日本語の「ガチャ」は、おもちゃのカプセルトイ、ガチャガチャの機械、スマホゲームのガチャ機能、そして「親ガチャ」のようなスラングまで、かなり広い意味で使われています。
ところが英語にするときは、場面ごとに言い方をしっかり分けないと、相手に伝わらなかったり、「gotcha(ガッチャ)」と混同されたりします。
この記事では、「ガチャ」の意味を4つに整理しながら、物理ガチャ・ゲームのガチャ・スラング表現・gotcha との違いまで、実際に使えるフレーズ中心でまとめます。
- 「ガチャ」が指す4つの意味と、それぞれに合う英語表現が分かる
- 物理ガチャ(おもちゃ・機械)を英語で自然に説明できる
- ゲームの「ガチャ」や「親ガチャ」を英語でどう表せばよいかが分かる
- “gacha” と “gotcha” の違いと、場面別の正しい使い分けが分かる
「ガチャ」の意味と英語まとめ
最初に、「ガチャ」という日本語がどんな意味で使われているのかを整理し、英語での基本の言い方をまとめます。
ガチャが指す4つの意味
まず、日本語の「ガチャ」が何を指しているのかを4つに分けて考えます。
1つの日本語「ガチャ」で、英語表現が4種類以上に分かれるので、ここを押さえておくと混乱しません。
それぞれを英語にすると、だいたい次のようになります。
おもちゃ自体は、もっとも一般的なのが capsule toy(カプセルトイ)です。
機械は capsule toy machine や toy-dispensing machine などで説明します。
ゲームの機能としての「ガチャ」は、ゲーム業界ではそのまま gacha / gacha system がかなり通じます。
「親ガチャ」などのスラングは、英語に一語で対応する単語がないので、あとで詳しく説明するように、比喩や説明文で表す必要があります。
最初に押さえる英語表現
細かいバリエーションの前に、「これだけ押さえておけば、ほとんどの場面で困らない」という定番表現をまとめます。
物理ガチャまわりでまず覚えたいのは、次の3つです。
1つ目はカプセル入りおもちゃの capsule toy。
2つ目は機械を指す capsule toy machine。
3つ目は観光の説明でよく使う “Japanese capsule toy machine called ‘gacha’.” のような言い方です。
ゲーム関連では、「ガチャ」はそのまま gacha system という表現が広く使われています。
たとえば、ゲーム仕様書や説明文では次のように書けます。
-
英語:This game has a gacha system for rare items.
日本語:このゲームにはレアアイテム用のガチャシステムがあります。 -
英語:You need to get items using the gacha system.
日本語:ガチャシステムを使ってアイテムを手に入れる必要があります。
「gacha」というカタカナそのままの表現は、ゲーム界隈や日本文化に詳しい人にはよく通じますが、一般の英語話者には通じないこともあります。
そのためビジネスや観光案内では “Japanese capsule toy ‘gacha’” のように、“Japanese” や “capsule toy” を添えて説明するのがおすすめです。
状況別に何と言うか一覧
ここで一度、「この場面ならこの英語」という形で一覧にしておきます。
細かい説明は後の章で補います。
| 日本語の「ガチャ」 | 意味・場面 | おすすめ英語表現 |
|---|---|---|
| ガチャで出てくるおもちゃ | カプセル入り玩具そのもの | capsule toy / capsule toys |
| ガチャガチャの機械 | 駅やショッピングモールに並んでいる機械 | capsule toy machine / gacha machine / toy-dispensing machine |
| ガチャを回す | 物理でもゲームでも「回す」行為 | use a capsule toy machine / play gacha / do a pull in the gacha |
| ゲームのガチャ機能 | キャラやアイテムが出るランダム機能 | gacha / gacha system / gacha feature |
| 親ガチャ | 生まれる家庭が運任せであるという考え | lottery of birth / ovarian lottery / born with a silver spoon in one’s mouth(当たり側) |
| 「ガチャ」っぽい運ゲーの比喩 | 現実の運要素をゲーム風に表現 | It’s like a lottery. / It depends on luck. |
一覧でイメージできたら、次の章から「物理ガチャ」「ゲームガチャ」と順番に詳しく見ていきます。

物理ガチャの英語表現
ここでは、お店や駅に並んでいる「ガチャガチャ」について、おもちゃ・機械・案内文の3つに分けて英語表現を整理します。
おもちゃ自体の言い方
ガチャから出てくるカプセル入りのおもちゃは、英語では基本的に capsule toy と言います。
カプセル自体を強調したいときは “toy capsule” と言うこともありますが、日本のガチャ文化を説明するときは、まず “capsule toy” を覚えておけば十分です。
たとえば、友達に日本のガチャコーナーを紹介するときは、次のように言えます。
-
英語:You can get cute capsule toys at this shop.
日本語:このお店ではかわいいカプセルトイが手に入ります。 -
英語:These capsule toys are from a Japanese “gacha” machine.
日本語:これらのカプセルトイは、日本の「ガチャ」マシンで出てきたものです。
観光案内などやや丁寧な場面では、“Japanese capsule toys” のように “Japanese” をつけておくと、「日本独自のカプセルトイ文化だ」ということも自然に伝えられます。
日本のカプセルトイ文化の歴史や発展については、たとえばバンダイなど玩具メーカーの公式情報や、教育機関の解説ページが参考になります。カプセルトイの歴史を日本語で紹介している資料の一例として、バンダイ公式サイト(BANDAI.CO.JP)のガシャポン紹介ページなども役立ちます。
ガチャ機械の言い方
次に、ガチャガチャの「機械」そのものを英語で説明するときの言い方です。
もっとも分かりやすく無難なのは、capsule toy machine です。
「おもちゃを出す自販機」という点を強調したい場合は、少し説明的になりますが、toy-dispensing machine(おもちゃを出す機械)という表現も使えます。
「ガチャ」という日本語の名称も伝えたいときは、英語でも “gacha” をそのまま使って、次のように補足します。
会話や文章の中では、次のように使えます。
-
英語:There are many capsule toy machines in Japanese shopping malls.
日本語:日本のショッピングモールには、たくさんのカプセルトイの機械があります。 -
英語:This is a Japanese “gacha” capsule toy machine. You put in coins and turn the knob.
日本語:これは日本の「ガチャ」カプセルトイマシンです。コインを入れてノブを回します。
※“gacha machine” だけだと、日本文化を知らない人には意味が伝わらない可能性があります。初めて説明するときは “capsule toy” などの補足をつけましょう。
観光案内や表示での表現
外国人観光客向けに、駅やショッピングモール、観光施設などで案内表示を作る場合は、シンプルで分かりやすい英語を選ぶことが大切です。
表示やパンフレットには、たとえば次のような表現がよく使えます。
案内文にすると、次のような説明が自然です。
-
英語:Enjoy Japanese capsule toys called “gacha”. Put in coins and get a random toy!
日本語:「ガチャ」と呼ばれる日本のカプセルトイを楽しもう。コインを入れて、ランダムなおもちゃを手に入れよう! -
英語:This area has over 300 Japanese “gacha” capsule toy machines.
日本語:このエリアには、300台以上の日本の「ガチャ」カプセルトイマシンがあります。
また、日本の観光庁や地方自治体が出しているインバウンド向け資料では、カプセルトイやアニメ文化を「Japan’s pop culture」として紹介していることが多いです。インバウンド向け英語表現の参考として、例えば観光庁の多言語資料ページ(観光庁公式サイト MLIT.GO.JP)を覗いてみると全体のトーンもつかめます。

ゲームのガチャとスラング表現
この章では、スマホゲームなどの「ガチャ」機能の英語と、「親ガチャ」のような日本発スラングを英語でどう説明するかを整理します。
ゲーム内ガチャ機能の英語
スマホゲームやオンラインゲームで「ガチャ」と呼ばれる機能は、英語でもそのまま gacha という単語が広く使われています。
特にゲーム開発・海外向け運営の現場では、次のような表現が一般的です。
仕様書や説明文では次のように書けます。
-
英語:Players can obtain rare characters through the gacha system.
日本語:プレイヤーはガチャシステムを通じてレアキャラを入手できます。 -
英語:This game is free-to-play but has a paid gacha for special items.
日本語:このゲームは基本プレイ無料ですが、特別なアイテム用の有料ガチャがあります。 -
英語:You get one free gacha pull every day.
日本語:毎日1回、無料でガチャを引くことができます。
関連語として、課金形態を説明する “free-to-play game(基本プレイ無料ゲーム)” や “pay-to-play game(定額課金制ゲーム)” もセットで覚えておくと便利です。
“gacha”が通じる場面
“gacha” は日本発の言葉ですが、今では世界中のゲームコミュニティでかなり浸透しています。
ただし、ゲームをあまりしない一般の英語話者には、まだ「当たり前の単語」というほどではありません。
そこで、「そのまま gacha と言ってよい場面」と「説明を足したほうがよい場面」を分けて考えます。
説明が必要な場面では、次のように書くと伝わりやすくなります。
-
英語:A “gacha” is a Japanese-style game system where you spend in-game currency to get random characters or items.
日本語:「ガチャ」とは、ゲーム内通貨を使ってランダムなキャラクターやアイテムを手に入れる、日本式のゲームシステムです。 -
英語:This game has a gacha system, similar to a lottery, for collecting rare items.
日本語:このゲームには、レアアイテムを集めるための、宝くじのようなガチャシステムがあります。
“gacha” という単語自体を説明するときは、「日本のカプセルトイから来た言葉で、ランダムで何が出るか分からない仕組みを指す」と伝えると、文化的な背景も一緒に伝えられます。
「親ガチャ」を英語で説明
「親ガチャ」は、英語には一語で対応する表現がありません。
意味としては、「生まれてくる家庭や親は選べず、いい親・悪い親は運で決まる」という考え方を指します。
英語で説明するときは、まず日本語の意味をシンプルに説明し、その後で似た英語表現を紹介するのが自然です。
意味を説明する英文の例です。
-
英語:In Japanese, we have a slang word “oya-gacha”, which literally means “parent gacha”. It refers to the idea that the quality of your parents is like a lottery.
日本語:日本語には「親ガチャ」というスラングがあり、直訳すると「親ガチャ」です。親の良し悪しは宝くじのようなものだ、という考えを表します。
そのうえで、「親ガチャ当たり/ハズレ」に近いニュアンスの英語表現として、次のようなフレーズを使えます。
たとえば、次のように会話で使えます。
-
英語:Some people are born with a silver spoon in their mouth, but many others feel they lost the lottery of birth.
日本語:生まれつき恵まれた家庭に生まれる人もいますが、多くの人は「生まれの宝くじ」に外れたと感じています。 -
英語:“Oya-gacha” is a Japanese way of talking about the ovarian lottery.
日本語:「親ガチャ」は、「卵巣の宝くじ(どの親から生まれるかは運)」を語る日本式の言い方です。
ポイントは、「親ガチャ」を英語に訳そうとするのではなく、日本特有のネットスラングとして紹介し、その意味を説明することです。

“gacha”と“gotcha”の違い
最後に、多くの人が混同しやすい “gacha” と “gotcha” の違いを整理します。
スペルも発音も似ていますが、意味も語源もまったく別物です。
gotcha の本来の意味
“gotcha(ガッチャ/ゴッチャ)” は、もともと “I got you.”(アイ・ガット・ユー)や “I’ve got you.” の口語的な短縮形です。
日本語の「ガチャ」(おもちゃ・ゲーム)とは関係がありません。
日常会話では、次のような意味でよく使われます。
「了解」の意味で使われる場面の会話例です。
-
英語:A: I’ll send you the report by 5 p.m.
B: Gotcha!
日本語:A:5時までにレポート送るね。
B:了解!
発音は “got you” と同じで、英語話者にとってはとても自然な口語表現です。ただしスラング寄りなので、フォーマルな場面には向きません。
了解を表す類似表現との差
“gotcha” を「了解!」の意味で使うときの丁寧さレベルを、他の表現と比べると次のようなイメージです。
| 表現 | 丁寧さ・使う場面 | 日本語のイメージ |
|---|---|---|
| Gotcha. | かなりカジュアル。友達・同僚との気楽な会話。 | 了解!/オッケー!(くだけた感じ) |
| OK. / All right. | カジュアルだが広く使える。口頭でよく使う。 | わかったよ/オーケー |
| Sure. / Sure thing. | お願いや依頼への返事。「いいですよ」寄り。 | もちろん/いいよ |
| Certainly. / Absolutely. | ややフォーマル。上司・顧客にも使える。 | かしこまりました/もちろんです |
| Understood. / Noted. | ビジネスメール・会議向け。かなりフォーマル。 | 承知しました/了解いたしました |
メールや会議など、ビジネス寄りの場面では “gotcha” は避けて、
“Understood.” “Noted.” “Certainly.” など、より丁寧な表現を使うのが安全です。
混同しないための注意点
日本語の「ガチャ」と英語の “gotcha” は、発音が似ているため、特に英語学習の初期段階では混同しやすいです。
ですが、両者は次のように完全に別のものです。
たとえば、ゲームの仕様書や説明書で “gotcha system” と書いてしまうと、「了解システム?」という意味不明な英語になってしまいます。
ゲームやおもちゃの話なら “gacha”、会話で「了解!」と言いたいなら “gotcha” と、文脈でしっかり使い分けましょう。
※ビジネスメールや初対面の相手へのチャットでは、“gotcha” 自体もカジュアルすぎるので避けたほうが無難です。その場合は “Understood.” や “I see.” などを選びましょう。

総括
最後に、この記事の要点を箇条書きで振り返ります。


