保する設計が重要です。
90分の理想的な配分の一例は次の通りです。
この配分では、リーディング全体を45分で終え、残りの45分をライティングに回すイメージです。
おすすめの解く順番は、
①ライティング → ②短文語彙 → ③長文空所補充 → ④長文読解 → ⑤見直し
です。理由は、
からです。
逆に「語彙が得意で、英作文の型も決まっている」という人は、
①短文語彙 → ②長文 → ③ライティング → ④見直し
という順番もありです。その場合でも、ライティングに40分前後は確保するよう、リーディングにかける時間は必ず計測しながら練習してください。
二級準二級の時間配分例
2級と準2級は、問題形式が似ているため、時間配分の考え方も似ています。
それぞれの筆記時間とおすすめ配分は次の通りです。
【2級】筆記90分 → 85分で解き終えるイメージ
リーディングは、語彙・文法・長文を合わせて50分以内に収めるのが目標です。
分からない語彙問題に時間をかけすぎると、長文と英作文が崩れるので、1問にかける上限時間(30秒〜1分)を決めておきましょう。
【準2級】筆記80分 → 73分で解き終えるイメージ
準2級は、2級より文章が少し短くなる分、リーディングの時間を若干短くしても対応しやすい級です。
一方で、初めて本格的な英作文に取り組む人も多いため、ライティングの35分はなるべく削らないことをおすすめします。
どちらの級も、解く順番は
①ライティング → ②語彙・文法 → ③長文 → ④見直し
が基本です。
「英作文が特に苦手」という場合は、ライティングに40分、リーディングを40分にするなど、配分を少し入れ替えても構いません。その場合でも、必ず「制限時間より5分早く終える目標」を維持してください。
三級向け時間配分の目安
3級の筆記時間は65分です。目標は61分で解き終えて、4分を見直し+リスニング先読みに回すことです。
配分例は次のようになります。
3級のライティングは「3文で意見を書く」形式なので、構成がシンプルな分、内容を考える時間が短くて済みます。
おすすめは、
①リーディング → ②ライティング → ③見直し&リスニング先読み
という順番です。
理由は、最初から英作文に入ると、書くことに集中しすぎて時間を使い切ってしまうケースが多いからです。
リーディングでウォーミングアップし、英語の頭になってから英作文に入ると、アイデアも出やすくなります。
ただし、「英作文が心配で仕方ない」「書き慣れていない」という場合は、先にライティングを終わらせる方法も選べます。その際は、事前にテンプレート(型)を決めておき、迷う時間を減らしておくことが大切です。

時間配分の決め方と練習法
最後に、「実際にどうやって自分の時間配分を固めていくか」を解説します。
ここでは、少し早めに終える時間管理の考え方、過去問を使った練習方法、得意・不得意に合わせた調整の仕方をまとめます。
少し早く終える時間管理
時間配分で一番大事なのは、本番で「ギリギリまで解く」設計にしないことです。
本番はほとんどの人が緊張するので、家で解いたときより処理スピードが落ちるからです。
目安としては、
のように、「制限時間の5〜10%を前倒し」する感覚がちょうど良いです。
前倒しして確保した数分は、
に使います。
ただし、「早く終わらせよう」と急ぎすぎるとケアレスミスが増えるので、「落ち着いて、でもダラダラしない」ペースを練習でつかんでおくことが大切です。
過去問での時間計測練習
時間配分は、頭の中だけで決めてもほとんど意味がありません。
必ず、過去問を使ってストップウォッチで計測しながら練習してください。
おすすめの手順は次の通りです。
本番より厳しい時間で解いておくと、当日「時間に追われてパニックになる」可能性が下がります。
また、毎回「リーディング何分・ライティング何分」と具体的に記録しておくと、成長も見えやすくなります。
※過去問を解くときは、正答率だけでなく「どのタイプの問題で時間を使ったか」を振り返ることが大切です。時間をかけても点が伸びにくい部分(難語彙など)にこだわりすぎていないかもチェックしましょう。
得意不得意別の配分調整
ここまで紹介した時間配分は、あくまで「標準的な目安」です。
実際には、自分の得意・不得意に合わせてアレンジすることで、もっと効率よく得点を伸ばせます。
たとえば次のような調整が考えられます。
どのケースでも共通する大事な考え方は、
「時間をかけても点になりにくい問題」を早めに切り上げ、「時間をかければ伸びる問題」に多く時間を使う
ということです。
英検は1問あたりの配点がほぼ同じなので、極端に難しい1問に3分かけるより、解きやすい2〜3問にその時間を回した方が、合格には近づきます。

総括
最後に、英検S-CBTの時間配分と当日スケジュールについて、この記事の要点をまとめます。復習や印刷用のメモとして活用してください。
時間配分が安定してくると、試験中に時計ばかり気にする必要がなくなり、内容に集中できるようになります。
今日からの過去問演習で、「時間も含めて本番を想定する」ことを意識して取り組んでみてください。

