この記事では、「英検の合格点って何点?」「自己採点でどれくらい取れていれば合格しそう?」という疑問に、できるだけ具体的な数字と一緒に答えていきます。
ポイントは、英検の合否は「素点(正解数)」ではなく「CSEスコア」という共通スコアで決まることです。
そのうえで、級別の合格基準スコア、何割正解を目標にすればよいか、どの技能をどう伸ばせば合格点に届きやすいかを、順番に整理していきます。
最後には、成績表の見方や、合格・不合格後にどう活かすかもまとめるので、受験前の人も、結果待ち・結果が出た人も役立ててください。
- 英検の合格点とCSEスコア・素点の違いがわかる
- 級別の一次・二次の具体的な合格基準スコアと割合がわかる
- 自己採点から合否の目安を立てる考え方がわかる
- 合格点から逆算した勉強戦略と結果活用法がわかる
英検の合格点とCSEの仕組み
まずは、「英検の合格点とは何か」「CSEスコアと素点はどう違うのか」を整理します。
ここがあいまいだと、何点取ればいいかも、自己採点の見方もブレてしまいます。
合格点とCSEスコアの概要
英検の合格は、次のような流れで決まります。
合否は「素点」ではなく、CSEスコアの合計が、級ごとに決まっている合格基準スコアを超えたかどうかで判定されます。
用語を整理すると、次の3つが重要です。
たとえば2級一次試験では、
・満点:1950点(R・L・W 各650点)
・合格基準スコア:1520点
となっていて、R・L・WのCSEスコア合計が1520点以上なら合格です。
公式の仕組みや合格基準スコアは、英検協会のサイトに詳しく説明されています。気になる人は、公式の「英検CSEスコア」ページも確認しておくと安心です。
素点との違いと関係性
では、素点とCSEスコアはどうつながっているのでしょうか。
イメージとしては、
「その回の問題の難しさ」や「他の受験者の出来」をふまえて、正答数をCSEスコアに「換算」している、と考えてください。
重要なポイントは次の2つです。
英検では、試験後に全受験者の答案を集めて、「項目応答理論」という統計手法でCSEスコアを出しています。
そのため、同じ20問正解でも、問題が難しい回なら高めのスコア、やさしい回なら少し低めのスコアになる、といった調整が入ります。
この仕組みのおかげで、
・難しい回に当たっても不利になりすぎない
・違う回や違う級の結果も、共通のものさしで比べられる
というメリットがあります。
同じ正答数で点が変わる理由
多くの受験生が戸惑うのが、「自己採点では同じ正答数なのに、回によって合否が変わることがある」という点です。
これは、次のような理由で起こります。
つまり、
「○点(○問正解)取れたら絶対合格」という素点のラインは存在しない、ということです。
その代わりに、英検協会は目安として、2016年度第1回のデータを公表しています。
・1級・準1級:各技能でおおむね正答率7割前後で合格者が多い
・2級以下:各技能でおおむね正答率6割前後で合格者が多い
この「7割・6割」は、あくまで「多くの合格者がこれくらいだった」という過去データであり、保証ラインではありません。
次の章で、この「6〜7割目安」をどう使うべきかを見ていきます。

級別の合格基準と目安正答率
ここでは、「自分の級の合格点が具体的に何点なのか」「満点に対して何%くらい必要なのか」を一覧で整理します。
そのうえで、「実際には何割くらい正解すれば合格が見えてくるのか」という素点ベースの目安も紹介します。
各級の一次二次の合格点
まずは、一次試験・二次試験それぞれの「満点」と「合格基準スコア(合格点)」です。
ここでは代表的な級を中心に表にまとめます。
| 級 | 一次満点(CSE) | 一次合格基準 | 二次満点(CSE) | 二次合格基準 |
|---|---|---|---|---|
| 1級 | 2550 | 2028 | 850 | 602 |
| 準1級 | 2250 | 1792 | 750 | 512 |
| 2級 | 1950 | 1520 | 650 | 460 |
| 準2級プラス | 1875 | 1402 | 625 | 427 |
| 準2級 | 1800 | 1322 | 600 | 406 |
| 3級 | 1650 | 1103 | 550 | 353 |
| 4級 | 1000 | 622 | – | – |
| 5級 | 850 | 419 | – | – |
3級〜1級の一次試験は、
・リーディング(R)
・リスニング(L)
・ライティング(W)
それぞれ同じ満点スコアがあり、合計で上の「一次満点」になります。
4級・5級はライティングがなく、R+Lの2技能合計で合否が決まります。
満点比の割合と必要得点率
次に、合格基準スコアが満点の何%くらいなのかを見ます。
おおよその割合は次のとおりです。
数字だけ見ると、「8割近く必要なの?」と感じるかもしれません。
ただしここで注意したいのは、
CSEスコアで満点の8割だからといって、「素点で8割の正解」が必要という意味ではないということです。
前の章で見たように、素点→CSEへの換算には「難易度調整」が入ります。
そのため、「CSEでは8割でも、素点は6〜7割程度だった」ということが普通に起こります。
素点目安と六七割説の位置づけ
では、「1級・準1級は7割」「2級以下は6割」という有名な目安は、どう考えればよいのでしょうか。
これは、英検協会が2016年度第1回一次試験のデータをもとに出した「参考情報」です。
・1級・準1級:各技能でおおむね正答率7割前後の受験者が多く合格
・2級以下:各技能でおおむね正答率6割前後の受験者が多く合格
このことから、
「一次試験は、各技能で6〜7割くらい正解できるレベルを1つの目標にしよう」という考え方が広まりました。
ただし、ここには2つの注意点があります。
つまり、「6〜7割説」は、
・勉強の目標としてはちょうどよい
・でも「それだけで安全圏」と思い込むのは危険
という位置づけです。
民間スクールの中には、自校の受講生データから「素点ベースの目標点」を出しているところもあります。
次の章では、その一例としてESL clubの目安を紹介しつつ、「自己採点とどうつき合わせるか」を説明します。

合格点から逆算する勉強戦略
ここからは、「合格点を取るには何をどれくらいやればよいか」という学習戦略の話に移ります。
特に、4技能の配点バランス、リスニングとライティングの扱い方、弱点の補い方が鍵になります。
四技能の配点と得点方針
英検CSEスコアでは、3級〜1級の一次試験で、
・リーディング
・リスニング
・ライティング
の3技能に、同じ満点スコアが割り当てられています。
たとえば2級なら、「R=650点、L=650点、W=650点」で合計1950点です。
ここで大事なのは、
「技能としての重み」は同じだが、問題数は技能によって違うという点です。
例として、2級一次試験の問題数(目安)を挙げます。
どの技能も満点は650点ですが、問題数が少ないライティングは、1問あたりのCSEスコアへの影響がとても大きくなります。
つまり、
・リーディング:少し間違えても、1問のダメージは小さい
・ライティング:出来が悪いと、一気にスコアが下がる
という性質があります。
このことから、得点方針としては次のように考えるのが現実的です。
リスニングとライティング攻略
民間スクールのESL clubは、自校の受講生データから素点ベースの目標を出しています。
一例として、2級一次試験の目標素点(ESL clubの目安)は次のとおりです。
・合計:58/93点(約62%)
・R:14/31点(約45%)
・W:18/32点(約56%) ※新形式
・L:26/30点(約87%)
ここからわかるのは、
「リスニングを高得点(8〜9割)にして、リーディング・ライティングは6割前後でも合計62%に届くようにする」という戦略です。
もちろん、リスニングが苦手な人は、
・Lが目標より3点足りないなら、RとWで合わせて+3点する
といった形で補う必要があります。
リスニング対策のポイントは、
ライティングは、近年の形式変更でさらに重要度が上がっています。
・3級・準2級:Eメール形式のライティングが新設
・2級以上:英文要約が追加
ライティングは、
・構成(導入→理由2つ→まとめ)
・よく使うフレーズ(I think that〜, First, Second, In conclusion など)
・自分なりの「使い回せる理由パターン」
を身につければ、短期間でもスコアを上げやすい技能です。
直前期こそ、ライティングのテンプレ・例文をしっかり固めておくと、合格点に届きやすくなります。
弱点克服と目標スコア設定
実際に、どのように目標を立てればよいかを整理します。
基本の考え方は、
「全技能で6〜7割を狙いつつ、自分の得意技能で1〜2割上乗せして、苦手技能をカバーする」ことです。
例として、準2級一次試験(ESL club目安)を使って考えてみます。
・合計:55/87点(約63%)が目標
・R:13/29(約45%)
・W:15/28(約54%)
・L:27/30(約90%)
もしあなたが「リーディング・ライティングはそこそこ得意、リスニングが苦手」なら、
・L:20/30(約67%)を現実的な目標にする
・その代わり、RとWで+7点分を上乗せして、合計55点を目指す
というふうに配分を変えます。
このように、
という2つの視点を持つと、勉強計画が立てやすくなります。
自分の級の問題数や形式は、英検公式サイトや教育系サイトでも整理されています。
たとえば、桐原書店の解説ページでは、各級の満点や合格基準スコアもわかりやすくまとまっています。

結果の見方と次への活用法
最後に、試験後に届く成績表の読み方と、「合格点に届いた/届かなかった」あとにどう活かすかをまとめます。
英検は合否だけでなく、CSEスコアや英検バンド、CEFRなど、将来にも役立つ情報がたくさん含まれています。
成績表と英検バンドの読み方
英検の成績表には、次のような情報が載っています。
「英検バンド」は、合格ラインとの距離を25点刻みで示した指標です。
・合格基準スコアちょうど:0
・合格ラインを25〜49点上回る:+1
・50〜74点上回る:+2
というように、「+何段階」かで表示されます(下回る場合は−1、−2…)。
たとえば2級一次試験で、
・合格基準スコア:1520
・あなたのスコア:1575
だとすると、差は55点なので「+2」や「+3」といった表示になります。
これを見ると、
・今回は余裕を持って合格したのか
・ギリギリだったのか
が一目でわかります。
不合格だった場合も、
・合格ラインから−1(あと25〜49点)なら、次回に届きやすい
・−3以下なら、もう少し長期的な対策が必要
といった判断材料になります。
CEFRと進学就職での活用
英検CSEスコアは、国際的な指標であるCEFR(A1〜C2)とも対応づけられています。
3級以上で4技能すべてを受験した場合、成績表に「あなたの総合CEFRレベル」が表示されます。
ざっくりした対応イメージは、
CEFRレベルがわかると、
・海外大学や留学で「英語力の目安」として説明しやすい
・国内の大学入試で「4技能のレベル」を証明しやすい
といったメリットがあります。
また、英検では「合格証明書」や「英検CSEスコア証明書」を発行してもらうこともできます。
就職活動や進学の書類で、スコアを正式に示したいときは、こうした公式証明書が役立ちます。
不合格時の対策と一次免除
もし、一次・二次どちらかで不合格だった場合も、その結果は次回に活かせます。
特に重要なのが、1級〜3級で使える「一次試験免除制度」です。
・一次試験に合格している
・二次試験を欠席または不合格だった
この条件を満たすと、次回以降の申し込みで「一次試験免除」を申請でき、一次を受けずに二次から受験できます。
この資格は、二次試験のウェブ合否公開日の11:00以降に有効になります。
「英検(従来型)」で取った一次免除資格は、「英検S-CBT」でも使えるので、日程の選び方の幅も広がります。
不合格だったときは、
・技能別CSEスコアと英検バンドを見て、一番低い技能を特定する
・「次回までに、その技能でCSEスコア+○○点」を目標にする
・過去問や参考書を、必要な技能に時間を多めに配分して解く
という流れで、具体的なアクションに落とし込みましょう。
※合否結果・スコアの確認は、英検の「受験者マイページ」から行えます。直近6年分の履歴が確認できるので、過去の結果と比較しながら、成長を見える化するのもおすすめです。

総括
最後に、この記事の要点をまとめます。

