英検ジュニア・ブロンズで80%に届かなかった結果を見ると、「不合格だったのかな」と感じてしまいますよね。
英検ジュニアには公式な「合否」はありませんが、次の級に進む目安が「80%以上」と書かれているため、親としてはどう受け止めればいいか迷いやすいところです。
この記事では、「ブロンズで80%未満=本当にダメだったのか?」という疑問から、原因の考え方、次にやるべき対策、再受験やシルバーへの進み方、そしてお子さんへの声かけまでを、順番に整理していきます。
- 英検ジュニア・ブロンズの仕組みと「80%ライン」の正しい意味がわかる
- ブロンズで80%未満になりやすい理由と、よくあるつまずきポイントが整理できる
- 家庭学習〜オンライン教材〜再受験までの具体的な対策ステップがわかる
- 再受験か次級かを決める目安と、お子さんへの声かけの具体例が手に入る
ブロンズ不合格と感じる理由
まずは、「英検ジュニアには不合格がないはずなのに、なぜ不合格のように感じてしまうのか」を整理します。仕組みと80%の意味、そして親子が感じる不安の正体がわかると、次の一歩が見えやすくなります。
英検ジュニアの仕組み
英検ジュニアは、一般の英検とは目的も仕組みも少し違います。「育成型テスト」=学習途中の様子を見るためのテストとして作られているのが特徴です。
主なポイントは次の通りです。
日本英語検定協会が行う公式テストで、問題の形式は「英語を聞いてイラストや選択肢から選ぶ」というシンプルなものです。幼児・小学生でも取り組みやすいように、日本語で説明が入り、自宅受験もできます。
英検ジュニアの全体像は、日本英語検定協会の公式ページ(例:公益財団法人 日本英語検定協会)でも確認できますが、どの説明を見ても「合格・不合格」という言葉は出てきません。
つまり、制度としては「不合格」は存在せず、あくまで今の力を見て、次にどんな学習をすると良いか考えるためのテストだと考えるのが正しい理解です。
80%ラインの本当の意味
とはいえ、結果用紙には「80%以上なら次の級に進むことをおすすめします」といった案内があります。そのため、80%未満だと「次の級に進めない=不合格」と感じてしまいがちです。
ここで大事なのは、80%は「次級に進むときの目安」であって、「合格ライン」ではないという点です。
たとえば、協会や英語教室の案内では次のように説明されることが多いです。
この「もう少し固める段階」というのは、「失敗」という意味ではありません。学校のテストでいえば、60〜70点でも「理解はできているけれど、応用やスピードはこれから」という状態に近いイメージです。
実際、保育園で2歳児がブロンズに挑戦している事例(例:サンライズキッズ保育園の英検Jr.取り組み紹介)では、園側は「初めてで10点・20点でも価値がある」と説明しています。つまり、80%どころか、はるかに低いスコアでも「経験として大きな意味がある」と捉えているのです。
80%未満だったとしても、「今はこの級の内容をもう少し味わうタイミングなんだ」と考え直すと、次の行動が取りやすくなります。
不合格ではないが不安な心理
制度上は不合格がないと分かっていても、親としてはモヤモヤが残ることがあります。そこには、いくつかの心理が重なっています。
よくあるのは次のような気持ちです。
特に「ブロンズ=簡単」「幼稚園児でも合格」という情報を先に見ていると、80%未満=「うちの子はできていない」と感じやすくなります。
ただ、実際の事例を見ると、5歳で3回目の受験でようやく80%に届いた子もいれば、小2でしっかり準備して90%を超えた子もいます。年齢や性格、日本語の発達、家庭の状況によって結果は大きく変わります。
大事なのは、「80%未満=不合格」ではなく、「今の英語の理解と発達の状態が見えたスタートライン」として見ることです。そう考えれば、結果を責めるのではなく、「じゃあ何をどう伸ばしていこうか」と前向きに話し合えます。

ブロンズのレベルとつまずき要因
次に、「ブロンズのレベル」と「どこでつまずきやすいのか」を整理します。英語力だけでなく、日本語の理解や集中力など、別の要素がスコアに影響していることも多いです。
対象年齢と想定レベル
英検ジュニア・ブロンズは「幼児〜小学生向けの一番やさしい級」と説明されることが多いですが、実際には次のような目安があります。
ただし、実際には2歳児が保育園のカリキュラムで受験していたり、逆に小4〜小6の子が「初めての英語検定」としてブロンズから受けるケースもあります。つまり、受験者の年齢の幅がかなり広いのが実情です。
また、問題のレベルは「単語が聞き取れれば解けるもの」が多いものの、語彙の範囲は意外と広いです。果物・野菜・食べ物・動物・スポーツ・楽器・天気・気持ち・乗り物・衣服など、多くのカテゴリーの単語が出てきます。
そのため、英語歴が短い低年齢の子は、「まだ出てくる単語の半分くらいしか耳慣れしていなかった」ということもあります。80%未満=「全然できていない」ではなく、「今の経験量からすると妥当な結果」というケースも多いのです。
発達段階とのミスマッチ
ブロンズのスコアを大きく左右するのが、「日本語の概念理解」や「集中力」「試験慣れ」です。ここが年齢や性格と合っていないと、英語力以上に点数が落ちてしまうことがあります。
たとえば、こんな状況です。
英検ジュニア・ブロンズは「英語の音+イラスト」で答える問題が多いので、日本語での意味があいまいな言葉は、英語になっても正しく結びつきません。親御さんの体験談でも、「日本語の認識があいまいなものは、英語でも間違えやすかった」という声が多くあります。
さらに、幼児や低学年だと、テストという状況そのものが初めてで緊張したり、逆に遊び感覚になってしまったりします。これもスコアにはっきり表れます。
つまり、80%未満だったときに「英語ができない」と決めつけるのではなく、日本語の概念理解・集中力・試験慣れなど、発達段階とのミスマッチがなかったかを一緒に振り返ることが大切です。
よく落ちる問題タイプ
ブロンズで特につまずきやすいのが、「3ヒントクイズ」と呼ばれる問題です。これは、3つの英語のヒントを続けて聞き、6枚のイラストから答えを1つ選ぶ形式です。
たとえば、次のような流れです。
「I’m singing.」「I’m round.」「I’m yellow.」「What am I?」
この3つのヒントを聞き、「歌っている」「丸い」「黄色い」の条件に合う絵(たとえば、歌っている黄色い顔のキャラクターなど)を選びます。
このタイプでミスが出やすい理由は、次のような点です。
このほか、「似た音の単語を聞き分ける問題(bananas / lemons / cherries など)」や、「短い会話のやりとりを聞いて答える問題」も、慣れていないと正答率が下がりやすいです。
逆に言えば、どの問題タイプで多く間違えたかが分かれば、そこを集中的に練習することでスコアを伸ばしやすくなります。公式オンラインラーニングや市販ドリルの「3ヒント」「会話文」など、同じ形式の問題だけを集中的にやり直すのも有効です。

スコアアップの具体的な対策
ここからは、次回に向けてスコアを上げるための具体的な対策を紹介します。家庭学習の優先順位、オンライン教材の使い方、再受験までの準備ステップを整理しておくと、ムダなく効率的に力を伸ばせます。
家庭学習の優先順位
ブロンズのスコアアップに直結しやすいのは、「よく出る単語と表現を、耳で確実にわかるようにすること」です。そのうえで、日本語の概念理解も合わせて補っていきます。
家庭学習の優先順位は、次の流れを意識すると取り組みやすくなります。
たとえば、「スポーツの問題をよく間違えていた」なら、日本語で「スキーとスケートの違い」「サッカーとラグビーの違い」を写真や動画で見せながら話してみます。そのうえで、英語の音声つきカードやドリルで「ski」「skate」などの音を聞き、絵と結びつけていきます。
また、日常生活の中で「This is my pen.」「I like grapes.」「I have a toy car.」など、ブロンズに出やすい表現を少しずつ混ぜて話すのも効果的です。テスト対策だけでなく、「生活の中の英語」として慣れていくと、リスニング問題でも意味をとりやすくなります。
オンライン教材の効果的活用
英検ジュニアの公式オンラインラーニング(ドリル&ゲーム+もぎテスト)は、とてもよくできた教材です。ただし、幼児〜低学年では「やりっぱなし」にすると、思ったほどスコアにつながらないことがあります。
効果を高めるコツは、次の3つです。
たとえば、お子さんが「I’m sleepy.」のイラスト選びを間違えた場合、その場で「sleepyって、どんな気持ちだろう?」「眠そうな顔の絵はどれかな?」と日本語で話しながら、一緒に表情を作ってみると記憶に残りやすくなります。
もぎテストは、本番と同じ形式で練習できる貴重な機会です。ただ、10問の模試で全問正解が続くと、「もう大丈夫」と油断しやすくなります。点数だけでなく、「どの形式が不安そうか」「集中が切れやすいのはどのあたりか」を親が観察すると、本番での失点を減らせます。
オンライン版は自宅でいつでも受けられる反面、「先延ばしになりやすい」デメリットもあります。有効期限や受験日をカレンダーに書き込み、「○日までにラーニングを終える」「この週末にもぎテストを2回やる」など、親子でスケジュールを共有しておくと安心です。
再受験までの準備ステップ
次にブロンズを受けるか、シルバーに進むか迷っている場合でも、「もう一度ブロンズを受けて80%を目指したい」という方は多いと思います。そのときの準備ステップを、1〜2か月程度のイメージで整理してみます。
おすすめのステップは次の通りです。
期間の目安としては、1か月あれば「形式に慣れる+語彙の抜けを埋める」ことは十分可能です。ゆっくりやりたい場合は、2か月くらい見ておくと、忙しい平日でも無理なく続けられます。
ポイントは、「毎日たくさんやる」より、「短い時間でもいいので、できるだけこまめに耳を英語に触れさせること」です。5〜10分のオンラインラーニング+日常での英語フレーズ1〜2個、くらいでも積み重ねれば大きな差になります。

今後の進み方と親の関わり方
最後に、「ブロンズで80%未満だったあと、どう進めていくか」「どんな受験形式やタイミングがよいか」「子どもに何と声をかければよいか」を整理します。ここを決めておくと、結果を前向きなステップに変えやすくなります。
再受験か次級かの判断基準
「80%未満だったけれど、次はどうする?」というときに迷うのが、「もう一度ブロンズ」か「シルバーに進むか」です。ここでは、判断するときの目安を挙げます。
再受験(もう一度ブロンズ)をおすすめしやすいのは、次のような場合です。
逆に、次級(シルバー)も視野に入れてよいのは、次のようなケースです。
大切なのは、どちらを選ぶにせよ、お子さん本人が「自分で選んだ」と感じられることです。「前回これだけできたから、次はどうしたい?」と話し合い、親の希望だけで決めないようにすると、モチベーションが続きやすくなります。
受験形式とタイミングの選び方
同じブロンズでも、「オンライン受験」か「会場(ペーパー)受験」かで、お子さんの様子はかなり変わります。また、受験する時間帯や時期も、スコアに意外と影響します。
受験形式の選び方の目安は、次のように考えると整理しやすいです。
オンライン版は「いつでも受けられる」安心感がある一方で、受験日を先延ばししてしまったり、金曜夜など疲れがたまった時間帯に「勢いで」受けてしまうケースもあります。できれば、休日の午前〜昼間など、子どもが元気な時間帯を選ぶのがおすすめです。
また、学校や習い事の発表会、運動会、学期末テストなど、大きなイベントが続く時期は、心身ともに疲れやすくなります。そうした時期を避け、「生活リズムが落ち着いているタイミング」を選ぶことも大切です。
※オンライン受験の場合は、受験前に必ず機器の動作確認やヘッドホンの音量チェックをしておきましょう。本番でのトラブルは、集中力を大きく削いでしまいます。
子どもへの声かけとまとめ
最後に、80%未満の結果をお子さんにどう伝え、どんなふうに励ませばよいかを考えます。英検ジュニアの連載でもテーマになっているように、「英語嫌いにさせない」ことが何より重要です。
おすすめの声かけのポイントは、次の3つです。
たとえば、こんな声かけができます。
「30分もちゃんと座って、最後までテストできたね。それだけでもすごいことだよ。」
「前は聞き取れなかった単語が、今回はわかるようになってたね。」
「次は、3つのヒントをぜんぶ聞いてから選ぶ、っていう約束にしてみようか。」
もしお子さんが「ぼく、ダメだった…」と落ち込んでいる場合は、「テストは、できるかできないかを見るためじゃなくて、『どこを練習すればもっと上手になるか』を教えてくれるものなんだよ」と伝えてあげると、結果を前向きに受け止めやすくなります。
また、親自身も「一番やさしい級だからすぐできるはず」「80%未満=失敗」という思い込みを手放し、「英検ジュニアは育成型のテスト。今回の結果は、これから伸びるためのヒント」と意識を切り替えることが大切です。
そのうえで、「次はいつ受けようか」「どのテスト形式がやりやすかった?」と、お子さんと一緒に作戦会議をしていくと、テストが親子の楽しいプロジェクトになります。

総括
最後に、英検ジュニア・ブロンズで80%未満だったときに知っておきたいポイントをまとめます。必要な部分だけ、復習に使ってください。
お子さんがブロンズに挑戦したこと自体が、すでに大きな一歩です。80%という数字にとらわれすぎず、今回の経験を次のステップへの材料にしながら、親子で英語を楽しんでいきましょう。

