この記事では、「IELTS7.0を取りたいけれど、どれくらい難しいのか」「今のレベルから本当に届くのか」「具体的に何をどれくらいやればいいのか」を、できるだけリアルにイメージできるように整理します。
実際に、フルタイム勤務をしながら6か月前後でOA7.0に到達した日本人の学習内容も参考にしつつ、4技能それぞれの戦略、語彙・文法の鍛え方、忙しい社会人向けの6か月プランまでまとめます。
読み終わるころには、「自分の今の位置」「足りないピース」「明日からの勉強メニュー」が具体的に見える状態をゴールにします。
- IELTS7.0のレベル感と日本人平均とのギャップが分かる
- 留学・移住・キャリアで7.0がどこまで武器になるか理解できる
- 4技能別の7.0到達戦略と具体的な勉強法が分かる
- 社会人でも実行しやすい6か月学習プランのイメージが持てる
IELTS7.0のレベルとメリット
まずは「そもそもIELTS7.0とはどんなレベルか」「日本人の中でどのあたりなのか」「取るとどんな選択肢が開くのか」を整理します。ここでゴールのイメージをはっきりさせておくと、その後の学習計画が立てやすくなります。
スコア仕組みと換算レベル
IELTSは、Listening / Reading / Writing / Speaking の4技能をそれぞれ1.0〜9.0で0.5刻み評価し、その平均を0.25刻みで四捨五入したものがオーバーオールスコアです。
例として、L7.0 / R7.5 / W6.5 / S7.0 の場合、平均は6.995なのでOverall 7.0になります。つまり、どこか1技能だけ極端に高くても、ほかが低いと全体は上がりません。
他試験・CEFRとの対応の目安は次の通りです。
| 指標 | IELTS7.0の目安 |
|---|---|
| CEFR | C1レベル |
| TOEFL iBT | 95点前後 |
| TOEIC L&R | 945点以上 |
| 英検 | 1級相当 |
CEFR C1は「高度な専門的議論も英語でこなせる」レベルです。ですから、IELTS7.0は「一般的な海外留学が楽にできる」ではなく、英語運用にかなり自信がある上級層だと考えてください。
とはいえ、4技能すべて8.0というイメージではなく、「得意2技能で7.5〜8.0を取り、苦手は6.5〜7.0で踏ん張る」現実的な構成を目指す人が多いです。
日本人平均との比較
IELTS公式データでは、日本人受験者の平均オーバーオールスコアは5.9前後です(Academic / Generalとも)。内訳はおおよそ次の通りです。
これと比べると、7.0は日本人全体の中ではかなり上の層です。感覚的には、「英語得意と言われる人たちの中でも、しっかり対策した人が届くライン」と考えてよいでしょう。
特にWritingとSpeakingで6.5〜7.0を安定して取れる日本人は多くありません。この2技能の底上げが、7.0の最大のハードルになります。
裏返すと、「今5.5〜6.0くらいで止まっている」という人も、平均よりはすでに上です。そこから7.0までは確かに距離がありますが、正しい方向に200〜400時間積み上げれば届くラインとも言えます。
留学移住キャリアでの価値
IELTS7.0は、具体的にどの場面で価値を発揮するのでしょうか。
留学では、世界の多くの大学が6.0〜6.5を最低ラインにしていますが、難関大学・大学院・MBA・医学系・法学系などでは7.0を求めるところが多いです。たとえばオックスフォード大学やロンドン・ビジネス・スクールなど一部の有名校は7.0を条件にしています。
移住では、イギリス・カナダ・ニュージーランドなど、一部のビザ・永住権申請で7.0レベルが条件になるケースがあります。詳細は国やビザの種類で変わるため、必ず各国の公式情報を確認してください。参考として、ビザ情報は外務省の海外安全ホームページなどからリンクされています。
外務省(MOFA)公式サイトもあわせて確認すると安心です。
キャリア面では、日本国内の一般企業なら7.0は十分強いアピール材料です。履歴書にTOEIC換算も添えておくと、人事にも伝わりやすくなります。一方、社内公用語が英語の一部外資系やコンサルでは、8.0以上が「即戦力ライン」とされることもあります。
つまり、7.0は「世界の難関大学の門を開く標準ライン」であり、英語を強みにしたい日本人にとっては大きな武器です。ただし「どこでも戦える最強レベル」ではなく、上には8.0台という世界があることも意識しておきましょう。

IELTS7.0到達に必要な前提知識
次に、「今の自分から7.0までどれくらい距離があるのか」をイメージするために、CEFRとの対応、スコア別の運用イメージ、必要な学習時間の目安を整理します。
CEFR他試験との対応
CEFRは、A1〜C2の6段階で言語レベルを表す国際基準です。IELTSとの対応は目安ですが、次のように考えられています。
ケンブリッジ英語検定機構は、CEFRのレベルを1段上げるのにおよそ200時間の学習が必要としています。B2→C1に上がるには、累計700〜800時間程度が目安と言われます。
もちろん、これは一般的な目安で、母語が英語に近い人や、すでに海外生活が長い人はもっと短く済みます。一方、日本のような非英語圏では、同じスコアに届くまで2〜3倍かかることも普通です。
大切なのは、「時間そのもの」よりも、スコアを上げる方向に正しく投資できているかです。模試をひたすら解くだけでは、いくら時間をかけても伸びにくくなります。
スコア別の英語運用像
スコアごとに「実際にどの程度英語を使えるのか」をイメージしておきましょう。
IELTS5.5前後では、観光や簡単な仕事の指示など、日常的なやり取りならだいたい対応できますが、専門的な議論や長い文章の要約はかなり大変です。
6.0〜6.5になると、ニュース記事や大学の一般教養レベルの講義内容はだいたい理解できます。自分の専門分野なら、少し時間はかかっても英語で説明しきることができる人も増えてきます。ただし、話す・書く場面では、文法ミスや単語の繰り返しがまだ目立ちます。
7.0になると、「聞く・読む」はかなりストレスが減り、多くの場面で英語だけでやり取りを完結できます。「話す・書く」でも、自分の意見を理由・具体例とセットである程度スムーズに出せるようになります。ただし、ネイティブとの高速ディスカッションや、専門家同士の細かい議論では、8.0以上との差を感じる場面も出てきます。
このように、7.0は「何でも完璧にこなせる」ではなく、「多くの場面で実務に耐えうるが、まだ伸びしろがある」ラインです。
学習時間と到達期間目安
学習時間の目安を、今のスコア帯ごとに整理してみます。あくまで「質の高い学習をした場合」の目安です。
実際に、フルタイム勤務の日本人でも、6か月前後・通算500時間程度でOA7.0に到達した例があります。その人はもともとTOEFL iBT76点(IELTS換算6.0弱)からのスタートでした。
一方で、同じ6か月でも、「模試ばかり解いて復習が浅い」「Writing / Speakingに手をつけるのが遅い」と、ほとんどスコアが変わらないこともあります。
差がつくポイントは、次の3つです。

7.0達成の総合戦略と勉強法
ここからは、実際に7.0を取りにいくための全体戦略を整理します。特に6.0〜6.5から7.0へ上げるとき、多くの人がぶつかる「壁」と、その乗り越え方を具体的に見ていきます。
6.0台から7.0への壁
多くの人が、6.0〜6.5あたりで伸び悩みます。この「壁」の主な原因は次の3つです。
特に重要なのが、「模試=勉強」と思い込んでしまうことです。問題を解いている最中は、新しい知識はほとんど増えません。スコアを押し上げるのは、その後の徹底した復習と、そこで見つけた穴を埋めるインプットです。
7.0を目指すなら、模試の頻度を抑え、その分を「語彙」「文法」「Writingの構成」「Speaking練習」に振り分けることで、一気に伸びるケースが多いです。
技能別の優先順位設計
限られた時間で7.0を目指すなら、4技能を同じ比率で勉強するのはおすすめしません。おすすめの考え方は次の通りです。
たとえば、週10時間勉強できる人なら、前半3か月は「R/L:各3時間、W/S:各2時間」くらい、後半3か月は「W/Sに各3時間、R/Lは各2時間」といったイメージです。
実際にOA7.0を取った社会人の方も、前半はR/L中心、後半3か月でWriting / Speakingにシフトし、特にWritingの構成・テンプレの徹底とオンライン英会話でのSpeaking練習に時間を割いていました。
教材選びと模試の位置づけ
IELTS対策では、有名どころの教材を網羅する必要はありません。むしろ、「絞って回す」方がスコアにつながります。
基本セットの例は次のようになります。
注意したいのは、Cambridgeシリーズは本番より易しめと言われる点です。「Cambridgeで取れるスコアの3/4くらいが本番スコアの目安」と感じる人もいます。そのため、時間を55分に短縮するなど、あえて負荷を上げて解くのも一つの方法です。
模試の役割は、「現状把握」と「形式慣れ」です。スコアを上げるのは、解いた後の徹底復習と、それをもとにした語彙・文法・表現のインプットです。「模試1:復習3〜5」くらいの時間配分を意識してください。

技能別対策リーディングリスニング
ここからは、Reading / Listeningで7.0を取るための具体的な目安と戦略を説明します。この2技能は「正答数でほぼ決まる」ので、戦略を固めればスコアが伸びやすいパートです。
必要正答数と時間配分
Reading / Listeningはいずれも40問です。7.0を取るための目安正答数は次の通りです。
「満点近くを狙う」必要はありません。10問程度ミスしても7.0に届きます。この「完璧を目指さなくてよい」という感覚を持つことで、メンタル的にもかなり楽になります。
Reading(60分)の時間配分の一例は次の通りです。
最初の文章で時間を使いすぎると、最後が崩壊します。迷う問題は一旦飛ばし、後で戻る癖をつけておきましょう。
Listeningは約30分+マークシート転記10分ほどです。各セクションの「先読み時間」を最大限活用できるかどうかが勝負です。特にSection4は途中で先読みの時間がないので、冒頭で設問をしっかり読み込み、キーワードに印をつけておきましょう。
読解とリスニングの解法
Readingでは、「全文精読」していては時間が足りません。解く前に、「この問題タイプはどう攻めるか」というマイルールを決めておくことが大切です。
基本の流れは次の通りです。
スキミング(大意読み)とスキャニング(必要箇所だけ詳しく読む)を使い分け、「どこを読まないか」を意識することが時間短縮のカギです。
Listeningでは、「音声を聞きながら選択肢を読む」ことは、6.5前後のレベルだとほぼ不可能です。特に選択肢が長い問題では、先読み時間にキーワードをチェックし、日本語メモを軽く添えておくのも有効です。
また、本番はスピーカー+大きな会場で、イヤホンより聞きづらいことが多いです。普段からスマホのスピーカーやPCスピーカーを使い、あえて少し離れた場所・あまり良くない音質で練習しておくと、本番で慌てにくくなります。
復習とインプットの回し方
Reading / Listeningの伸びは、問題を解いているときではなく、復習のときに生まれます。1セット解きっぱなしでは、いつまでもスコアが安定しません。
復習で必ずやってほしいことは次の3つです。
特にListeningでは、BBC Learning Englishの「6 Minute English」など、6〜7割理解できるレベルの音声を使って、「聞く→スクリプトを見ながらオーバーラッピング→気に入った表現の暗唱→内容の要約」をひと通り行うと、ListeningとSpeakingの両方に効いてきます。

技能別対策ライティングスピーキング
Writing / Speakingは、人が採点するため、R/Lよりも「感覚的な部分」が入りがちです。その分、「何を見られているのか」を理解し、評価軸に合わせて練習するとスコアが上がりやすくなります。
採点基準と7.0の到達像
Writingは、次の4つの観点で採点されます。
7.0のイメージは、「課題にきちんと答えていて、全体の構成は論理的。語彙・文法も幅広く使えているが、まだミスはそれなりに残る」というレベルです。完璧な文章ではなく、「多少のミスはあるけれど、読み手にとって分かりやすく説得力がある」状態を目指します。
Speakingも同様に、4つの観点で評価されます。
7.0では、ある程度スムーズに話し続けられ、幅広い語彙と文構造を使いこなせますが、言いよどみや言い直し、文法ミスは時々見られます。「速く話すこと」より、「構造がはっきりしていて分かりやすいこと」が重要です。
ライティング構成と添削活用
Writingは、「たくさん書く」より先に、「正しい型と考え方を身につける」方が効きます。特に6.0未満の段階では、やみくもに量を書いても、同じミスを繰り返してしまいがちです。
Task2の基本的な構成テンプレの一例は次の通りです。(約260語想定)
Task1(グラフなど)の場合は、
という型が基本です。
実際に7.0を取った人の多くは、Writing専門書を1冊決め、「構成の理論」「モデルエッセイ」「よく使う表現」を丸ごと吸収しています。中には、1冊をルーズリーフに書き写して暗記レベルまで落とし込んだ人もいました。それくらい「型と良質なインプット」が重要です。
そのうえで、添削サービスやIELTS専門講師に自分のエッセイを見てもらうと、「課題にちゃんと答えているか」「論理の流れは自然か」「語彙・文法でどこを直すべきか」がはっきりします。自分では気づけないクセも分かるので、7.0を狙うなら、少なくとも数回はプロの添削を受けることをおすすめします。
スピーキング練習と型
Speakingで7.0を狙うとき、まず身につけたいのが「回答の型」です。どんな質問でも、基本的には次のパターンで話せるようにしておきます。
たとえば、「Do you think technology has made our lives better?」と聞かれたとします。
-
英語:Yes, I do. The main reason is that technology has made it much easier to access information. For example, we can learn new skills online anytime we want.
日本語:はい、そう思います。主な理由は、技術のおかげで情報にとても簡単にアクセスできるようになったからです。例えば、私たちは学びたいときにオンラインでいつでも新しいスキルを学べます。
このように、「Yes / No」などの結論を最初に言い、そのあと「The main reason is that…」「For example,…」と続ける癖をつけると、Fluency & Coherenceの評価が上がりやすくなります。
さらに、頻出テーマ(仕事・勉強・趣味・家族・尊敬する人・テクノロジー・環境問題など)については、自分なりの「型回答」を事前に準備し、オンライン英会話で何度も口に出して練習しましょう。録音して聞き直し、「間が多すぎないか」「同じ表現を繰り返していないか」「文法ミスがないか」をチェックすると効果的です。
発音については、「ネイティブのように話す」必要はありませんが、「相手がストレスなく聞き取れる」レベルは必要です。BBCポッドキャストなどを使ってシャドーイングをすると、イントネーションやリズムが自然になっていきます。

語彙文法強化と学習スケジュール
どの技能でも、最終的には語彙と文法が土台になります。この章では、7.0に必要な語彙レベルと覚え方、よくある文法ミスの潰し方、そして社会人向けの6か月モデルプランを紹介します。
必要語彙レベルと覚え方
IELTS7.0を狙うなら、大学受験レベルの単語は「ほぼ全部分かる」状態が前提です。そのうえで、アカデミック寄りの語彙と、言い換え表現(パラフレーズ)を重点的に増やしていきます。
効果的な語彙学習のポイントは次の通りです。
たとえば、「important」を「importantだけ」で覚えるのではなく、「essential / vital / crucial / significant などの言い換えセット」で覚えると、Reading / Listeningの理解が速くなり、Writing / Speakingでも表現の幅が一気に広がります。
英英辞書や、IELTS向け単語アプリ(mikanのIELTSコースなど)を使い、「英語→英語」の説明や類義語で覚えると、パラフレーズへの対応力が上がります。
文法の頻出ミス対策
7.0を目指すうえで、文法で求められるのは「難しい文法知識」よりも、「基本文法を安定して正しく使い続けること」です。特に日本人がよくミスするのは次のあたりです。
これらは、大学受験レベルの文法・語法問題集(例:Next Stage, Vintageなど)を1冊やり切ることで、かなり減らせます。Writingで添削されて直すより、事前に「正しい型」を体に入れておく方が効率的です。
また、自分の書いた英作文やスピーキングのスクリプトを見直し、「同じミスが出ていないか」をチェックすることで、個人のクセも見えてきます。その部分は集中的に練習したり、添削で重点的に指摘してもらうと、短期間で大きく改善します。
社会人向け6か月プラン
フルタイム勤務の社会人が6か月で6.0レベルから7.0を目指す場合の、モデルプランを簡単に示します。週あたりおよそ10〜12時間を想定しています。
前半3か月(基礎固め+R/L中心)
後半3か月(W/S強化・実戦期)
忙しい時期は、思い切って有給を「勉強デー」として確保し、模試+復習やWritingの集中添削に当てると、一段ギアを上げやすくなります。
学習の進み具合に不安がある場合や、自分の弱点が分からないときは、IELTS専門スクールの無料カウンセリングなどで「現状診断」を受けるのも有効です。たとえば、IELTS指導を行うスクールの中には、レベルチェックや必要学習時間の目安を無料で教えてくれるところもあります。
参考情報として、資格試験全般の学習時間の目安や試験情報は、教育機関のサイトなども参考になります。
大学公式サイト(例:東京大学)の入試ページなどでCEFRや英語試験の扱いを見ておくと、目標イメージが具体的になります。

よくある誤解Q&Aとまとめ
最後に、「こうすれば7.0に届く」と思われがちな誤解や、独学とスクールの使い分け、よくある質問への回答をまとめます。ここを押さえておくと、遠回りを避けて学習を進めやすくなります。
非効率勉強法と注意点
7.0を目指すうえで、避けたい勉強法はいくつかあります。
スコアを伸ばす勉強は、「アウトプット → 復習 → インプット →再アウトプット」のサイクルです。模試や英文を解くのは「現状をあぶり出すため」、復習とインプットで「弱点をつぶす」のが本体だと考えてください。
独学とスクールの使い分け
IELTS7.0は、独学でも十分狙えるスコアです。ただし、部分的にスクールや添削サービスを使った方が、早く・安全に到達できることも多いです。
独学で十分な部分
第三者のサポートが効果的な部分
特にWriting7.0は、多くの日本人にとって最大の壁です。6.0〜6.5から7.0へ上げる段階では、IELTS専門の添削や講師からのフィードバックを数回受けるだけでも、ブレイクスルーにつながりやすいです。
よくある質問と要点整理
最後に、よく出る疑問と要点を簡単にまとめます。


