英検準一級を目指すとき、いちばん気になるのは「実際どれくらいの勉強時間が必要なのか」「自分は3ヶ月で狙えるのか」という点だと思います。
この記事では、公開データと実際の合格者の体験から「レベル別・期限別の必要時間」をできるだけ具体的な数字で示します。
そのうえで、限られた時間で合格するための学習計画と時間配分のモデルも紹介します。
読み終わるころには、「自分はあと何時間・何ヶ月必要か」「今日から1日何時間、何をやればいいか」がイメージできる状態になるはずです。
- 英検準一級のレベルと、2級からどれだけギャップがあるかが分かる
- 出発レベル・年代別に、自分が目安として何時間必要かを把握できる
- 3ヶ月・半年・1年など期限別に「1日何時間必要か」を逆算できる
- 時間対効果の高い勉強法と、独学/スクールの使い分けが分かる
英検準一級のレベルと必要時間
まずは、英検準一級のレベル感と試験の中身を整理します。
ここでゴールの高さを正しくつかんでおくと、「なぜ数百時間が必要なのか」がはっきり見えてきます。
2級との難易度と語彙数
結論から言うと、英検準一級は「大学中級レベル」で、2級からのジャンプがかなり大きい級です。
よく使われる目安は次の通りです。
つまり、2級から準1級へ進むには、さらに2,000〜3,000語以上の難しい語彙を身につける必要があります。
しかも、その中身が問題です。
準1級では、次のような分野の単語が多く出ます。
たとえば日本語でもニュースや論説でしか見ないような内容が、英語でそのまま出てきます。
レベル感を他の試験で表すと、おおよそ次のように言われます。
英検協会や大学などが公表しているCEFRとの対応では、準1級はおおむねB2レベルです。
詳細は英検協会公式サイト(英検準1級の概要 | 日本英語検定協会)でも確認できます。
つまり、準1級は「日常会話+高校英語」レベルを超えて、大学の授業やニュース・専門的な話題も英語で扱えるレベルだと考えてください。
試験構成とスコア感覚
準1級の一次試験は「リーディング・リスニング・ライティング」の3技能で構成されています。
二次試験はスピーキングです。
一次試験の大まかな構成は次の通りです(紙試験の場合)。
合否は「CSEスコア」という共通のスコアで判定されますが、ざっくり言うと各技能で7割前後取れていれば合格ラインに乗りやすいです。
過去問を解いたときも、「各パートで何割取れたか」を必ず計算しましょう。
英検協会が公開している過去問と解説は、公式サイト(英検 過去問)から無料で入手できます。
合格率はおおよそ次のように言われます。
2級一次の合格率は約25%前後とされるので、筆記の難易度は明らかに1ランク上です。
なぜ数百時間が必要か
準1級には「2級からプラス300〜600時間」といった時間がよく目安として出てきます。
これは次の3つの理由からです。
とくに語彙は時間がかかります。
1日に30語しっかり覚えたとしても、2,000語増やすには約70日かかります。
しかも、忘れた分の復習も必要です。
さらに、単語だけ分かっても「政治・医療・テクノロジー」などのテーマに慣れていないと、長文やリスニングの内容自体が理解しづらくなります。
日本語で背景知識を入れたり、ニュース記事を読んだりする時間も必要になります。
ライティングとスピーキングでは、「主張→理由→例→まとめ」といった論理的な型を身につけなければなりません。
自分で書いたり話したりして、添削やフィードバックをもらいながら改善するので、インプットだけよりも時間がかかります。
このように、単語・長文・リスニング・アウトプットのすべてを底上げする必要があるので、合計で数百時間単位の学習が必要になるわけです。

出発レベル別の必要勉強時間
ここからは、自分の現在地から準1級合格までに「どれくらいの総勉強時間が必要か」を、レベル別・年代別に見ていきます。
級別・年代別の時間目安
まずは、すでに一つ下の級に合格できる力がある前提で、「準1級合格までに必要な勉強時間」の代表的な目安です。
| 現在レベル | 準1級までの必要時間目安 | 期間目安(1日2時間想定) |
|---|---|---|
| 英検3級レベル | 約710時間 | 約11ヶ月 |
| 英検準2級レベル | 約520時間 | 約8ヶ月 |
| 英検2級レベル | 約300〜400時間(目安340時間) | 約5〜6ヶ月 |
| 高い英語力あり(TOEIC800など) | 〜300時間 | 約3〜5ヶ月 |
もちろん個人差はありますが、「2級レベルから300〜400時間」「3級レベルから700時間前後」というのが一つの基準になります。
年代別のざっくりした目安も見ておきましょう。
「ほぼゼロから準1級まで」の場合は、基礎〜2級レベルまでで約700時間以上、そのあと準1級対策で300〜400時間ほどをみておくと現実的です。
過去問で現在地を測る
とはいえ、「自分は2級レベルと言えるのか」「300時間で足りそうか」は人によって違います。
そこで大切なのが、過去問で現在地を数値化することです。
おすすめの手順は次の通りです。
そのうえで、平均正答率をもとに、おおよその必要勉強時間を次のように見積もります。
とくに、単語・文法でつまずいて正答率が30%前後しかない場合は、3ヶ月での合格はかなり厳しいです。
この場合、5級〜2級レベルの基礎固めからやり直した方が、トータルでは早く合格に近づきます。
3ヶ月合格が可能な条件
「3ヶ月で準1級合格」といった情報も多いですが、それが成り立つ条件をはっきりさせておきましょう。
3ヶ月合格が現実的になる条件は、だいたい次の4つです。
逆に次のようなケースでは、3ヶ月合格はかなり厳しくなります。
3ヶ月で400時間をこなすには、1ヶ月130時間、1週間35時間ペースです。
高校生なら「平日3〜4時間+休日8〜10時間」を英検にあてるイメージになります。
ここまで時間を振り切れるかどうかが分かれ目です。

逆算による学習計画と配分
自分のおおよその必要総時間が見えたら、「いつまでに合格したいか」から逆算して、1日あたり・技能別の時間配分を決めていきます。
期限別の一日必要時間
ここでは代表的なパターンとして、「必要時間を400時間」とした場合の逆算例を出します。
必要時間が300時間・600時間の場合も、同じ考え方で割り算してみてください。
400時間を目安にしたときの期間別の必要時間は次の通りです。
「平日は少なめ・休日に多めにやる」人が多いので、1週間単位でも考えます。
たとえば6ヶ月で400時間を目指すなら、
400 ÷ 約26週 ≒ 1週間あたり15〜16時間
になります。
この場合のモデルは、
といったイメージです。
まずは「自分の必要総時間」を300〜600時間のあいだで設定し、目標試験日までの日数で割り算してみてください。
それで出てきた「1日必要時間」が、現実的に確保できるかどうかが勝負になります。
技能別の時間配分モデル
次に、「1日3時間勉強できる」と仮定して、技能別の時間配分モデルを考えます。
ポイントは、語彙を最優先にしつつ、長文・リスニング・ライティング・スピーキングをバランス良く回すことです。
たとえば平日の3時間をこう配分します。
スピーキング(二次対策)は、一次試験の1〜2ヶ月前から本格的に増やせば間に合うので、それまではリーディング・リスニング・ライティング中心で構いません。
休日に5時間取れるなら、次のようなイメージです。
大切なのは、「語彙は毎日」「長文・リスニングは週に複数回」「ライティング・スピーキングは週数回でもいいので継続」というリズムを作ることです。
三段階の学習フェーズ
準1級対策を「基礎固め → 実力向上 → 仕上げ」の3フェーズに分けると、計画が立てやすくなります。
ここでは3ヶ月で400時間を目指す場合を例にしますが、6ヶ月なら各フェーズを2倍に伸ばすイメージで応用できます。
1ヶ月目(約130時間):基礎固めフェーズ
2ヶ月目(約130時間):実力向上フェーズ
3ヶ月目(約130時間):仕上げフェーズ
6ヶ月計画の場合は、この3フェーズをそれぞれ2ヶ月ずつに伸ばし、「基礎固め2ヶ月 → 実力向上2ヶ月 → 仕上げ2ヶ月」とすると、ゆとりのあるスケジュールになります。

時間対効果を高める工夫
ここまでで「必要時間」と「配分モデル」は分かりました。
最後に、「同じ100時間でも伸びる人と伸びない人の違い」「忙しい中でどう時間を捻出するか」「独学とスクールどちらが自分向きか」を整理します。
伸びない原因と改善策
まず、「時間はかけているのにスコアが上がらない」という人に多い原因を整理します。
これを防ぐために、次の3つを意識してください。
1つ目は、「間違い直し」と「復習」に時間をかけることです。
問題を解いた後は、なぜ間違えたのかを必ず分析します。
単語不足なら単語帳に戻り、文構造が読めないなら文法や構文の復習に戻る、といった「原因別の対処」を徹底します。
2つ目は、自分のレベルに合った教材から始めることです。
準1級の長文がまったく読めない場合は、2級レベルの長文や高校入試〜共通テストレベルの教材に一度戻ってもかまいません。
基礎を固めた方が、結果として必要時間は短くなります。
3つ目は、本番形式の演習を早めに入れることです。
過去問を最後の1ヶ月だけにまとめてやるのではなく、1〜2ヶ月目から少しずつ解いて、時間配分や問題形式に慣れておきましょう。
形式に慣れるだけで、同じ実力でも点数が安定しやすくなります。
両立できる週間スケジュール
ここでは、高校生・大学生・社会人それぞれが「現実的に両立しやすい」週間スケジュールのイメージを紹介します。
必要時間はあくまで目安なので、自分の生活に合わせて調整してください。
高校生(部活あり/共通テストも意識)の例:週15時間
大学生(講義あり・バイトあり)の例:週18時間
社会人(フルタイム勤務)の例:週12〜15時間
どの年代でも共通するポイントは、「スマホ・ゲーム・テレビの時間をどこまで削れるか」です。
通学・通勤時間、待ち時間、寝る前など、「何となくスマホを触っている時間」をすべて英検に回すと、週5〜10時間は意外とひねり出せます。
独学とスクールの比較
最後に、「独学で行くか、スクールや塾を使うか」の判断材料を整理します。
独学のメリット・デメリットは次の通りです。
スクールのメリット・デメリットは次の通りです。
スクールを使った方が時間短縮しやすいのは、次のようなタイプです。
一方で、「半年〜1年のスパンで、コストを抑えつつじっくり取りたい」という人は、独学+一部だけオンライン添削サービスを使う、という形でも十分合格を狙えます。
大事なのは、「お金をかけたかどうか」ではなく、決めた勉強時間をどれだけ質高く使えたかです。
自分の性格・生活リズム・目標時期と相談して、独学・スクールのどちらが「継続しやすいか」で選んでください。

まとめ
最後に、この記事の要点をまとめます。
迷ったときはここだけ読み返して、自分の計画と比べてみてください。
この記事を参考に、「自分の現在地」と「目標試験日」から必要時間を逆算し、今日からの1日・1週間の行動に落とし込んでみてください。
続けた時間は、そのままあなたの英語力と合格可能性に直結していきます。

