脳内ディクテーションって知ってます?これはですね、数ある英語学習の中でも、かなりマイナーな勉強法です。
なので、この「脳内ディクテーション」という勉強法を知っているだけでも、ある程度の英語学習者なのではないかなと思います。
さて、今回の記事ではそんな脳内ディクテーションの具体的なやり方やメリットなどを解説していきます。
脳内ディクテーションとは
既にご存知の方もいるかも知れませんが、改めて解説していきます。
まず、通常のディクテーションについて解説すると、聞いた英語を紙に書きとることで丁寧に英語を聞く力、いわゆる精聴力を高めることができる学習法です。
それに対し脳内ディクテーションは、聞いた英語を紙に書くのではなく、頭の中に刻み込んでいきます。
なかなか、イメージしずらいかもしれませんが、頭の中に空白のキャンバスをイメージして、聞いた英単語を載せていくイメージです。
ここまでを読んで、分かるかと思いますが、この勉強法は基本的に難易度が高いです。なので、通常のディクテーションをやったことがない人が、いきなりやるのはやめた方がいいと思います。
脳内ディクテーションのメリット
では通常のディクテーションではなく、なぜ脳内ディクテーションを推奨する人がいるのでしょうか?
いつでもどこでも勉強できる
まず1つ目の理由として、いつでもどこでも勉強できるというのがあげられます。通常のディクテーションは、ペンと紙を用意して、机の上で勉強して、とかなり制約のある勉強法です。
なので、勉強するまでに手間がかかるし、正直面倒です。
それに対し、脳内ディクテーションは、聞いた英語を紙に書きとるのではなく、脳内のノートに書き出していく学習法なので、紙もペンも必要ないどころか、電車の中でも自宅から駅に歩く道でも、音声さえ聞ければ、いつでもどこでもできます。
それが、脳内ディクテーションのメリットの1つといえるでしょう。
長文リスニングでも勉強できる
次にこれですね~!例えば、TOEICリスニングの長文問題や英検やTOFLEなどの長いリスニング問題でも勉強できます。
もちろん、通常のディクテーションでもできないことはありません。しかし、あまりにも長すぎるリスニング問題を全て、紙に書いていたら、飽きてしまうし、ディクテーションの利点である集中的に音声を聞く力を養えるとは到底思えません。
しかし、脳内ディクテーションならそれができます。長いリスニング問題でも、頭の中のノートに1単語、1単語書き出すなら問題なくできるでしょう。
それが2つ目の良いところです。
意識的に英語を聞くことができる
最後にこれですね。ある程度の英語上級者になってくると、英語をイメージで聞くようになってくるため、1つ1つの単語を意識的に捉えなくなってきます。
もちろん、理想的なのは英語をイメージでとらえる事なので、間違っているわけではありません。
しかし、イメージでとらえられるようになる土台にあるのは、1単語1単語を理解する積み重ねにあります。
なので、ある程度既にイメージで英語を捉えられるようになってきている上級者が改めて、脳内ディクテーションにチャレンジすると、イメージの解像度を高めることができます。
初心者が脳内ディクテーションをやると失敗する件
ただ、初心者は脳内ディクテーションをやらない方が良いです。なぜなら、おそらくできないですし、必要ないからです。
そもそも、私が定義する初心者は、まだ長文リスニングではなく短文リスニングも完ぺきではない状態の人を指しているので、そういった人たちは、いきなり長文リスニング問題を使用して、ディクテーションをやる必要がないからです。
それよりも、短文リスニング問題などを利用して、地道に紙に書いていくことをオススメします。
シャドーイングの前に脳内ディクテーションをやるのがおすすめ
ちなみにですが、私が脳内ディクテーションをやる場面のほとんどがシャドーイングの前です。
シャドーイングは、聞いた音声を声に出す勉強法の事です。しかし、声に出すためには、全ての音声を聞き取れなければなりません。
そのため、シャドーイングを行う前に、何度も何度も英語を地道にひたすら聞いていく必要があります。
そこで、脳内ディクテーションの出番なのです。脳内ディクテーションをひたすら繰り返していくことで、1つ1つの単語を追っていくことができるので、基本的に全ての単語を聞き取ることができるようになります。
そのあとに、シャドーイングを行うと、もうすでに全ての単語を聞き取れる状態になっているので、スムーズにシャドーイング学習に移行することができます。
私は、TOEIC800点を超えたくらいから、この勉強法を続けているのですが、控えめに言って最強の勉強法です。
上級者の方や徹底的に自分を追い込んで勉強したいという方は、ぜひ脳内ディクテーション×シャドーイングという最強の学習法にチャレンジしてみてください。