「仲間は英語で friend でしょ?」と思っていると、仕事や学校、趣味の話になると、うまく言えないことが多いです。
英語では、日本語の「仲間」をそのまま一語で表す単語はありません。
その代わり、関係性や場面ごとに、friend / colleague / buddy / crew など、いくつかの単語を使い分けます。
この記事では、「どんな仲間か」という視点から整理しながら、よく使う英単語とフレーズを会話でそのまま使える形で紹介します。
- 日本語の「仲間」が英語で一語にならない理由と基本の考え方
- 友達・仕事・趣味・同志など、関係別の代表的な英単語とニュアンス
- 「仲間に入れて」「仲間外れ」など、よく使うフレーズの自然な英訳
- スラングやカジュアル表現を、失礼なく使い分けるコツ
「仲間」の基本と英語表現の全体像
まずは、日本語の「仲間」と英語の考え方の違いをおさえます。
ここを理解しておくと、「この場面はどの単語?」と迷ったときに、自分で判断しやすくなります。
日本語の「仲間」が曖昧な理由
日本語の「仲間」は、とても広い意味を持っています。
たとえば、次のような場面すべてに「仲間」が使えます。
つまり、「一緒に何かをする人」「同じグループの人」「同じ立場の人」「味方」といった意味が、すべて「仲間」に入っています。
この広さがあるため、英語にするときに一語では足りず、文脈に合わせて訳し分ける必要が出てきます。
英語では文脈で単語を分ける
英語では、「仲間」を表すときに、次のように意味ごとに単語を分けます。
たとえば、「彼は私たちの仲間です」は、場面によって次のように変わります。
友達グループなら “He’s our friend.”、職場なら “He’s my colleague.”、味方・同じ側を強調したければ “He’s on our side.” や “He’s one of us.” を使います。
このように、「どの側面を強調したいか」で単語を選ぶのがポイントです。
まず関係性で分類して考える
「どれを使えばいいか分からない」ときは、まず相手との関係性をざっくり分類してみましょう。
この大きなグループ分けをしてから、それぞれに合う単語を選ぶと、失敗が減ります。
なお、英単語のニュアンスをより詳しく知りたいときは、例文が豊富な辞書サイト Weblio英和辞典 も参考になります。

関係別「仲間」の英単語と使い分け
ここからは、「友達としての仲間」「仕事の仲間」など、関係別に代表的な英単語と使い分けを見ていきます。
それぞれの単語のフォーマル度や、よくある組み合わせも紹介します。
友達としての仲間の表現
プライベートな人間関係の「仲間」は、基本的に friend がカバーします。
そこにカジュアルさや親しさを足したいときに、buddy / pal / mate などを使います。
| 単語 | 意味・ニュアンス | フォーマル度 / 注意 |
|---|---|---|
| friend | 友達・仲間全般。もっとも基本で安全。 | フォーマル〜カジュアル全部OK。 |
| buddy | 相棒・ダチ。特に男性同士で多い。 | カジュアル。目上には基本NG。 |
| pal | マブダチ。やや古めの響き。 | カジュアル。主に会話・映画など。 |
| mate | 友達・仲間。英・豪でよく使う。 | 地域差あり。アメリカではあまり使わない。 |
| best friend / bestie | 親友。bestie はかなりくだけた形。 | bestie はSNS・会話向き。仕事では避ける。 |
例:
・He is my friend.(彼は僕の友達/仲間です。)
・They are my best buddies.(あいつらは俺の一番の仲間たちだ。)
・I’m going out with my mates tonight.(今夜は仲間と飲みに行く。)
迷ったら、とりあえず friend を使えば失礼になることはほぼありません。
仕事や学校の仲間の表現
仕事や学校など、「組織に属している」関係の仲間には、専用の単語があります。
例:
・He is my colleague at the office.(彼は職場の仲間です。)
・She is my classmate.(彼女はクラスの仲間です。)
・I respect my peers in the same industry.(同じ業界の仲間を尊敬しています。)
ビジネスメールや履歴書では、friend ではなく colleague / associate / partner などを使うと、プロっぽい印象になります。
趣味や活動の仲間の表現
「サッカー仲間」「ゲーム仲間」「キャンプ仲間」など、「同じ趣味・活動でつながっている仲間」には、いくつか便利な言い方があります。
例:
・He is my gaming companion.(彼はゲーム仲間です。)
・She is a fellow movie lover.(彼女は映画好き仲間です。)
・This is my band crew.(このメンバーがバンド仲間です。)
companion は便利ですが、my companion とだけ言うと「恋人?」と誤解される場合もあります。
できるだけ traveling companion / hiking companion のように「何の仲間か」をつけておくと安全です。
同志や味方としての仲間
「戦友」「同志」「味方」という、少し熱い意味の「仲間」には、friend より強い語が合います。
例:
・He has always been my ally.(彼はいつも俺の味方だ。)
・We are brothers in arms.(俺たちは戦友だ。)
・She is one of us now.(彼女はもう私たちの仲間だ。)
comrade は、ニュースや歴史の話ではよく出ますが、ふつうの友達に向かって使うと不自然です。
日常では ally / friend / one of us で十分表現できます。

具体フレーズとカジュアル表現
ここでは、「仲間に入れて」「仲間外れ」など、よく使うフレーズと、カジュアル〜スラング系の「仲間」表現をまとめて紹介します。
実際の会話でそのまま使える形で覚えていきましょう。
「仲間に入れて」などの言い方
友達の輪や、ゲーム・会話に入りたいときに使える定番フレーズをまとめます。
-
英語:Can I join you?
日本語:仲間に入れてもいい?/一緒にやってもいい? -
英語:Can I join in?
日本語:混ざってもいい? -
英語:Please count me in.
日本語:私も仲間に入れてください。 -
英語:Let me in.
日本語:入れてよ。(かなりカジュアル) -
英語:Add me in your group chat.
日本語:グループチャットに私も入れて。
日常会話なら “Can I join you?” を覚えておけばほぼ困りません。
「仲間に加える」側は、let と add を使えばOKです。
・Let him join us.(彼も仲間に入れてあげよう。)
・We added her to our team.(彼女をチームの仲間に加えた。)
グループとしての仲間表現
「いつもの仲間グループ」「うちのメンバー」など、複数人の「仲間たち」を表すときによく使う単語です。
例:
・I’m going to the beach with my crew.(いつもの仲間と海に行く。)
・This is my usual squad.(ここがいつものメンバーです。)
・our circle of friends(いつも一緒にいる仲良しグループ)
gang は「ギャング」の意味も強く、治安が悪いイメージがあります。
ネイティブ同士では冗談で使うこともありますが、日本人学習者は、まずは crew / group / team / squad を使う方が安全です。
スラング系の仲間表現
ここでは、カジュアル度が高い「仲間」スラングを紹介します。
仲の良い同年代や、SNS・音楽の世界でよく見かける表現です。
例:
・I cherish my homies.(地元の仲間を大事にしている。)
・She’s my bestie.(彼女は私の親友だよ。)
・What’s up, peeps?(よーみんな、元気?)
これらはかなりカジュアルで、場面を選びます。
ビジネスや初対面には使わず、親しい同年代との会話かSNSだけにしておくと安心です。
アニメ的「仲間」フレーズ
アニメや漫画でよく出てくる、「仲間になれ」「お前はもう仲間だ」などの熱いセリフも、英語にするときの定番表現があります。
-
英語:You’re one of us now!
日本語:お前はもう俺たちの仲間だ! -
英語:Join our team.
日本語:俺たちの仲間になれ。(チームに入れ) -
英語:We’re your friends now.
日本語:もう俺たちは仲間だよ。 -
英語:We always protect our friends.
日本語:俺たちは仲間を絶対守る。 -
英語:Don’t betray your friends.
日本語:仲間を裏切るな。
「仲間を大切にする」は、cherish / treasure / value などを使うときれいに言えます。
・We treasure our friends.(俺たちは仲間を大切にしている。)
・I’ll never abandon my friends.(仲間を絶対に見捨てない。)

注意点・比較・よくある疑問
最後に、「この単語は使っても大丈夫?」「friend で済ませてもいい?」といった、よくある疑問をまとめて解決していきます。
紛らわしい単語の注意点や、学んだ表現を定着させるコツも紹介します。
誤解されやすい単語の注意
日本人が「なんとなくカッコいいから」と選びがちだけれど、実は注意が必要な単語をまとめます。
例:
・I’m here with my companion. とだけ言うと、「パートナー(恋人)と一緒に来ています」と受け取られがちです。
→ 旅行なら “I’m here with my traveling companion.” のように具体的にすると安全です。
また、「仲間意識」「仲間内」などを英語で表すとき、comradeship / brotherhood などもありますが、まずは次のようなフレーズから使うと自然です。
・a strong sense of unity(強い一体感/仲間意識)
・among friends / within our group(仲間内で)
用語の背景やニュアンスは、英語教育系サイトなどの解説も参考になります。
たとえば QQ English 公式ブログ では、friend の周辺表現が丁寧に整理されています。
friendで済む場合とNGな場合
「とりあえず friend でいい場面」と、「friend だと意味がズレる場面」を分けて考えてみましょう。
たとえば、「彼は仕事仲間です」を He is my friend at work. と言うと、「ただの友達」とも受け取られます。
ビジネスの場では、He is my colleague. と言う方がプロフェッショナルに聞こえます。
よくあるQ&Aと表現の指針
「仲間 英語」でよく出る疑問を、Q&A 形式でまとめます。
Q1. 「仲間外れにされる」は?
A. be left out / be excluded を使います。
・He was left out of the group.(彼は仲間外れにされた。)
・She felt excluded from her classmates.(彼女はクラスの仲間から外されていると感じた。)
Q2. 「仲間割れする」は?
A. fall out / split などを使います。
・Our team fell out over money.(お金のことで仲間割れした。)
・There was a split among the members.(メンバーの間で仲間割れが起きた。)
Q3. 「仲間意識が強い」は?
A. strong sense of unity / strong bond などが自然です。
・Our club has a strong sense of unity.(うちの部は仲間意識が強い。)
・We have a strong bond as a team.(チームとしての絆が強い。)
Q4. 「仲間に裏切られた」は?
A. be betrayed by a friend / by someone close to you など。
・He was betrayed by his friend.(彼は仲間に裏切られた。)
このように、「仲間+動詞」のセットで覚えると、表現の幅が一気に広がります。
学んだ表現を使うコツまとめ
最後に、ここまでの表現を自分のものにするためのコツです。
たとえば、自分の周りの人を英語で紹介してみましょう。
・He is my best friend from high school.(高校のころからの親友です。)
・She is my colleague in the marketing team.(マーケティングチームの仕事仲間です。)
・They are my gaming buddies.(ゲーム仲間です。)
このように実生活と結びつけると、単語のニュアンスが一気に定着します。

まとめ
最後に、この記事の要点をまとめます。

